[ブルワー]2022.5.12

「札幌醸々」がスタートアップ。ビールのまち札幌で、まちのビールを まちのフィールを醸す醸す

「ビールのまち」札幌。明治初期に日本人による本格的なラガービールの生産が最初に行われ、大手ビールメーカーにも名前を冠する街です。人口も約200万人いる大都市ですが、他都市と比べてブルワリーの数が思いのほか少ないのが現状です。国内の人口上位10都市のうち、札幌市の醸造所数は5か所と5番目ですが、人口100万人あたりのブルワリー数では約2.5軒と8番目になってしまいます。

2022年、その札幌の街に新しいブルワリーを造るべく、「札幌醸々(じょうじょう)」の事業立ち上げ準備が始まりました。まだ醸造には遠い段階ですが、ビールに関する実績が十分な3名が集結し、「ビールのまち」札幌に新たなブルワリーを創ることをとても歓迎したいです。その3名に、札幌在住のビアジャーナリスト坂巻がインタビューをし、新しい都市型ブルワリーに駆ける意気込みを語っていただきました。この記事ではインタビュー動画をリンクするとともに、あらましをテキストとしてまとめました。

そして現在、「札幌醸々」ではクラフトビール・ファンド匿名組合募集を行っております。記事末尾に要点をご案内します。

 

「札幌醸々」の事業概要

所在地:北海道札幌市中央区北10条西19丁目1番地(地図
事業目的:種類、清涼飲料水、食品の製造・販売・輸出・コンサルティング・製造機械の技術指導
資本金:300万円

事業予定地

 

「札幌醸々」のメンバー

札幌醸々はこの3名が共同代表となって起業されました。3名ともすでにビール方面で多彩な活躍をしています。

右から大阪氏、川村氏、宮口氏

大阪匡史
マネジメント全般・パッケージ担当。広告・編集プロダクションなどを経て独立。大学時代から街づくりに興味があり、アメリカ・オレゴン州ポートランド市で、まちづくり人材育成プログラムに参加。2017年忽布古丹醸造のクラウドファンディングに大きく関与し成功を収める。2019年に札幌・ポートランドの姉妹都市提携60周年を記念した市民参加型ビールづくりプロジェクト「60人ビールプロジェクト」を展開。2020年「Sapporo Beer Map」制作委員に参加。

JBJA掲載参考過去記事
「クラウドファンディングでもない新しいコラボビール参加者求む!60NIN BEER PROJECT」

『Sapporo Beer Map』約5年ぶり改訂。「多様なビールを日常で楽しんでほしい」制作者たちの思い

川村洋平
醸造担当。「はこだてビール」で醸造を学んだのち、特定の醸造所を持たないファントムブルワリー「Hobo Brewing」を2017年にスタート。近年では道北の「美深白樺ブルワリー」、香川県高松市のせとうち醸造所の立ち上げに携わる。

Hobo Brewing:https://www.hobobrewing.me/

宮口晃一
店舗マネジメント担当。2018年にビールイベント「北海道ビアトピア」と、胆振東部地震の復興支援ビール造りに携わる。「ビールが世界を豊かにする」という信念のもと、ビール伝道師《ビール王子》として各種SNSでの情報発信やイベントプロデュースなどを多角的に展開中。

Instagram:https://www.instagram.com/beer_prince/

インタビュー本編

(全編 45:22)

ビール造りと街づくり

ブルワリーは、札幌市の桑園地区に創立される予定です。JRで札幌駅から西へ一駅。札幌市中央卸売市場や札幌競馬場がある住宅街で、「中心部」からは少し離れた地域です。しかし、この地域に本社を構えるJR北海道が桑園エリアの再開発計画の概要を明らかにして、商業地区としての発展がこれから確実に見込まれています。

なぜその地域に醸造所を造ろうとしているのかといえば、街づくりにもともと強い興味があった大阪氏に「ビールを醸すとともに街も醸していく」という考え方があるからです。

大阪氏:桑園地区はマンションはどんどん立つけれども、街で楽しもうとすると”これから”の地域です。われわれのブルワリーに限らず人が集まれる場所ができることで、街としての面白さをぐっと高められるのではないかというポテンシャルを感じています。モデルとして念頭に置いているのは、アメリカのオレゴン州ポートランド。倉庫街やマンションしかなかったエリアにたくさんのブルワリーができて、街の人に限らず観光の人も訪れられるようなミクスチャーができるといいと思っています。

川村氏:たしかに、ポートランドのようなローカルに愛されている、昼下がりにふらっと立ち寄れるような場所はいいですね。

宮口氏:ぱっと思いつくのは、小樽運河の小樽ビール倉庫No.1です。モルトの匂いがしてタンクが席の真ん中にドカンとある。そういう環境で飲めるのがいいですね。もちろん、われわれのブルワリーもビアパブを併設しますので、醸造過程を見ながらビールを飲むことができます。

動画では18:06ごろから

 

どういうビールを造るのか?

