[コラム]2018.5.3

【ビール徒然】出会いが多いという悩み クラフトビール新酒解禁祭りにて

EBINA BEER/エビナビールクラフトビール新酒解禁祭りビアコンシェルジュ

初夏の日差しの訪れとともに、各地でクラフトビールのフェスティバルが開催されている。多くのクラフトブルワリーが一堂に会し、各ブルワリーが考え出した個性ある様々なクラフトビールを飲むことができるビールイベントは、多くの人にとって待ち焦がれたものだろう。そんな人間の一人である著者も、例に漏れず、ビールイベントに出没している。
ビールイベントの楽しみ方は人それぞれだが、自分が飲んだことのない新たなビールとの出会いは、ビールイベントの大きな楽しみの一つではないだろうか。少なくとも著者にとっては楽しみの一つである。
先日、著者は、自分が知らない新しいビールとの出会いを求め、高田馬場駅近くのベルサール高田馬場(大ホール/芝生広場)で開かれている「クラフトビール新酒解禁祭り2018」に参加した。
多くのブルワリーが本邦初公開の新ビールを披露するというイベントである。新たなビールとの出会いの機会としては最高のイベントだ。
そして、「クラフトビール新酒解禁祭り2018」で、著者は様々な新ビールと出会い、ブルワリーの方々の努力に感激した。
だが、それとともに、個人的にはちょっとした悩みを抱えることになる……。
ビールイベントでは数十種類のビールが提供されている。その中には新酒もあれば、定番もある。ピルスナー、アルトと言った伝統のスタイルから、IPAのように常に変化の激しいスタイルもある。
当然、全てのビールを飲むことはできない。そんな大量に飲んだら間違いなく倒れる。となると、飲むビールを選択するのは、意外と決断のいる作業で、どのビールを飲めばいいのか迷うことも少なくない。
そんな時、著者の場合は、飲んだことのない新酒ビールを優先し、スタイルとしては変化の激しいIPAや、新しい副原料を使ったものなど、特徴のあるものを選ぶことが多い。だが、今回のイベントで、そういう考えだけではいけない――、と気づいた。
それに気づかせてくれたのが、「EBINA BEER/エビナビール」さんのピルスナーである。
ピルスナーは個人的に大好きなスタイルで日常的によく飲んでいる。だが、ビールイベントで選択することは少ない。ピルスナーは、大手メーカーも得意なスタイルだし、いつでも飲める感のあるスタイルに思え、敢えてクラフトビールのイベントで飲まなくても――、といつの間にか思っていた(オクトーバーフェスト系のイベントでは逆に飲むのだが)。
飲める酒量に限界があるという強迫観念がそういう発想を誘発していたのかもしれない。それに加え、有名どころのピルスナーは飲んできたし、ピルスナーは大体知っていると思い込んでいたのかもしれない。
だが、チェコ出身のブルワーが造るボヘミアンスタイルのピルスナーということに興味が湧いて、逡巡した結果、エビナビールさんのピルスナーを頂いた。
――美味しい!
よく飲むジャーマンピルスナーに比べノーブルなホップ感が高く、草のようなホップの良い香りとモルトの甘味が相まって絶妙なフレーバー。ボヘミアンピルスナーの文字通り元祖、ウルケルよりはやや甘めだが、個人的には好みの味。初めてビールを飲む方は、ピルスナーでも苦いと敬遠する傾向があることを考えれば、初めて出会うピルスナーとして良いのではないか――、などと感心する。
ピルスナーでもまだこんなに驚けるのか――、と思った。
結果として、トラディショナルなスタイルも、ちゃんとチェックしないといけないなと反省した次第である。先入観だけで選んでいると、素敵な出会いを逃してしまう――。そう気づかせて頂いた。
さて、そうなると膨大なビールの中でどれを選ぼうか……。
ますます迷うばかりである。

ビール選びに迷ったら……

「クラフトビール新酒解禁祭り2018」では、どのビールを飲めば良いのか迷った時に、親切にレコメンドしてくれるビアコンシェルジュが常時待機している。入口の横のデスクで待機しているので、迷った時は気楽にお薦めビールを訊いてみると良い。きっと、素敵なビールとの出会いに導いてくれることだろう。
「クラフトビール新酒解禁祭り2018」は5/6まで開催中(開催時間:11:00-21:00、5/6は11:00-18:00)。ビアコンシェルジュが待機している時間は13:00-19:00(5/6は18:00まで)。

チェコ出身のレハク・トーマス氏が奥様と立ち上げた「EBINA BEER/エビナビール」。トーマス氏は、オーケストラのチューバ奏者だったという異色の経歴の持ち主だ。2018年2月にJR海老名駅から徒歩3分のところにクラフトビール醸造所兼レストランバーとして誕生した新進気鋭のブルワリーである。

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09001小川 雅嗣

この記事を書いたひと

小川 雅嗣

ビアジャーナリスト/ビール研究家

1966年、東京生まれ。これまでずっと企業の研究員として過ごしている。
ビールの好きなところは、美味しいところ、自由で多様で何でもありな懐の深いところ、そして、飲むとみんなが笑顔になるところ。そんなビールには、まだまだいろいろな楽しみ方、美味しさがあるのではないかと思っていて、ビールについて疑問に思ったことを調べたり、思いついたことを試したりする中で、ビールの楽しさが伝えられるといいなと思っている。
人生やりたいことは、とにかく全部やろうと思い、ビアジャーナリストに。その他、音楽、映画、小説などの活動も、大したレベルではないが、いろいろやっている。

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