[イベント,コラム]2019.10.16

ビアソムリエ・ワールドチャンピオンシップリミニ大会レポート

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2019年9月27日、「第6回ビアソムリエワールドチャンピオンシップ」
The 6th World Champion of Beer Sommeliers が、イタリアのリゾート地リミニにて開催されました。

日本代表のディプロムビアソムリエがそのコンテストに初出場するという、歴史的な一歩を見学することができました。その感動を少しでもお伝えしたいと思いレポートいたします。

会場のグランド・ホテル・リミニ

 

日本からは記念すべき初参加

ビアソムリエワールドチャンピオンシップは、2年に一度開催され今年で6 回目となります。
今回の会場はグランド・ホテル・リミニ。1908年創業の伝統的な魅力あるホテルで、5つ星にL(LUSSO=イタリア語で豪華)が付く格式あるホテルです。

会場レセプション

日本代表は、「ビアソムリエ」の上位クラスに位置づけされる、「ディプロムビアソムリエ」
(以後文中略:ジャパンビアソムリエ協会)1期生の田上大祐氏です。
国内最終予選では、ドイツ バイエルン州駐日代表部 代表、クリスティアン・ゲルティンガー氏も審査員として列席され、決勝では4名で接戦の末、繊細な持ち味と得意の英語力で田上氏が
選ばれました。

日本チーム4名の顔ぶれ
(左からジャパンビアソムリエ協会代表理事山上氏、日本代表の田上氏、協会理事のセバスチャン氏、同江沢氏)

 

ウエルカムディナーパーティー

今回世界19カ国から選ばれたディプロマソムリエは、78名です。
前日の26日には、親睦を深める Dolce Vita ウエルカムディナーパーティーが開催されました。
参加する各国チームが順に紹介され意気込みを語ります。ベストやシャツを揃えるチームも
あり、大舞台を前にした緊張感を楽しみながら、団結を深めている様子でした。
各チームごとに円卓を囲み、地元イタリアを中心とした振舞いビールをいただきましたが、
翌日の予選は朝9時から開始されるため、それぞれ体調をコントロールしているとのこと、
すでに前哨戦が始まっているのです 。

日本チームは、キャプテンのセバスチャン氏が田上氏を紹介し、初参加のエールを受けていました。主要な参加国は、ドイツ、オーストリア、スイス、開催国イタリアなどで、欧州勢が大半を占めていますが、遠くブラジル、アメリカ、アジアからは韓国も参加しています。
会場には通訳ブースが設置され、各国言語に対応していました。

ウエルカムパーティー会場、各チームが順に紹介される

 

田上ご夫妻の様子

日本からは初めての予選参加のため、田上氏の緊張はいかほど?と思っておりましたが、心配
ご無用でした。大会前日は、ご夫婦でマイペースにお食事を楽しまれ、当日の朝も、てんこ盛りのオムレットをお代わりしていらっしゃいました(ちなみに、氏の勝負飯はカツ丼とのことで 、どちらも卵が入っているのがポイント)。奥様は、終始にこやかで穏やか。
「空気になっています!」と、嬉しそうにサポートなさっていました。

普段の田上氏は、総合病院で麻酔科の勤務医としてご活躍なさっている多忙な身です。 寄り添う奥様も、的確な応対に聡明さを感じる方でした(奥様はワイン党。氏曰く、この夏は、ビールを飲まない人の中で一番多様なビールを飲んだ人なのではないかとのことでした)。

田上氏が、ビールの世界に魅了され、どのようにディプロムビアソムリエへの道を進まれたのかは、この後、ビール王国で氏が語ってくださるから割愛します。
今回、惜しくも予選通過は逃しましたが、猛者たちに負けずに善戦されていてお見事でした。世界の壁は厚いと感じましたが、最後まで淡々となさっていたので、本当に安心して応援出来ました。ありがとうございました。

田上ご夫妻

 

78名から10名に、そして6名で決勝戦へ

予選では、10種のビールをブラインドテイスティングし、ビアスタイルとオフフレーバーについて回答。さらに、ビールに関する筆記試験があり、それぞれ点数制で評価され、総合得点で競います。このようにして参加者78名から10名が選抜されました。