大阪氏:1点目として「おいしさ」、つまり高品質を大前提にしたいこと、2点目として、3人の共通項にオレゴン州ポートランドがあるため、現在に至る世界的クラフトビールムーブメントの火付け役となったアメリカ西海岸のビールづくりを軸足に、世界の多種多様なスタイルを提供したいことです。

川村氏:ビアスタイルには「流行り廃り」がありますが、新しいものばかりではなく、伝統的なビールも造っていきたいです。いくつかの定番に加えて、限定ビールを造っていく、という形になるでしょう。一方で、ローカルの原料に着目したビール造りが主流になっている中で、当然われわれも北海道の原料を取り入れていく必要もあります。またブルワリー周辺に住む「桑園ローカル」の人たちが望むビールも大切にしたいです。「うちの地元のビールも悪くないよ」と地元の人に言われるような愛されるビールを造っていきたいです。

動画では14:03ごろから

ポートランドで繋がった3人

「札幌生まれの山羊座」しか共通点がないというこの3名。この3名を結びつけたのは、「ビアバーナ」(ビールの天国)とも言われるアメリカ随一のビールタウン、オレゴン州ポートランドでした。ポートランドは奇しくも、1950年代から札幌市と姉妹都市提携を結んでいる縁の深い街です。

大阪氏はポートランドの街づくりからクラフトビールに興味を持ちました。川村氏はポートランドのブルワリーとコラボレーションの経験があります。宮口氏もポートランドを訪問して現地のビール文化に深く影響を受け、札幌を「ビールのまち」としてその文化を取り入れたいと考えるようになりました。

大阪氏と宮口氏は、ポートランドの州立大学の街づくりのプログラムに参加。コミュニケーションを円滑にするツールとしてビールを取り入れたという「ビアスト」(ビールのブレインストーミング)があったことに驚いたそうです。

大阪氏:ポートランドは札幌の三分の一の人口(65万人)なのに、70軒くらいのブルワリーがあります。各エリアの人たちがそこに集って、子供も含めていろんな人が楽しんでいる。その光景が印象的で、そういう光景が札幌に「あったらいいな」と思いました。

動画では10:30ごろから
動画では32:35ごろからも

これまでの活動と札幌醸々の関連

宮口氏は「ビール王子」として北海道のビールのインフルエンサーとして活躍し、川村氏はファントムブルワリー「Hobo Brewing」として活動しています。しかし、札幌醸々というブルワリーを創設するにあたって、それぞれの活動を辞めるおつもりはないそうです。

宮口氏:インフルエンサーとしての活動もこれからも続けていきます。むしろ、ビールを造る場所にいて「リアルなストーリー」を伝えていきたいです。大阪さんが「まちづくり」ならば、僕は「場所づくり」に携わっていきたい。みんなが楽しくおいしく飲める空間を作っていきたいです。

川村氏:「Hobo Brewing」はひとつのブランドとして残していきます。全国各地での醸造もやめることはありません。「札幌醸々」としてのビール造りと「Hobo Brewing」としてのビール造りは、川村自身がやるということでは共通していますが、自分の中では別のコンセプトとして成り立っています。

動画では25:30ごろから

札幌醸々 事業計画書からのイメージ図

具体的なイメージを持っていただくため、事業計画書から「タップルームの概要」と「改装計画」の図をお借りいたしました。

札幌醸々クラフトビール・ファンドについて

こうして、ビールの都・札幌に新たなブルワリーが誕生しようとしています。

ここまでをお読みになり札幌醸々にぜひ支援を送りたいと思われたら、「ファンド」にご参加ください。(このファンドは、リターン型のクラウドファンディングではありません)

動画では39:00ごろからが説明となります

法律の関係上、金額をはじめとした詳細な説明は、資格を持った専門家からしか行えません。

具体的な金額などは下記事務所に直接お伺いいただけますようお願いします。
「北海道の札幌醸々(じょうじょう)の件について」とお伝えするとスムーズです。

 

【お問い合わせ先】
株式会社ソーシャルビジネスパートナーズ
03-4500-6959
info@sbpartners.co.jp

ファンド締め切り:2022年5月末(6月末まで延長の可能性あり)

また、オンラインによる説明会も随時開催されています。下記SNSリンクからご参照ください。

札幌醸々 関連リンク

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北海道新規ブルワリー札幌札幌醸々
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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

この記事を書いたひと

坂巻 紀久雄

ビアジャーナリスト

東京都葛飾区出身。2000年に北海道札幌市へ移住。ビール専門店勤務で経験を積み、2013年にビールとモルトウイスキーの専門店「Maltheads(モルトヘッズ)」を開店。
札幌は、日本のビールの発祥地のひとつであり、「ビールの都」ドイツ・ミュンヘンと「ビール天国」アメリカ・オレゴン州ポートランドと姉妹都市でもある。そこを「日本のビールの首都」として盛り立てるべく奮闘中。
「サッポロ・クラフト・ビア・フォレスト」の実行委員でもあり、北海道でビールを盛り立てるための活動を積極的に行っている。ウイスキーの知識もあり「狸小路のマイケル・ジャクソン」を目指す。
びあけん1級(2013-14 2年連続合格)/日本地ビール協会(JCBA)認定ビアテイスター/ウイスキー検定2級

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