京都府与謝野町のホップ畑が目の前に現れる「ハレバレゴールデン」―ビアレポート(143)
埼玉でホップ畑を感じている私です。
「ビアレポート」としてこのサイトに記事を書くのは3年ぶりになるのですが、その3年の間にたくさんのビールを飲み、さまざまな形でビールに関わってきました。その間により思いを強くしたのは、「ビールはメディアである」ということ。
さらに「ホップはメディアである」とも思うようになりました。ホップ畑を訪れて、青々としたホップの香りに満たされたビールを飲んだことがある人であれば、その理由をなんとなくわかっていただけるのではないかと思います。
今回ご紹介するのは、京都与謝野酒造のホップアップビール「ハレバレゴールデン」です。
京都与謝野酒造の原点はホップ栽培
ビールの話をする前に、京都与謝野酒造について簡単に説明しておきましょう。
日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキが、京都府与謝野町でホップ栽培を開始したのは2015年のこと。当時100キログラム程度だった与謝野町のホップ収穫量も、今では年間約2トンが収穫されるほどにまでなりました。

京都府与謝野町のホップ畑。藤原ヒロユキ(右)が移住してから1年半が経つ
そのホップの摘みたての香りを伝えたいという思いで、藤原ヒロユキが設立したのが京都与謝野酒造です。そして、京都与謝野酒造による最初のビールが「ハレバレゴールデン」。
ホップがどんどん育ち、どんどん飛躍していってほしい、という願いを込めて、ホップアップビールというブランド名を付けたそうです。
缶を開ければホップ畑が目の前に!

2019年に収穫したフレッシュホップを真空冷凍し、木内酒造で醸造
「ハレバレゴールデン」をプシュッと開けてみると、青々とした香りが感じられます。この時点で、やはりビールもホップもメディアなのだ! と思ってしまいました。
というのも、実は2018年7月に与謝野町のホップ畑を訪れたことがあり、そこでホップを摘んだときに感じた香りや風景が、缶を開けると蘇ってきたのです。

京都府与謝野町のホップ畑
もちろん、その時と同じホップではないでしょうし、まったく同じ香りというわけでもありません。しかし、缶を開けると与謝野町のホップ畑の記憶を呼び起こすという意味で、やはりビールもホップもメディアであるという思いを強くしました。
それくらい、「ハレバレゴールデン」からは、青々とした香りが感じられます。

ホップの毬花を割ると、青くさわやかな香りが感じられる
実際に飲んでみても、その印象は変わりません。フルーティーさもありますが、青々としたフレーバーを支えるようなイメージでしょうか。ヘイジーIPAの味わいがありながらも、飲んだ後はすっきりしつつ、ホップのフレーバーや苦味がじんわりと残ります。

与謝野町でのホップ収穫はすべて手摘み
現在は新型コロナウイルス感染症拡大対策もあり、遠出をしてホップ畑を訪れることは難しい状況だと思いますが、「ハレバレゴールデン」を開ければホップ畑が蘇ってきます。逆に「ハレバレゴールデン」をいま飲んで、いつかホップ畑を訪れたとしたら、そのときには「ハレバレゴールデン」を思い出すかもしれません。
与謝野町のホップ畑がパッケージされて、いま自分の目の前に。
やはり、ビールとホップはメディアなのです。
BEER DATA

描かれているのは鹿と大鷹。今後も与謝野町の自然や動物を描いていくとのこと
ハレバレゴールデン
生産地:日本
醸造所:京都与謝野酒造(木内酒造)
スタイル:フレッシュホップ・ヘイジーゴールデンIPA
アルコール度数:5%
※京都与謝野酒造の詳細とオンラインストアはこちらから
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