[コラム]2015.4.22

ビールのネタ帳(11)ホップなしのビール

知って飲めばますます美味しいビールのあれこれ。
パブで披露すれば今宵の主役はあなた!?
雑誌「ビール王国」から、ビールの小ネタをえり抜きでお送りします。

ホップなしのビール

ビールに使われる原料としてホップは欠かせません。
ホップにはビール独特の苦味や香りを造るばかりか、防腐の効果もあります。

しかしビールにホップが当たり前になったのは、ほんの100年ほど前のこと。
それまでは味付けにタチヤナギ、ニガヨモギ、松脂など色々な植物やスパイスをブレンドしたものが使われていました。
動物の肝臓や、酩酊感を与える植物を加えることもあり、健康に害が及びそう。

これらのスパイスは「グルード」と呼ばれ、複雑な調合方法は秘伝とされ、学術の中心であった修道院の専売特許でした。
グルードを使ったビールを醸造する権利を市民に販売することで修道院は莫大な収入をえていました。
この収入を守るために、ドイツのケルンでは修道院がホップの使用に対して抵抗をしていました。

南ドイツのバイエル王国では、それらのグルードや体に害のある添加物を禁止し
ビールの原料を麦芽とホップと水(のちに酵母が加わる)に限定した「ビール純粋令」が
当時のバイエルン王ヴェルヘルム4世によって、1516年4月23日に制定されます。

この「ビール純粋令」現存する世界最古の食品に関する法律で、
まさにドイツビールの命運をきめた画期的な日でした。

「パブで絶対にウケる! ビールのネタ帳」は雑誌「ビール王国」に掲載。
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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

コウゴ アヤコ

ビアジャーナリスト

1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。看護師を経て、旅するビアジャーナリストに転身。旅とビールを組み合わせた「旅ール(タビール)」をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ドイツビールに惚れこみ1年半ドイツで生活したことも。

最近はキャンプとサウナにドハマり中。そこにもやはりビールは欠かせない。最高の「ビアキャンプ」&「ビアサウナ」を求めて、日本全国津々浦々旅をしている。

■執筆歴■
-海外生活情報誌ドイツニュースダイジェストで「旅ールのススメ」連載中
ビール小話 (ドイツニュースダイジェスト)2009~16年連載
-東海教育研究所かもめの本棚onlineにて「旅においしいビールあり」
-クラフトビールで乾杯!(日本トランスオーシャン航空機内誌Coralway2020年9.10月号特集)
-ビール王国(ワイン王国)
-ビールの図鑑・クラフトビールの図鑑(マイナビ)
-BRUTUS(マガジンハウス)
-an・an(マガジンハウス)
-CanCam(小学館)
-DIME(小学館)
-東京人(都市出版)
-るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
など
■出演歴■
-アサデス。7(KBC九州朝日放送)
-KURASEEDS(J-WAVE81.3FM)
-食べて!歌って!まるごとユーロ!ドイツ語(NHKラジオ第2)
-トークイントーク(フレンズFM)
-売れ筋RANKING~クラフトビール(KTSライブニュース)
など

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