[ビアバー]2015.1.2

ポムケ外苑前店に行ってみた

ビールに合う食材は星の数ほどある。しかし、ジャガイモほど数多のビール愛飲家に多用されている食材はないだろう。特にベルギービールの世界に於いては…

そもそも、ベルギー人の主食はジャガイモである。それどころか副菜としても活用されている。肉や魚料理の脇には様々に調理されたジャガイモが鎮座している。料理に合わせてジャガイモも姿を変えるのだが、唯一不変の愛すべき存在ともいえるジャガイモ料理もある。それがフリッツである。先般、ベルギー王国政府が世界無形文化遺産として申請をしたニュースをご記憶の方も多いかと思う。このフリッツ、単なるフライドポテトではない。厳格な基準が存在する。太さは10×10㎜または12×12㎜であること。二度上げしてあること。少なくともこの二点を満たしていなければフリッツとは呼べない。また、ビンチェ種というフリッツのために品種改良されたものを使うことが「美味しいフリッツ」には欠かせない第三の基準である。そう、ベルギー人はフリッツのためにジャガイモの品種改良をするほどフリッツを愛している。ベルギー人の魂と言っても過言ではないほどなのだ。

外はカリ、中はホックホク。 小さなプラスチックのフォークで食べても、指で豪快に食べてもOK

外はカリッ、中はホックホク。
小さなプラスチックのフォークで食べても、指で豪快に食べてもOK

そのフリッツが550円で食べられるとしたら?しかも、ベルギーのスタンダードビールの一種、プリムスも一杯500円で飲めるとしたら?消費税や別添のソース代を抜いた価格とはいえ、そんな夢のような空間が存在するのだ。東京は外苑前駅から歩いて程ないフリッツ専門店「ポムケPOMMEKE外苑前店」がそうだ。12×12㎜のビンチェ種のジャガイモを始めは低温でじっくりと、次に高温でさっと二度揚げしたフリッツとベルギービールを口にしたら、目から鱗が何枚落ちるだろうか。店内はベルギーの国旗に使われている黒・黄・赤の三色を基調としており、さながらどこでもドアでベルギーに来たかのような揚げたての本物のフリッツを楽しむことが出来る。それどころか、15分経っても冷めないという特殊な製法により、テイクアウトでもおいしいフリッツを食べられるのだ。もちろん、ビールもテイクアウトが可能だ。

店内では専用グラスでベルギービールを楽しむことができる

店内では専用グラスでベルギービールを楽しむことができる

また、ベルギービールは樽生が3種類、ボトルビールが3種類あるため、ペアリングも堪能できる。しかも、ボトルビールは数か月ごとに入れ替えられるので飽きることはない。メニューはフリッツの他に3品。トンゲルロー・ブラウンを使って煮込んだカルボナード・フラマンドなど、ベルギー人にとっては馴染み深い料理をポムケ独特にアレンジして提供されている。ベルギービールを飲みながらフリッツは単なるフライドポテトではないということを心と舌にしっかりと刻み込むといい。

 

元ベルギー王国大使館の料理長であったバルト・サブロン氏の出身地のビール、アフリゲムも楽しめる。 バルト氏は就労ビザが下り次第ポムケ外苑前店の総料理長に就任予定。

元ベルギー王国大使館の料理長であったバルト・サブロン氏の出身地のビール、アフリゲムも楽しめる。
バルト氏は就労ビザが下り次第ポムケ外苑前店の総料理長に就任予定。

 

【ポムケPOMMEKE外苑前店】

■住所 東京都港区北青山2-12-27 ハレクラニ北青山1階A

■電話番号 03-6804-5884

■営業時間 11時~22時(年末年始以外定休日なし 2015年は1月2日より営業)

■アクセス 東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分

■ウェブサイト www.pommeke.jp

フリッツベルギービール外苑前

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

川端 ジェーン

ビアジャーナリスト

ベルギービールをこよなく愛しています。笑顔でビールを酌み交わせば世界平和は実現すると考えています。ビールが好きすぎてたまに他人と知人の境目がなくなってしまいます。ビールの美味しいお店で見ず知らずの人に話しかけていたら、それは私かもしれません。
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