こうして選ばれたトップ10名から、上位と下位が戦う2名対戦をして、勝者が決勝戦に残り
ます。1番と 10番、2番と9番、3番と8番、4番と7番、5番と6番という具合です。さらに敗者5名の中から接戦し健闘した1名が選ばれ、6名の決勝進出者が決まります。
ここまでは非公開ですが、決勝からはいよいよオープン戦です。決勝戦開始までの待ち時間には、会場外のコンコースで数種類のビールが振舞われました。

決勝に残った6名は、ドイツ4名、スイス1名、オーストリア1名(ドイツからの1名 が女性で他は男性)。ソムリエ歴の長いベテランから若手まで、経験値はバラエティに富んでいます。
審査員は、Dr.Christina Schonberger of Joh.Barth & Sohn, Cilene Saorin, Petra Westphal, Stephan Hilbrandt 2017Champion, Simonmathis Riva 2015Champion, Dr.Wolfgang Stempfl, Dr.Fabil Nalini, 以上7名の方々でした。

決勝会場の様子

 

一人7分で勝負

決勝戦の持ち時間は1人7分です。壇上の3つのビールから任意の一銘柄を選択し、選んだ
ビールについてプレゼンテーションをします。
それぞれがビール愛にあふれ自信に満ちた力強いメッセージを語り、7分という時間は瞬く間に終わります。時折プレゼンのジョークで笑いが起き、会場は終始笑顔にあふれていました。

壇上では、ビールを嗜み、詳細かつ繊細に表現できるかどうかも試されています。決勝戦の出場者は、選択したビールの歴史や成り立ち、醸造や原料の特徴、飲むシーンやあわせる料理、提供する際にオススメの温度やグラス、喉越しやアロマなどを説明していました。ブリュワー(ビールの造り手)の人柄までもが垣間見えるようでした。

6人のプレゼンテーションが終わり審査に移りましたが、実力伯仲の戦いでしたので予定の20分をかなりオーバーして勝者が決まりました。

決勝戦

1位は、ファイナリストで唯一の女性、ドイツのElisa Raus氏でした。笑顔が印象的で、淀みなく語る長身の彼女は立ち姿がとても美しい方です。その様子がとても堂々として見え、勝者インタビューでは、ディプロムビアソムリエの頂点に立つ者の仲間入りをした喜びに満ちていました。初めての女性チャンピオンの誕生です。

2位は、スイスのPatrick Thomi氏、3位は、ドイツのMichael Friedrich氏に決まりました。その夜、勝者を讃えるパーティーはコースディナー形式で行われました。ビールと料理のマリアージュが楽しめるコースディナーは最高の味わいでした。

勝者3名(左から、2位、1位、3位の方々)

 

ビールがつなぐ世界の輪、そして

ビールの宴は時間の経過とともに盛り上がり、後半には会場に踊りの輪ができて、勝者と参加者を讃えてビールを掲げ笑顔のうちに終焉となりました。

ビール文化への畏敬の念と歴史の重みがあるのでしょう。醸造家によって生み出されたビールと、その提供に関わる人々にエールが贈られていることを感じるひとときでした。

大会では幅広い種類のビールが提供されていました。例えば、ディプロムビアソムリエの本国
ドイツでも醸造量の半分以上のスタイルはPils(独名)とのことですが、昨今はクラフトビールの台頭で様々なスタイルのビールにも目が離せないようです。時代は動いています。

次の世界大会では、より参加者の層が厚くなった日本勢の姿がみられることと期待します。
ディプロムビアソムリエは、世にビールの魅力を広め、底上げしていくに相応しい力を備えた方々です。今後日本でもその存在は注目され、活躍の場を広げていくことでしょう 。

ビールを支える全ての人に、乾杯!

 

優勝者ElisaRaus氏の樽割セレモニー

Beer etc.

※「ジャパンビアソムリエ協会」様、大会見学のご許可をいただきましてありがとうございました。また詳細の確認をありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。
ここまでお読みくださった皆様、まことにありがとうございました。

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砂川 路子

この記事を書いたひと

Michiko Sunakawa

ビアジャーナリスト

ビールの造り手とそこに関わる人々を応援しています。ビール好きの一市民の視点に立ち、共に笑い、味わい、ビール文化の普及に尽力したいと思います。

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