[イベント]2010.11.17

セゾンビール

セゾンセゾンビールベルギービールワロン地方

セゾンビールとは、かつて農家が夏の農作業中に喉の渇きを癒すために、農閑期である冬の間に醸造したビールのこと。
(同じく農閑期に蔵元で酒を造る日本酒の蔵人を思い出します)

農閑期にだけ造られるのでセゾンビール(季節ビール)と呼ばれ、主にワロン地方(エノー州、ナミュール州、リュクサンブール州の一部)で造られています。
通常、色々な醸造所で造られている、イースターやクリスマスなどの季節ビールとは別の意味合いになります。

農家では夏の仕事中喉が渇きますが、生水には病原菌が含まれている可能性があり、飲むことができませんでした。
そこで農閑期にはどの農家でもビールを仕込んでいました。
かなりアルコール度数の低いものもあり、家庭の食卓にも上がったようです。

仕事中に水代わりに飲むためアルコール度数が高すぎてはいけないのですが、冬に仕込んで夏に飲むまで貯蔵しておく必要があったため、高い温度で糖化して発酵しない糖分の抽出量を多くしボディを強くしたり、ドライ・ホッピングを行ったり、スパイスを加えたりと、さまざまな工夫がなされました。

18世紀になると産業革命によって蒸気エンジンが登場。
資本力のある農家は仕込釜などを購入し大量生産するようになりました。⇒醸造農家へ。
また資本力のない農家は醸造を止め、資本力のある大きな農家からビールを買うようになっていきました。
今日でも醸造農家から醸造専業となった醸造所がその伝統を守っています。

味わいとしてはホップの苦味、ドライな酸味が特徴の上面発酵のビールが多いですが、最近ではさまざまなタイプのビールがセゾンという名を冠して造られており、特に決まりがあるわけではありません。

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この記事を書いたひと

三輪 一記

一般財団法人 日本ベルギービール・プロフェッショナル協会 代表理事

1967年、名古屋市生まれ。
1990年、関西大学商学部卒業。26歳のときにベルギービールと出会い、以来ベルギービールを愛し、仕事でというよりライフワークとしてベルギービール普及に情熱を傾け、毎年ベルギーを訪れている。
2001年よりベルギービールに関する講座、セミナー活動をスタート。
2008年より愛知大学、愛知淑徳大学等でベルギービール講座開講。
「ベルギービールを通じて日本とベルギーの架け橋に」というコンセプトのもと、
講演やセミナーにも積極的に取り組んでいる。
共著に『ベルギービール大全』(三輪一記+石黒謙吾/アートン)、
『ベルギービール大全<新>』(三輪一記+石黒謙吾/アスペクト)。
一般財団法人 日本ベルギービール・プロフェッショナル協会 代表理事。

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