[イベント]2010.10.13

石井敏之氏がグァムにブルワリーをオープン

 日本のクラフトビール界に大きな影響と足跡を残したブルワー石井敏之氏が、アメリカ領グアムでビール醸造免許を取得。アメリカ醸造者協会の一員として、ブルワリーをオープンした。

 この日を待っていた! 石井敏之氏のブルワリー。グァムにオープンだ!
 石井氏は大学卒業後、不動産会社勤務を経て渡米。カリフォルニア州・サンディエゴのストーン醸造所で1年間マイクロブルワリー経営を学んだのち、引き続き2年間ブルワーとして勤務し、日本に帰国。国内地ビールメーカーで醸造・製造・営業・経営を担うかたわら、各種イベント・フェスティバル主催・業界ネットワーク確立への尽力を通じて、日本のクラフトビール発展のために活躍した。特に、アメリカンスタイル・ペールエールやイギリススタイルのリアルエールの普及に関しての貢献度は高い。
 世界的にも「TOSHI」の名で知られる有名ブルワーであり、アメリカ、イギリス、チェコ、ノルウェーなどの醸造所から招待を受け、彼自身の手で醸造されたブランドがあるほどである。


 そんな石井氏の醸造所はグアムではサンミゲル以来35年ぶりの醸造免許となり、地元の期待も高まっている。
 そしてなによりも、私達日本人にとって嬉しいのは、日本-グアム間はたった3時間半のフライトであること。日本からも多くのクラフトビール・ファンが「TOSHI」のブルワリー(ISHII BREWING COMPANY)を訪れることになるだろう。また、奥様の有樹子女史は「ISHII DISTRIBUTING COMPANY」の社長として、カリフォルニアの仲間達のビールをグアムに紹介していく予定。ロゴのゲッコー(ヤモリ)は、現地グアムではお馴染みの、島の家々の伝統的な守り神、デザインも彼女の手によるものである。「我々のエールビールが、フレッシュでナチュラル、Made in Guamであること」を、このゲッコーが見守ってくれるだろうと意気込んでいる。

石井氏からコメントが寄せられているので紹介しよう。
「念願のアメリカの地、オーナー・ブルワーとして、スタートラインに立つことが出来ました。全米初の日本人オーナー・ブルワーであり、アメリカのメンバーに復帰、約1600社目のブルワリー誕生の様ですが、ここGuamで、マイクロブルワリーは史上初です。ブルーパブは1軒ありますが。今は全島内バドワイザー・ミラーの全盛ですが、365日常夏のこのローカルエリアを代表するビールとしていつか認められるように、僕らは目指して行きます!<Support your local brewery!>ですからね。渡米以来ミリタリー、ホームブルワー、白人、地元民を中心にファンを拡大してきましたので、いずれハワイ・西海岸へ、最後は原点のSan Diegoへ我々のビールを恩返し帰還させることが目標です。まっ白いビーチと青い空に、全く似合わない赤い人、いつも通り、サングラスとアロハ姿に身を包み、トライスロンにも復帰、毎日ビール創って、<We’re Craft Brewers>として、夫婦2人と愉快な仲間たちで伝えて行きます!是非遊びに来て下さい。Hafa Adai!」

 
ファーストバッジは10月中旬には仕上がる予定である。
 あー、早くISHII BREWING COMPANYのビールを飲んでみたい! 
 グァムに飛ぼう!

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

アバター画像

この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)、「ビールはゆっくり飲みなさい」(日経出版社)が大好評発売中。

ストップ!20歳未満者の飲酒・飲酒運転。お酒は楽しく適量で。
妊娠中・授乳期の飲酒はやめましょう。