[コラム,ブルワー]2018.2.3

笑いが絶えないブルーパブ! 【ブルワリーレポート ガハハビール編】

ガハハビールブルワリーレポート東京都馬場哲生氏

新規醸造所が増えている東京都。昨年1月から11月の期間に12ヶ所が誕生した(国税庁HPより)。今回、ご紹介する「横十間川酒造 ガハハビール(以下、ガハハビール)」も昨年8月23日に交付を受けた江東区初のブルワリーだ。オーナーブルワーは地元出身の馬場哲生氏。どんなビールを造っているのかはもちろんだが、気になるのはやはりそのネーミングだ。まもなく醸造開始から半年を向かえ、これまでを振り返ってもらうとともにブルワリーへの思いを聞いてきた。

名前の由来は知人の指摘から

「笑い方からですね。友人に指摘されて『店の名前にどう?』と勧められました」と店名について聞くと「ガハハ」と大きな声で笑いながら答えてくれた。その笑い方は豪快ではあるが、明快で優しさが伴っており、こちらも「ガハハ」と自然に笑いながら話してしまうから不思議だ。

「やっぱりお客さんからもよく聞かれますね。でも、ほとんどの方が『すぐにわかった』と言われます」とエピソードも教えてくれた。

「それと『ビールは笑って飲むもの』という意味もあります」と楽しく飲んでほしいという思いも込められている。取材時(平日の午後)にも地元の常連客が来店し、ビールを飲みながら馬場氏と談笑する場面がみられた。すでに地元の人々が笑顔で集う場として認知されている。

料理をつくりながら接客をする馬場氏。お客さんとのコミュニケーションが絶えないのもガハハビールの魅力だ。

自分の料理とビールで振る舞いたい

調理師として和食の分野で活躍していた馬場氏。もともと、ビールは好きだったこともあり、自分がつくった料理とビールを出すお店をやってみたいと思ったのがきっかけだ。醸造は都内のブルーパブで経験を積んだ。当初は、修行したブルーパブや以前住んでいた中野方面での開業を検討していたが、「色々考えた結果、地元が良いと考えました。それとなんといっても江東区にはブルワリーがありませんでしたから」と1年ほど物件を探し、東陽町に拠点を設けた。

ブルーパブはマンションの1階にある。周囲にはスーパーや飲食店、保育園もあり、日中から人通りも多い。ランチ営業もしているので、サラリーマンも利用している(さすがに飲んではいなかったが)。

しかし、ブルーパブに勤務した経験があるとはいえ、機材の購入、店舗設計には苦労をしたという。「とにかく初体験のことばかりでした。特に排水をはじめとする醸造所の設計は大変でした。当初は醸造免許と一緒に飲食部門もオープンする予定でした。ところが思いのほか免許交付までに時間がかかってしまい、飲食店として始めました」とブルーパブ開業の難しさを語る。

思いのほか受け入れられたクラフトビール

醸造を開始して約半年、お客さんからの反応はどうなのだろうか。

「予想以上に飲んでいただき驚いています。ビールが好きな人が地元にこんなにいるとは知りませんでした。自分の予想よりもクラフトビールの認知が広がっていました」と予想外の展開とのこと。ガハハビールでは、その他のお酒も用意されているが、多くのお客さんが馬場氏の造るビールを楽しんでいる。

ブルワリーの場所柄なのか年配のお客さんも多い。「買い物や散歩の帰りにふらっと立ち寄ってくれます」と話す。幅広い年齢層に受け入れられているのは凄い。

豊富なラインナップなので、ペアリングするのも楽しい。

飲みやすく、おかわりしてくれるビールを目指して

ビール造りで意識していることを聞いてみると、「当店のお客さんはビールのことをあまり知らない人が多いので、ドリンカビリティの高いビールを提供していきたいと考えています」。現在は、明確な定番ビールはないが、「大捜査ゴールデン」、「こむぎペール」はレシピを変更しながらブラッシュアップしている。その他には常時6~8種類を提供し、アルコール度数やIBU(苦みを表す単位)がオーソドックスなものが多い。

大捜査ゴールデン(左)、こむぎペール(中)、黒い季節(右)。飲みやすさを重視しているということもあり、アロマもフレーバーも軽い仕上がりとなっている。
※ビールのラインナップは取材時のもの

最近ではお客さんから「麦の風味が感じられるもの」という要望もあり、モルティさを感じられるものを造っていきたいという。これには馬場氏も「IPAから惹き込まれた自分からすると認識が古かったのかなと感じましたね」と驚いている。

醸造所は店舗の奥にある。この小さなスペースからどんなビールが生まれてくるのか楽しみだ。

学び続けて、喜んでもらえるブルーパブへ

「やはり自分のところが稼働し始めるとなかなか他のところに足を運び、勉強する機会が減ってしまっていることに危機感を覚えています。やはり他のお店を見て、学んでいかないと成長はないと思っています。ビールについても今は最大8つぐらいの提供です。やはりラインナップは多い方がいいですね。さらに美味しいものを提供できるようレシピを調整しながら造っています。よりお客さんに喜んでもらいたいです。それと定番ビールの提供は目標ですね」と課題を語る。

他のブルーパブからも営業を始めると「なかなか他のブルワリーをみて、勉強する時間をつくるのが難しい」という声は聞く。しかし、質の高い商品やサービスを提供していくためには限られた時間のなかで「足を運ぶ」ことは大事だと思う。話を聞いていて、馬場氏から「お客さんに喜んでほしい」という思いが非常に感じられた。これからの進化が楽しみである。

江東区初のブルワリーは、元気いっぱいのところだった。「元気が欲しい!」と感じたら訪れてほしい。きっと馬場氏とビールがあなたにパワーをくれるはずだ。

馬場哲生氏(右)の笑顔は、周りも元気にしてくれる。醸造を担当している土田耕司氏(左)はサービングにもこだわり、各ビールが1番美味しく飲めるよう注いでくれる。

◆ガハハビール Data

住所:〒136-0076 東京都江東区南砂2-3-1-118

電話:03-6659-7043

E-mail:gahahabeer@gmail.com

Facebook:https://www.facebook.com/gahahabeer-1639230606096746/

営業時間:11:00~22:00

定休日:月曜日

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05007木暮 亮

この記事を書いたひと

木暮 亮

ビアジャーナリスト

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは1500種類以上。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

当HPにて、「ブルワリーレポート」、「うちの逸品いかがですか?」、「Beerに惹かれたものたち」、「ビール誕生秘話」、「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。

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