[JBJA活動,イベント,ビアバー,ブルワー]2019.2.17

ビールに携わる様々な「やりたい」を形にする場所。 OGA BREWING COMPANY 醸造記念お披露目会 レポート(東京都三鷹市)

ビールに携わる様々な「やりたい」を形にする場所として

­­   2019年1月19日(土)東京都三鷹市で醸造を開始した、OGA(オージーエー)BREWING COMPANYの醸造記念お披露目会が開催されました。OGA BREWINGは、三鷹駅から15分ほど歩いた住宅街の一画に醸造所を構え、併設するCafé Hoooopでオリジナルビールを提供しています。ブルワリーの名称であるOGAとは「Original Gravity Area」の略称で「ビール醸造の最初重要な舵取り、方向性を決める」という意味が込められています。前身にあたるCool Air One Brewing時代に、OEM(委託製造)でビールの販売を開始して3年。立ち上げ当初の想いを引き継ぐ形で、2018年5月に同ブルワリーへ名称を変更し、2019年1月に念願の自家醸造ビールの提供を開始しました。名称を変更した理由について「自家醸造を開始するに当たり、OEMの時代とは明確な区別を付けたかった」と話すのは代表の小笠原 恵助さん。実際に醸造を開始して、店舗の中から醸造タンクが見える環境で、ビールを提供できる「臨場感の強み」を日々実感されています。ブルワリーを立ち上げるきっかけは、企画から醸造、販売、経理に至るまで、ビールに携わる様々な「やりたい」を形にするため、幅広い雇用を生みだしたいという考えから。その一連の流れの中で、お客さんを含めた沢山の人々の繋がりを通して「お酒を嗜む際の選択肢の1つとしてビールを広めていきたい」というクラフトビールに込めた熱い想いを、現場から伝えて行くブルワリーが三鷹市に誕生いたしました。

OGA BREWING Companyのスタッフの皆さん。
(きた ゆうこ さん:左  小笠原 恵助 さん:中央  植松 康佑 さん:右)

飲み手に寄り添うビール造り

­  OGA BREWINGが目指すのは「飲み手に寄り添い、初めてクラフトビールを飲んだ際の感動衝撃を常に与えられるようなビール」です。

ブルワリーコンセプト
●クラフトビールの入り口になるビール造り
●初めて飲む方、飲み始めの方に届ける
●最初のクラフトビールはOGA!

同ブルワリーでは、クラフトビールが担う役割について「人を繋ぐコミニケションツール、会話のエッセンス」と表現して、飲み手を一番に考えたビール造りを心がけています。現在は、小笠原さん自身が店舗のカウンターに立ち、日々の会話の中のから生まれる意見を取り入れながら、1つ1つのビールを造り上げています。完成品は、三鷹ビール(鷹BEER)・吉祥寺ビール(吉BEER)という、2大ブランドに基づいたネーミングで販売されます。今回のお披露目会では以下の4種類が提供されました。

・吉祥寺NE:GAP [Hazy Pale Ale] Alc.5.0%
・吉祥寺OFF the wagon [Session IPA] Alc.4.0%
・三鷹First Penguin [Session Pale Ale] Alc.4.0%
・三鷹WIPA [WIPA] Alc.8.0%

ビアスタイルは、Session Pale Ale・Session IPAからアルコール度数 8.0%のWIPAまで、クラフトビールが持つ多様性の面白さを、存分に味わうことができるラインナップです。このように、クラフトビール初心者にも気軽に親しんで貰えるよう、地元を意識した「ローカルビア」をキーワードに掲げた取り組みも特徴です。地域に根差したブルワリーパブの運営では、地元の皆さんの後押しが必要不可欠だと思います。その中で、名称含め「誰にとっても分かりやすいブランド作り」はとても重要な要素だと考えます。一方で、ビールの販売に関しては、地産地消ではなく外販用の瓶詰めビールの流通を基に、日本全国的に知名度の底上げに努め、ゆくゆくは世界まで見据えた活動を計画しています。これからも、ビールに込めた想いを多くの方に届ける活動に、注目していきたいと思います。

三鷹ビール(鷹BEER)・吉祥寺ビール(吉BEER)を含む5種類のオリジナルビールが提供されました。

ボトルビールを活用した発信を進めています。

コラボビールを通して伝える様々な想い

­  OGA BREWINGの1回の仕込み量は300リットル。合計4基の貯蔵タンクを構えて醸造を行っています。同ブルワリーでは自家醸造を進める一方で、OEMにも力を入れています。現在は、立川市の飲食店を中心とした企画【TACHIKAWA GRAFFITI】を手掛け、これまでも多くのコラボビールを通して、皆さんの「やりたい」を形にしてきました。レシピ作りからラベルデザインまで、専門性の高い分野において、それぞれが得意分野を担い、要望に沿ったビールを提供する。醸造のハードルを下げるのではなく、広げていきたいと話す小笠原さん。想いが詰まったビールを通じて輪が広がることにより、クラフトビールが抱える「消費者が知らない、触れてない」という、長年の問題解消にも取り組まれています。これからも個人・法人からの依頼を積極的に受け入れていくとのことです。

店内には、これまで製造した瓶ビールのボトルが並べられています。

おわりに

­  OGA BREWINGに併設されたCafé Hoooopでは、オリジナルビールを含む全8種類のビールを提供しています。店内はソファー席や炬燵を中心に、ゆったりとした時間を過ごせる空間が広がっています。窓ガラス越しには醸造設備を眺められるほか、これまで手掛けてきた瓶ビールのボトルが展示され、個性豊かなラベルを楽しむこともできます。実際に現地を訪れてみて、醸造タンクを横目に会話を楽しみながら、クラフトビールの面白さに触れてみてはいかがでしょうか。

Café Hoooopでは醸造タンクを眺めながら、オリジナルビールを楽しむことができます。

OGA BREWING COMPANY/ café HOOOOP
住所: 東京都三鷹市下連雀4-1-16センチュリー三鷹
営業時間: 月曜日、木曜日~日曜日 15:00~22:00
定休日:火曜日、水曜日
FB: https://www.facebook.com/ogabrewing/

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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

神山 タクロウ

ホップ栽培コーディネーター/ビアテイスター

ビールが繋ぐ縁に魅せられて…日本全国旅ビール生活→岩手県遠野市でホップ栽培・ビール醸造を学ぶ。2021年からは同市でホップ栽培コーディネーターとして活動を開始。ビールの里 遠野からビール×農業の魅力を伝えます!【Japan CraftBeer Museum】の実現に向けて全力で!!

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