[イベント]2010.9.13

ランビック

 一般に市販されているビールの中で最も古典的手法で造られているのがランビックである。

 科学的な研究や分析が進んだ現在、ビールは管理された酵母を添加することによって造られるが、ランビックは「空気中を浮遊する野性酵母を麦汁に取り込み、自然発酵させて」造られる。
 現在ランビックは、ベルギーの首都ブリュッセルとその近郊レンベークという町でのみ造られている。(その他の地方で造られたものは「ランビック・スタイル」と表記されている)

 ランビックの味わいは野性酵母の醸しだす香り(馬、湿った毛布、革製品などの香りと表現される)と強烈な酸味。特に酸味は支配的で、フルーティなエステルもさることながら乳酸や酢酸の味わいも加わることがある。
 また、防腐効果の高いホップを大量に使用するのも特徴。ただし、このホップは、「苦味を飛ばすために刈り取った後あえて時間をおいたもの」を使用している。苦味は弱く、古いホップが放つチーズのような香りがビールに付いていることが多い。

 ランビックは木樽で3年ほど熟成させてから飲むのが一般的だが、一つの樽から仕上がったランビックをそのままのむことは”まれ”である。
 通常は、熟成が進んだ樽と若い樽をブレンドして、味わいを整える。このブレンドされたランビックは「グーズ・ランビック」と呼ばれる。
 
 サブカテゴリーとして、発酵途中でサクランボ(クリーク)やフランボワーズなどのフルーツを加えた「フルーツランビック」や、砂糖を加えた「ファロ」がある。

 日本で入手可能なベルギーの銘柄(グーズ):カンティヨン・グーズ、ブーン・グーズ

フリッツ(フレンチフライ)、ムール貝や牡蠣、シェーブルなどのチーズ、シーザースサラダ、ピザなどに合う。 

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)、「ビールはゆっくり飲みなさい」(日経出版社)が大好評発売中。

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