[新商品情報]2023.2.4

がんに関わる全ての人をクラフトビールで応援!2月4日はワールドキャンサーデー

2023年2月4日のワールドキャンサーデー(※1)に富士桜高原麦酒から、がん患者と家族、医療従事者へのサポートと、がんに対する正しい知識の啓発を目的としたビール「Beer yourself.(ビアユアセルフ)」が発売される。売り上げの一部は同醸造所を通して、がん支援団体に寄付される予定だ。

クラフトビールでがんに関わる全ての方々を応援したい

このビールをつくるのは、クラフトビールでがんに関わる全ての方々を応援することを目的に集まった支援チーム「Support Cancer Craft Beer(サポートキャンサークラフトビア)」
がんサバイバー(※2)の山崎栄子さんや富士桜高原麦酒、都内のビアバー店長らによって発足された。

発足メンバー左下段からクラフトビアサーバーランド岩原さん、クラフトビールシザーズ小畑さん、富士桜高原麦酒宮下さん、クラフトビアマーケット赤羽根さん、パソコン画面山崎さん、上段は富士桜高原麦酒醸造士ら(2023年元旦、醸造の様子)

きっかけは2020年11月クラフトビアサーバーランドでのイベントでの山崎さんとの会話からだ。
山崎さんはがんに罹り、治療と仕事の両立などで生活スタイルが変わる中鬱々とした日々を送っていたが、クラフトビールに出合ったことで、新たな楽しみが生まれ多くの仲間ができ、笑顔と輝きを取り戻したという。
自分ががんに罹患していることを周囲に告白し、がん啓発のためのクラフトビールを造りたいという強い思いがあることも伝えた。

しかし当時は新型コロナの影響で、飲食業界や醸造所が大打撃を受けていたこともあり、実行に移すことができないまま、時間が過ぎていった。

まん延防止等重点措置や行動制限が解除された2年後、クラフトビールシザーズのイベントの山崎さんの言葉がメンバーを動かした。
「今年も生きてみんなに会えて楽しい時間を過ごせた。でも来年はもう来られないかもしれない」
がんの発見が遅れれば、自分の大切な人はいつまでも傍にいられるとは限らないのだ。

そこで、がんに対して自分ができることをしようと、支援チーム「Support Cancer Craft Beer」を立ち上げた。メンバーは全員が身近でがん闘病のサポートをした経験を持つ。

国立研究開発法人国立がん研究センターホームページによると、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は男性65.5%、女性51.2%。(2019年データに基づく統計)

2人に1人が罹患すると考えられており、身近な問題なのだ。

このビールを手に取ったひとりひとりが、がんに関する意識を高め、がんに対して行動を起こすことを願っている。

醸造は2023年の元旦。富士山に願いをこめて

Support Cancer Craft Beerとして最初の仕込みは、富士桜高原麦酒で2023年元日に行われた。
メンバーのほとんどがビアバーに勤務しており、忙しい合間を縫っての集合であった。
山崎さんも参加予定であったが、体調や感染リスクを鑑みてオンラインでの参加となった。
清々しい早朝、富士山に一礼して醸造を開始。

ビアスタイルは、飲みやすく優しい味わいのホワイトビールだ。
ドイツスタイルのビールを主力商品とする富士桜高原麦酒では、オレンジピールやコリアンダーなどの副原料を使ったビールは希少であり、ビアファンからも注目されそうだ。

メンバー総出での仕込み作業の様子

ロゴに込めたメッセージ

Support Cancer Craft Beerのロゴデザインを担当したのは、各メディアで活躍中のイラストレーター、イソガイ ヒトヒサさん。ビールグラスにリボンを合わせたデザインだ。


グラスの中の気泡が星座の蟹座(キャンサー)の形に配されている。これはCancerの語源が蟹と言われていること(諸説あり)に由来するのだとか。

啓発活動や支援の意志を示すために身に付けるリボンは「アウェアネスリボン(Awareness ribbon)」と呼ばれ、「気づきのリボン」「認識のリボン」という意味を持つ。様々な課題によってリボンの色が変わる。
がんの場合、ピンクは乳がんを、ラベンダーカラーはがん全般の啓蒙活動を示している。

インフォメーション

Support Cancer Craft Beerでは、毎年ワールドキャンサーデーにビールを発売し、継続的に支援していく予定だ。
2月4日には富士桜高原麦酒オンラインショップで販売を開始するほか、クラフトビアマーケット全店舗や全国のビアバーや飲食店でビールを提供する。

商品名:Beer yourself.(ビアユアセルフ)

ビアスタイル:ホワイトビール
原材料:大麦麦芽、小麦麦芽、燕麦、ホップ、オレンジピール、コリアンダー他
アルコール度数:5%
発売日:2023年2月4日(土)
富士桜高原麦酒オンラインショップ:https://www.fujizakura-beer.jp/online-shop/
インスタグラム:@support_cancer_craftbeer

Support Cancer Craft Beer 発足メンバー

富士桜高原麦酒 宮下天通
クラフトビアマーケット田町 赤羽根優衣
クラフトビールシザーズ秋葉原 小畑聡一郎
クラフトビアサーバーランド赤坂見附 岩原周平
がんサバイバー 山崎栄子

・・・・
(※1)毎年2月4日、世界中で人々が、がんに対する意識を高め行動を起こす日。2000年の世界対がんサミットで各国代表によりこの日が宣言された

(※2)がんサバイバーとは、がん治療を終えた方だけでなく、がんと診断されたばかりの方や、治療中や経過観察中の方なども含む、すべての「がん体験者」のことを指す。がんの生存率が向上した一方で、がんサバイバーや家族は「副作用などの身体的問題」、「再発への恐れなどの精神的問題」、「周囲との接し方などの社会的問題」、「治療費などの経済的問題」といった様々な問題に生涯にわたって直面する。そのような背景から、がんと向き合いながら自分らしく生きるという意味を含んだ言葉が使われるようになった。

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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

コウゴ アヤコ

ビアジャーナリスト

1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。看護師を経て、旅するビアジャーナリストに転身。旅とビールを組み合わせた「旅ール(タビール)」をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ドイツビールに惚れこみ1年半ドイツで生活したことも。

最近はキャンプとサウナにドハマり中。そこにもやはりビールは欠かせない。最高の「ビアキャンプ」&「ビアサウナ」を求めて、日本全国津々浦々旅をしている。

■執筆歴■
-海外生活情報誌ドイツニュースダイジェストで「旅ールのススメ」連載中
ビール小話 (ドイツニュースダイジェスト)2009~16年連載
-東海教育研究所かもめの本棚onlineにて「旅においしいビールあり」
-クラフトビールで乾杯!(日本トランスオーシャン航空機内誌Coralway2020年9.10月号特集)
-ビール王国(ワイン王国)
-ビールの図鑑・クラフトビールの図鑑(マイナビ)
-BRUTUS(マガジンハウス)
-an・an(マガジンハウス)
-CanCam(小学館)
-DIME(小学館)
-東京人(都市出版)
-るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
など
■出演歴■
-アサデス。7(KBC九州朝日放送)
-KURASEEDS(J-WAVE81.3FM)
-食べて!歌って!まるごとユーロ!ドイツ語(NHKラジオ第2)
-トークイントーク(フレンズFM)
-売れ筋RANKING~クラフトビール(KTSライブニュース)
など

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