[イベント]2012.10.16

クラフトビールの定義。クラフトビールとは?

先日、あるイベントで「クラフトビールの定義ってなんですか?」という質問を受けた。
すると、そのテーブルにいたほかの参加者全員から一斉に「私も知りたかったんです。なにをもって“クラフトビール”なんですか?」と異口同音に質問をかぶせられた。

最近、巷に「クラフトビール」という言葉が広がっているのを肌で感じる。
しかし、厳密に「クラフトビールと一般的なビールの違い」とは何か? ということを明確の説明できる人は少ないようだ。

もちろん、ほとんどの日本人が「クラフト」という言葉を知っている。ところが、ビールと結び付くと…。「工芸的なビール?」「手造りのビール?」…。曖昧な解釈になってくる。

現在、アメリカのブルワーズ・アソシエーションがクラフトビールの定義を成文化しているので、ひとまずそれを紹介したい。
http://www.brewersassociation.org/pages/business-tools/craft-brewing-statistics/craft-brewer-defined

 簡単にまとめると、クラフトビール(もしくはクラフトビールの醸造所)とは
・小規模であること
・独立していること
・伝統的であること
の3つの条件を満たしているということとなっている。

まずはじめの「小規模」の条件は年間生産量が600万バレル(約70万キロリットル)までとされている。
ただし、これも2011年1月までは200万バレルまでとされていたことを思えば、今後も変更される可能性はある。(なお、この変更はボストンビール・ブルワリーが200万バレルを超える見込みになったためにおこなわれたものである。)

続く「独立」はクラフトビールメーカー以外の酒造メーカーに所有されたりコントロールされていないということが条件である。

そして「伝統的」に関しては、麦芽100%のビールを主力商品としているか、その大半が麦芽100%のビールであることとされている。ただし、味わいの特徴を強めるためにその他の原料を使っている場合は麦芽100%にこだわる必要はない。

もっとも、この定義はアメリカにおけるものであり、これをそっくりそのまま日本に転用することは難しい。
まず、「小規模」の件は日米では生産量の桁が大きく違う。
「独立」に関して言えば、日本の場合は日本酒メーカーや観光会社が母体となっているクラフトビールがあるので、そこが定義の境界線になると範囲が狭くなってしまい、そぐわない。
「伝統」並びに「麦芽100%」の概念も発泡酒や第3のビールという酒税法の違いが有るか無いかという点で違ってくる。

日本における「クラフトビール」の定義は、日本の事情に合わせ今後考えていくべきであり、確立していくに違いない。それもまた楽しみのひとつである。


日本的クラフトビールの定義とは…。
日本のクラフトビールの未来は…。
楽しみだ。

*2015年9月25日付けの関連記事
「クラフトビールとは? クラフトビールの定義とは?」~藤原ヒロユキ~

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001藤原 ヒロユキ

この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。日本外国特派員協会会員。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)が大好評発売中。

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