[テイスティング]2012.9.20

フード・ペアリング 「ビール、ウィスキー & 人形焼」

 9/14(金)、浅草のアミューズ・ミュージアムで「ヒロユキ’s BAR リターンズ」に最終回がおこなわれた。
この企画は、ビールとその他のお酒(日本酒、ワイン、焼酎、テキーラなど)と浅草グルメを合わせて楽しもうというもので、今回はビールとモルト・ウィスキーと人形焼をペアリング(お酒と食べ物の相性を考えて選ぶこと。ワイン業界ではマリアージュと呼ばれることが多い)した。

以前より「ビールに合うおつまみ、料理」という企画は巷にあふれているが、そのほとんどが脂ギトギトやピリ辛といった“前時代的”と呼べる内容である。
特に、ビールと甘いもののペアリングは、一般的にはなかなか受け入れづらいものだった。

しかし、欧米では10年以上前から「濃色ハイアルコール系ビールとチョコレート」のペアリングイベントが頻繁に行われており、多くの人々が日常的に楽しむ組み合わせとなっている。

今回、「ヒロユキ’s BAR リターンズ」ではさらに進化した組み合わせを目指し「濃色ラガー」「ノンアルコール(ローアルコール)」「淡色系」という3品を選びペアリングした。

具体的には
「コエドビール・漆黒」
「ネストビール・ノンエール」
「軽井沢高原ビール・ベルジャンホワイトエール」
である。

まず、「コエドビール・漆黒」
このペアリングは最もわかりやすい。基本と言えよう。
人形焼の要素はカステラ状に焼かれた皮と小豆のこし餡である。
カステラは焼き菓子であり、餡は小豆を煮詰めたものだ。
どちらも“火が入っている”味わいである。
ということは、ロースト感のあるビールが合うということだ。
「コエドビール・漆黒」はブラックコーヒーにも似たこうばしさがあり、人形焼と絶妙の組み合わせとなる。
さらに、シャープな飲み口は餡のどっしりとした甘味も穏やかにしてくれる働きがあり、調和する。

続いて「ネストビール・ノンエール」。
アルコール度数0.9%なので「ノンアルコールビール」である。
色は褐色で、エールのような香りが漂う。
ホップの苦みもしっかりとあり、甘味との相性が抜群である。
このような味わいのしっかりしたものならば、アルコール感が無くても和菓子を受け止めるということだ。

そして「軽井沢高原ビール・ベルジャンホワイトエール」。
今回の中では、この組み合わせが最も斬新と言える。
焼き菓子+餡に淡色系ビールのペアリングである。
淡色系ビールは“火の入っていない”味わいであるため、焼き菓子や餡には不釣り合いと考える人が多いだろう。
しかし、この組み合わせは、ホワイトエールの持つオレンジ・フレーバーが大きな手掛かりとなる。
餡に柚子などのシトラス風味はとても相性がいい。また、イチゴ大福などでもわかるように果物の香りとも違和感なくそぐう。
麹を思わせる香りやわずかな酸味も甘味には相性がいい。
カステラも餡も爽やかな味わいに感じ、心地よい。

なお、シングルモルトウィスキーは、「Whisk-e」の元木ヨイチさんにセレクトしてもらった結果、

ピート香がしっかりとした「キルホーマン」
シェリー樽熟成の「グレンドロナック15年」
モルト感のしっかりした「アラン」
が選ばれた。

「キルホーマン」はピートのスモーキーな香りが、「グレンドロナック」はシェリーの甘い香りが、「アラン」はモルトの魅力がカステラや小豆餡にぴったりと調和した。

どれも素晴らしいペアリングだった。

「Whisk-e」の商品はこちらでご覧いただけます。

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001藤原 ヒロユキ

この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。日本外国特派員協会会員。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)、「ビールはゆっくり飲みなさい」(日経出版社)が大好評発売中。

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