[イベント]2011.4.12

いまいただけるビールに感謝を

asahi.comに、大手メーカーの被災状況が紹介されている。
■ビール大手4社の主な大型工場の被災状況記事

SankeiBizの記事では、倒壊した生産施設の写真を掲載している。巨大なタンクが何本も倒れているさまは、M9.0が引き起こした揺れのすさまじさをまざまざと物語っている。同記事によると、アサヒビールの福島工場、サッポロビールの仙台工場は操業再開の目処がたっていない。キリンビールは、缶の材料メーカーも大きな被害を受けた。アサヒとサッポロは主力製品のみに生産を絞っている。またサッポロは、たる詰め工程の一部再開目処が5月中旬になる見込みだという。

3月のビール出荷は10.9パーセント減少(記事)。震災・計画停電の影響で仕込み、発酵、熟成などの製造もストップせざるを得ない状況が続いたため、首都圏のスーパーやコンビニでビールが品薄になっている状態だ。

アサヒビールお客様生活文化研究所が全国の20歳以上の男女約1800人を対象とした「お花見に関する意識調査」(2011年3月4日発表)では、「お花見に欠かせない飲み物」として「麦酒」が65パーセントという高い数字で1位になっていた(ちなみに2008年は74パーセント、2009年は60.1パーセント)。

お花見に持って行くお弁当との相性や、5パーセント前後のアルコール度数が外で飲むのに適しているという理由もあるだろうが、「乾杯はビールで」「外で飲むビールは気持ちがいい」といった文化が日本人に根付いているのは、1800年代から4大メーカーががんばってきてくれているからだとあらためて考える。

各メーカーは夏の商戦に向けた製造復旧に全力を傾けている。こちらでも既報のとおり、被災された国内クラフトビールメーカーさんのご苦労と負担もかなり大きい。震災の混乱の中、商品を市場に出してくれているメーカーさんに感謝しながら、今日も美味しくビールをいただこうではないですか。■

*コラムの更新が遅くなりました。ごめんなさい。

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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