[コラム,テイスティング,ブルワー]2022.5.15

ペアリングするのは海と自然と歴史!無人島猿島で飲む「猿島ビール」

「海を見ながらビールが飲みたい!」

空気が緩み、あたたかな日が続くと突然このような衝動に駆られることはないでしょうか?少し厚みをもった潮風も、太陽の光を浴びてキラキラと輝く海面も、すべてがビールを美味しくしてくれる最高のスパイス。気持ちの良い空間で飲むビールは身体中に染み渡り、細胞のひとつひとつまで生き返るような気がします。

想像するだけでうっとり幸せな気持ちになる「海×クラフトビール」の組み合わせですが、それに加えて「豊かな自然」「歴史や文化」を堪能できる場所が横須賀市にはあります。その場所の名前は猿島。「天空の城ラピュタ」を思わせる、歴史遺産が残る無人島です。

東京湾唯一の自然島であり、最大級の無人島

横須賀の三笠桟橋から船でわずか10分。波を切って進んでいくと、海にぽっかりと浮かぶ猿島が現れます。青々と生い茂る木々に、ゴツゴツとした美しい岩肌。現在はバーベキューや磯遊びなどレジャーを楽しむ人々で賑わう島ですが、この島はかつて「要塞の島」と呼ばれ、幕末から第二次大戦前まで東京湾の首都防衛拠点でした。

砲台に弾薬庫、兵舎……猿島にはこれらの歴史遺産が当時のままの姿で残っています。船が到着する猿島桟橋から5分程いけばもうそこは要塞エリア。歴史の重みを感じる空間に一歩足を踏み入れれば、背筋がしゃんと伸びるような、静かでひんやりとした雰囲気が漂います。

長きに渡って一般人の立ち入りが禁止されていたため、いたるところに残るのは原初からの大自然。歴史の跡をこじ開けるように、力強く生い茂る緑、苔むした岩壁に、天高く伸びる木々。歴史遺産と自然が佇む姿はとても美しく、静かな低音のメロディが聞こえてくるような幻想的な空間です。

自然豊かな猿島で味わう、猿島ビール

そんな猿島には、この島の名前を冠した「猿島ビール」というクラフトビールがあります。醸造するのは、地元の食材にこだわったビールを生み出すブルワリー、横須賀ビール。彼らが猿島のために造ったビールを、この島ではドラフトで飲むことができるのです。

猿島ビールのビアスタイルはセッションIPA。一口飲めば、しっとりとした柑橘系ホップの苦みと味わいが全身へと広がります。苦みの余韻は静かで、後に残るのは心地よい爽やかさ。それは猿島に感じる低音のメロディによく似ていて、美しいそのホップのしらべに、思わず目を閉じたくなるような味わいです。

猿島で過ごす時間にぴったりなクラフトビールを

「このビールは猿島によく似ている」そう直感的に感じる猿島ビール。このビールが生まれた背景には一体どのような想いがあったのだろうか……このビールのことをもう少し知るべく、横須賀ビールの醸造長である鈴木啓弘さん(以下:鈴木さん)にお話をお伺いしました。

――猿島ビールはどのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

鈴木さん:このビールは猿島へのフェリーを運航している「トライアングル」さんから、お声がけいただいたことがきっかけで生まれました。歴史的な建物が残り、海水浴ができて、バーベキューも楽しめるこの島には、毎年夏には多くの観光客が訪れます。そんな猿島のイメージにあうクラフトビール造りたい、ということでこの島に似合うビールを模索していきました。

――猿島ビールはセッションIPAですが、最終的にどうしてこのビアスタイルになったのでしょうか?

鈴木さん:猿島で過ごす時間に、一番ぴったりなビアスタイルだと思ったからです。熱い日差しの中ぐびぐび飲めて、バーベキューの肉にもよく合う。しっかりとしたクラフト感を感じられつつも、気軽に楽しめ杯を重ねることができる、そんなイメージでセッションIPAを選びました。

――猿島ビールを醸造するにあたり、こだわった点などはありますでしょうか?

鈴木さん:猿島で過ごす時間に寄り添える味わいになるよう、「猿島のイメージ」を表現したことです。

あとは猿島は横須賀の人気観光地であり、多くの人々が訪れる場所なので、選びやすい味わいにすることにもこだわりました。

わたしたちの定番ビールは土地にこだわっているため、少し味のイメージがしにくいものが多いんですね。例えば椎茸を使った「KAMARIYA SHIITAKE ALE」だったり、生姜を使った「YOKOSUKA FOREST GINGER」だったり。でもこのビールはとにかく「わかりやすさ」を重要視して造り上げました。

画像提供:横須賀ビール


――最後に猿島ビールについて一言お願いします

鈴木さん:肩ひじ張らずに、楽な気持ちでぐびぐびと飲んでいただけたらなと思います。これからの暑い季節にぴったりなセッションIPAなので、ぜひ楽しんでみてくださいね。

太陽に、海に。猿島とペアリングする

猿島で飲むことをイメージして造られた猿島ビール。猿島の歴史も、海も、自然も、島のすべてがこのビールとのペアリングになります。

土地の歴史や文化を溶け込ませて飲む1杯は、きっとより深く記憶に刻まれるはず。まずは猿島を五感でじっくりと味わい、ゆっくりとこのビールと向き合ってみてください。

■商品概要■
ビアスタイル:セッションIPA
アルコール度数:5%
IBU:40
よこすか銘水「走り水の湧水」を使用

■ここで飲める!猿島ビール■
横須賀ビール
猿島内「猿島オーシャンズキッチン」
猿島行き三笠ターミナル売店
※ボトルは三笠ターミナル売店のみの限定販売

クラフトビールビールルッぱらかなえ横須賀ビール猿島環境ペアリング
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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

ルッぱらかなえ(小林加苗)

ビアジャーナリスト

ビールに心臓を捧げよ!
お酒をこよなく愛する、さすらいのクラフトビールライター。
『クラフトビールは骨まで愛する』をモットーに活動中。
造り手の想いやビールが生まれた土壌をとことん調べ尽くし、存分に味わい、そして飲み終わった後はラベルや王冠をアクセサリーにしてコレクションしています。
記事執筆の他、クラフトビール関連の小説執筆、クラフトビールサービスのSNS運用(twitter/インスタの中の人)も行っています。
居酒屋店長の経験を活かし、子供と楽しむおうち居酒屋も提案中!

■執筆歴■
日本文化の入口マガジン 和樂web
https://intojapanwaraku.com/author/beer-berry-kanae/
JAPANESE BEER ODYSSEY JBO GUIDE オトモニ
https://otomoni.beer/jbo/
キャンプと登山のアウトドアメディア .HYAKKEI
https://hyakkei.me/articles-author/rupparakanae/
お酒の失敗談をまとめたエッセイ お酒道中膝栗毛
https://note.com/papikoro/m/mf45db53b0fd1

■雑誌■
ビール王国

■instagram■
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クラフトビール×短編小説「ラべ物語」
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過去執筆まとめ
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