[テイスティング]2013.7.21

ビアポエム(2)Timmermans Blanche Lambicus

梅雨明けの猛暑続きも一段落しましたが、まだまだ暑い夏が続きます。
蒸し蒸しした気分をさっぱりさせてくれる夏のビール第2弾の紹介です。

TIMMERMANS BLANCHE LAMBICUS

ティママンス・ブランシュ・ランビカスは、ティママンス醸造所がつくる「ランビック」のひとつです。

ランビックとは?
ベルギーの主にブリュッセル近郊で作られる「自然発酵」を用いたサワー・ビール(酸味のあるビール)です。ランビック以外の普通のビールであれば、通常その発酵は人為的に投下した「ビール酵母」が主となって担います。けれども、自然発酵では人為的なビール酵母の投下はせず、空気中や樽に存在する微生物(ビール酵母も含む)が勝手に働くことによってビールが生まれます。勝手に、と言っても、醸造家たちが微生物たちにとって働きやすい環境をつくることに労力を惜しまないからこそ、いいビールができるのです。原料としては、大麦麦芽のほか、麦芽化していない生小麦が約30〜40%程度使われます。ホップは香り付けや苦味付けとしては使われず専ら抗菌作用のために役立てるので、2〜3年ほど置いた古いものを用います。

さて、そんな一風変わったランビックですが、その中でもまた細かくスタイルがあります。今回のティママンス・ブランシュ・ランビカスは、上記のランビックビールと、ホワイトエールをブレンドして作られた他に類を見ない一品です。

・・・tasting
泡はフワフワとして持ちがよく、グラスの中で気持ちよさそうに揺れている。そして漂う爽やかな乳酸系の香り。こらえられずに一口飲むと、フレッシュなヨーグルトに似た味わいに味覚が歓喜する。プレーンではなく、オレンジの果実を使った夏のヨーグルトの味。この涼やかさ、甘酸っぱさ。遠い少年の日々を思い出すような、はたまた現代風のランビックの解釈に心躍るような。とにかくこれを飲む人が酸っぱいビールも好きになってくれたら嬉しい限りだ。

縁側で線香花火を楽しみながら飲みたいビール。ランビックは夏の季語♪(になったらいいな)

Timmermans Blanche Lambicus 4.5% [Timmermans醸造所(John Martin’s傘下)]

BJA2期生 西林達磨
”ビアポエム”と題してテイスティングレポートを挙げて参りますのでよろしくお願い致します。

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この記事を書いたひと

ニシバヤシ タツマ

ビアジャーナリスト/びあけん1級(2013,2015)

大学時代に自転車旅行でビールのうまさを知る。ほどなくしてベルギービールにカルチャーショックを受け、 世界のビールの虜に。ビールは大人の趣味の1つ。その一期一会を記事やビアポエムとして伝えていきたい。

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