[コラム]2021.6.24

【東北で出会うビールの世界③】豊富なクラフトビールの品揃え! 道の駅十文字 まめでらか~(秋田県横手市)へ行ってきました。

以前からたまに耳にしていた「クラフトビールの取り扱いが半端ではない道の駅が秋田県にある」という噂。地元で造られているクラフトビールを扱っている道の駅は多いけれど…と思いながら調べてみましたが、道の駅の紹介や訪問した方の感想では「クラフトビール」という文字が見当たりません。
それなら実際にこの目で確かめるしかない…と、秋田県横手市にある「道の駅十文字 まめでらか~」を訪問してきました。その結果は…

そもそも道の駅とは…

道の駅とは、道路利用者のための「休憩機能」、道路利用者や地域の人々のための「情報発信機能」、道の駅を核としてその地域の町同士が連携する「地域の連携機能」という3つの機能を併せ持った道路施設で、国土交通省により登録されています。1993年に登録が始まり、2021年6月11日時点の全国登録数は1,193か所。いまや日本の多くの地域で一般道を走るうえで大事な施設となっています。

「その地域の文化・名所・特産物などを活用したサービスを提供する場」でもあるため、地元の特産品ということで近隣で造られているクラフトビールを扱っている道の駅はかなり多いという印象があります。その地域のクラフトビールを買いたいけれどどこで取り扱っているかわからない時には、とりあえず道の駅に寄ってみると見つかることも多いです。

秋田県横手市

秋田県横手市は県の南東部に位置し、岩手県の西和賀町とも隣接している県境の市です。人口は秋田県では2番目に多く約86,000人。横手焼きそばや2月に行われる伝統行事のかまくらが全国的に有名です。
横手盆地の中央部に位置し、南北に国道13号及び湯沢横手道路、東西に国道107号及び秋田自動車道が通る交通の要衝です。(秋田新幹線は市内を通っておらず、大曲駅 で乗り換えが必要です。)
また、高齢化や後継者不足により、現在の生産量はピーク時の3分の1にまで減少しているものの、約50年にわたり良質なホップを生産してい続けている日本有数のホップ生産地でもあります。現在は、市でホップ栽培技術研修が行われたり、よこてホッププロジェクトによりホップを通じて文化等の発信も行われています。

道の駅十文字 まめでらか~

秋田自動車道十文字インターを出てすぐに右折、国道13号線沿いに「道の駅十文字 まめでらが~」はありました。

昔から交通の要衝と呼ばれている十文字町の国道13号沿いにある道の駅です。県外や近隣は元より、地元からのお客さんも多いのが特徴。季節ごとの地元の野菜、果物、いぶりがっこなどの加工品の品揃えが豊富と評判です。春はワラビやシドケやこごみなど珍しい山菜が大量に並び、6月には甘くてジューシーな大粒のさくらんぼがお手軽価格で購入できます。勿論、地方発送もOK。
また、奥にある地酒やお土産のコーナーも充実。24時間使用可能な交流・休憩ホールでは、時折ローカル感たっぷりのイベントが開催されています。
(道の駅十文字公式サイトより)

*ちなみに、まめでらが~とは秋田弁で「元気か?」とか「元気でやってる?」という意味だそうです。

まず驚いたのは、平日にもかかわらず、100台ほどの車が停められるはずの駐車場がほぼ満車で、駐車場所を探すのにけっこう手間取ったこと。季節の野菜や果物などの買い物や食事等に、近隣から多くの方々が訪れている人気スポットであることがうかがえます。

メインの建物の入り口に、ようやくクラフトビールの表示を見つけました。噂は本当でした! 道の駅に入っている「民芸佐とう」というお店での取り扱いです。

建物の中央の広いスペースに並べられている農産物や特産品に目を奪われながらも、脇のスペースにいかにも…という場所を見つけました。まず、目に入ってくるのはビール関係のグッズです。グラスもありました。


突きあたりにはずらっとビールのショーケースが並んでいます。


取り扱われている割合は、ざっと国内3(うち秋田1):海外2という印象です。そのひとつひとうに丁寧な説明書きがあります。

人口が10万に満たない東北の地方都市のお店として想像していたのを、はるかに超えた豊富なビールの品揃えです。並んでいるほとんどが見かける機会が少なくちょっと飲んでみたくなるビール…圧倒され頭の整理がつかないまま私がこの日選んだのは、国内のものばかり5本になりました。

想像していた以上に選択肢があまりにも多かったので、次は最初に「こんなビールを探してみよう」とイメージを固めてから行こうと思います。そうでなければ、迷いに迷ってしまいいくら時間があっても足りなくなります…

道の駅なのでもちろん食事も楽しめますし、この地域の周辺に来る機会があれば特にビール好きなら立ち寄ってみたほうがいい場所だと思います。

道の駅は車がないととても行けないような場所にあることが多いですが、こちらは奥羽本線の十文字駅からも歩けるので、車抜きで移動される方にもお勧めです。

道の駅 十文字 まめでらが~
住所:秋田県横手市十文字町字海道下21-4
営業時間:農産物直売施設 特産品販売施設 9:00~19:00(冬期間は18:00まで)
     (レストラン、コンビニ等、施設によって営業時間が異なります)
     年中無休
交通:湯沢横手道路十文字ICから車で約3分(約2km)
   奥羽本線十文字駅から車で約3分、徒歩で約15分
駐車場:普通車:100台 身障者用:5台 大型車:23台

十文字横手市秋田県道の駅

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

きただ ともこ

ビアジャーナリスト

ビールと旅と野球観戦が大好きです。
主に、ビールがどんな土地で造られてどんな感じで飲まれているかに関心があり、気になるビールが出来るとその地元を訪ねたくなります。日本全国たまには海外にも足を運び、特に国内は岩手、海外は韓国のクラフトビールに注目してきました。
ビール好きがきっかけで岩手にどっぷりはまり、2019年4月から岩手沿岸の仮設住宅に住みながらの仕事を経験。現在も岩手に拠点を置き、得た情報を実際にこの目で確かめながら、岩手中心に東北地方のビール事情を発信してきました。最近は、日本語での情報が少ない韓国のビールについても、現地に足を運んで手に入れた情報をもとに記事にしています。

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