[イベント]2010.8.31

入り口は広く、だんだんと掘り下げて

ビールが、日本において、
大ざっぱに言うと<どれも同じ>と思われたきたことには
さまざまな要因があり、それは大変残念なことですが、
もちろんその意識を少しずつ変えて、
ビールの奥深さ、幅広さ、多様性を伝えていきたい。

そう思い、藤原ヒロユキさんに、
<ぜひ何かビールの世界を広くするための団体を作りませんか>
とけしかけた!?(笑)のは昨年秋ごろでした。
ビールに関する、知識、探求心、愛情、バランス感覚など、すべてにおいて、
藤原さんは今や世界でも有数のビアジャーナリストだと思います。
そしてこの<日本ビアジャーナリスト協会>のサイトを立ち上げましたが、
みなさん本業も忙しい中、
ぼちぼちとではありますが、でもしっかり地固めしつつ
活動していきたいと思っています。

そして僕のコラム2回目に、
多くのビールファンへに向けての個人的な思いをひとつ。
<ビールマニアではなビールファンが増えていくといいな>と。
日本においては、もベタな「とり合えずビール」と「小難しそうなビール」
が極端に分かれている間の溝がなかなか埋まらなかった。
そこには、
<クラフト的ビールが難しいことと思わせずに説明されていなかった>
という問題があったと思います。

語弊があるかもしれませんが、ビールについてもっと知りたいな
と思った人が最初に遭遇する壁が
<上面発酵>と<下面発酵>!!(笑)。
最初にビールの分類というテの項目のこの説明読んでてまあいいやとなった人、
「いつも日本のではなんだからたまにはコロナでも飲むか」
ぐらいの人の中にかなり多いと思うのですよ。
ギターを買ってきた中学生が始めたら<F>のコードを
抑えられずメゲて終るのと同じ(僕のことね)。

<上面発酵>と<下面発酵>を説明するなということではなく、
ビールのことをもっと知りたいと思った人に対して
知っている人が<広く見た事柄から説明していく>ことが大切だと思うのです。
たとえば、よく僕も聴かれるのですが
<ベルギービールってどんな味なんですか?>(笑)
もちろん一言で説明などできませんが、こんな時
いかに<俯瞰的要素>から浅く広く話をするか、は心がけています。
<甘いのとか、酸っぱいのとか、スパイシーなのとかあるんですよ>
とか言うのですが、これがいきなり
<トラピスト、ランビック、レッド……で、エールが…>
と専門用語バシバシとなると、頭に入らないし、
ことによると面倒だと敬遠されてしまうかもしれません。
要は、自分の知っていることでも、知らなかった頃の自分に
戻って相手に説明したり伝えたりしていくのがいいなと。
まだ日本では大多数の人が、
日本のメジャービール以外をほぼ飲まないわけです。
なので、その人たちと、ビールの専門家の間の
ブリッジのような立ち位置を意識していきたいなと僕は思っています。

ファンの方々も、すごく知識豊富な方もいらして
僕なんかよりずっとずっとご存知だと思います。
また逆に、まだ初心者でー、なんて引け目に思っている人もいるようです。
しかし、
<知識はあったほうが面白いが、なくても引け目に感じることはない>
<相対的に楽しむのではなく、絶対的に楽しむ>
つまり
<わかっている範囲で楽しめばじゅうぶん>
のがいいですよね。
でも、自分が知ったビールの魅力はさらに多くの人に知ってもらいたいと
思うのが人の本能にある、わかち合い精神だと思うのです。

僕もいろんなお店ででビール飲むのですが
<こんなビールもあるんですよ?>
と進めて頂くとウレシイです。
昔、銘柄の質問して、あからさまに
<そんなことも知らないのか?>的な対応されたことがありましたが
そのような、選民的意識はこれからのビールの広がりに弊害と
なってしまいますね。

ビアジャーナリストとならば勉強しかるべきですが
ファンならば、ぐっと気楽にいきましょう。


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002石黒 謙吾

この記事を書いたひと

石黒 謙吾

著述家・編集者・日本ベルギービールプロフェッショナル協会 理事

1961年 金沢市生まれ。
映画化されたベストセラー『盲導犬クイールの一生』、『2択思考』『分類脳で地アタマが良くなる』『ダジャレヌーヴォー』『エア新書』『CQ判定 常識力テスト』など著書多数。三輪一記氏と共著に『ベルギービール大全』『ベルギービール大全<新>』がある。プロデュース・編集した書籍も、『ジワジワ来る○○』シリーズ(片岡K)、『ナガオカケンメイの考え』(ナガオカケンメイ)、『負け美女』(犬山紙子)、『読む餃子』(パラダイス山元)、『ネコの吸い方』(坂本美雨)、『純喫茶へ、1000軒』(難波里奈)、『凄い! ジオラマ』(情景師アラーキー)など、ジャンル多彩に200冊以上。

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