[イベント]2011.8.5

とりあえずビール、〆にもビール

「とりあえずビール」というセリフを編み出したのは誰なのだろう。長い間の年月を経た流行語だ。流行語大賞の対象になっていれば堂々の殿堂入りでもおかしくない(流行語大賞に殿堂があれば)。

…というくらい、とりわけ宴会時においての「とりあえずビール(略称:トリビー)」は定着率が高い。だが、よくあたりを見渡してみると、「飲み会の〆にビールを飲む」という人はあまりいないな、ということに気がついた。

というのも、先日知人から飛び出した「日本酒の会の帰りに必ずビール飲んで帰るんですよ」という言葉に端を発する。。さらに彼はこう続けた。「さっぱりした気分で帰れるんですよね。〆にビールを飲むのって、もっと広まってもいいんじゃないかな」。

なるほど…。
そんな話に感心してから数週間後、美味なる日本酒を8種類もいただける飲み会にお誘いいただいた。それでも最初はビールからスタート。それからリストに乗っている日本酒を順にいただきつつ、香りがいいだのコクがあるだの後味すっきりだの感想を言い合い、釣りたての新鮮な魚料理に舌鼓を打ち、さらには気に入った銘柄をもう一杯…。
すごい勢いで飲み進めていったが、朦朧としだした頭でもビールのことはしっかり覚えていた。

「〆に、ビールをください」

確か、サッポロ黒ラベルのドラフトだったと思う。これがまた、最高に美味しかったんです! まずわかったのは、「舌が疲れていたんだなぁ」ということ。泡を押しのけて液体に辿り着いたときのピリリとした感じ、炭酸の軟らかい刺激と苦みが喉を駆け抜ける快感。

「うまい。うますぎる」
(どっかの商品CMコピーのようですが、、)

まるで最初の「とりあえずビール」に引き戻されたかのような、初々しい感覚。まだまだ飲めそう、家で飲もう…。本格的に朦朧とした頭は、「家に帰る途中のどこで飲もうかな」「家にビールあったかな」と、すっかりビール脳に変換されておりました。

ま、これは明らかに飲みすぎなのだが、ホッと一息、自分の感覚を取り戻すのに〆のビールは一役買ってくれるように思う。そういえば、以前「地元密着型パブとの付き合い方」というコラムを書いた。仕事や飲んだ後に寄っていくビアパブの話。

そこで「自分を取り戻すための儀式」という言い方をしているのだが、そのお供が必ずビールであることにいま思い至った。そのパブは、ビールのほかにもカクテルやウイスキーを多く取りそろえているにもかかわらず、だ。

となると、私は無意識に〆のビールを選択していたことになる。これからは、心休まる方法を意識的に選択できる幸せ。今日も「〆のビール(シメビー)」に乾杯!

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003 野田 幾子

この記事を書いたひと

野田 幾子

ビアジャーナリスト/ビアアンバサダー

94年にベルギービール、96年に国産地ビールの美味しさに目ざめ、ビアアンバサダー活動を開始。2007年にビアバー・ビアパブムック『極上のビールを飲もう!』(エンターブレイン刊)の全体構成、執筆、編集を皮切りに、ほぼ毎年シリーズを刊行。雑誌でのクラフトビール特集の執筆/監修、共著、講習、イベント企画など多数。
食のキュレーションサイト「ippin」でクラフトビールキュレーターを務める。
http://r.gnavi.co.jp/ippin/curator/nodaikuko/

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