[ビアバー,ブルワー]2025.6.23

【アメリカ・サンフランシスコ】ブルワリー2選これからの観光地

全米屈指の観光地フィッシャーマンズワーフ

アメリカ西海岸を代表する都市サンフランシスコは、幕末から戦後にかけて日本史に所縁のある事柄が多くあり、またゴールデンゲートブリッジやフィッシャーマンズ・ワーフがある国内屈指の観光都市です。年間一千万人以上の人が訪れるフィッシャーマンズ・ワーフに人気のブルワリーがオープンしました。また知る人ぞ知る老舗ブルワリーも実はフィッシャーマンズワーフの中心にあり、様変わりしている観光地のフード&ドリンク事情です。

ピア39:旧ワインティスティングルームにハンブルシー

サンタ・クルーズという街が本拠地の「ハンブルシー・ブルーイングカンパニーSF」は、土産物屋さんやシーフードレストラン、ユニークなショップ、アトラクションが並び、ドッグにはアザラシが寝そべっているフィッシャーマンズ・ワーフで最も賑わうピア39にあります。この場所ご存知の方も多いと思います。お店以前ナパバレーの高級ワインのティスティングルームで敷居が高かったスポット。


本格的な営業開始前のソフトオープン期間で、開店は午後3時。巷のビアラバーには”ハンブルシーがやって来た”噂がすでに広がっていて、タップルームのオープンを待っている光景は観光地にしてはいささかユニークでした。

2回目の週末を迎えたこの日でしたが、店内のディスプレーがまだ整っていないのがありありと感じた反面、シンプルな佇まいはどこか和を感じました。これもこれでいいかもしれません。きちんと準備ができないと始まらない日本とは大きく違う点ですね。ビールの準備はできたとりあえず開店しよう!問題発生したらそのつど解決の現場主義は、アメリカらしいです。

ハンブルシーの哲学はシンプルで平凡なビール体験から世界を救うこと。ホップとラガー愛好家”ビールオタク”が団結し、愛に満ちた「ビール腹」を育み、「えっ!ビールでそれができるの?」のびっくり広める事なのだそうです。サンタ・クルーズはヒッピーの聖地と言われていますが、まさにそのヒロソフィーですね。

今回はスタッフに最も人気と個人的に一番好きなビールを選んでもらいました。
①Fogzilla $6(トップセール)
②Socks&Sandales $5
③Nautical Knowledgw$4.5
(各5oz・1oz≒30ml)

https://humblesea.com

ギラデリスクエア:老舗SFブルーイングカンパニー

ピア39がフィッシャーマンズワーフの南側とすれば北端に位置するのが、ここが発祥地のチョコレート工場跡地のギラデリスクエアです。外観は損ねず内部をリモデルし、チョコレートショップ・カフェを軸に50店舗の飲食店やアトラクション、ユニークなショップが入っています。ここには、老舗のブルワリー「SFブルーイングカンパニー」があります。

建物に囲まれるようにパティオがあり、店内には巨大モニター設置されスポーツバーダイニングになっています。サンフランシスコ周辺は、SFジャイアンツ(MLB)、ゴールデンステート・ウォリアーズ(NBA)、今年から女子プロバスケットボールのゴールデンステート・バリキリーズ(WNBA)、サンフランシスコ49ers(NFL)、アイスホッケーのシャークス(NHL)etc一年を通してテレビ観戦できちゃいます。スポーツのみならず、祝祭日のパーティもあり、乾杯の理由には事欠きません。

ビールを”カクテル風”に仕立てるのも得意とするところで、スイカやオレンジトッピングは当たり前で、ハラペーニョソルト、パウダーシュガー、+オリーブ、+ピクルスetc 欧米人の水平思考が炸裂したカクテル風ビールがいろいろできてきます。ビールが苦手な人でもちょっと試してみようか?と思うでしょう。

ジョシュ・リービー(Josh Leavy)によって2012年に設立されたSFブリューイング・カンパニーは、1923年にジョシュの曽祖父ミゲル・ゴンザレス(Miguel Gonzalez)が、カリフォルニア州バハで最初の醸造所メキシカリブルワリー(Mexicali Brewery )を設立しています。先祖から始まったビール醸造は、彼がカレッジプログラムの醸造研究をした際に運命の出会いFall in Love。そして妻ジェニファーと兄アーロンが加わり、伝統を引き継いでいます。

トライしたのが、シトラスシトラス・ダブルペールエール(16oz)。カリフラワーの天ぷらと一緒にいただきました。

https://www.sfbrewingco.com

まとめ

観光地といえば一見さん相手の商売が多いイメージがありますが、近年ローカルの人も満足するクオリティーのフード&ドリンクビジネスが多くなっています。今回お話ししたブルワリーもそうですが、観光客は相手にしていないと謳ったレストランもオープンしました。遊んでよし飲んでよしのフィッシャーマンズワーフにこれからの観光地を見た気がしました!

クラフトビール

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

美穂子

ビアジャーナリスト/トラベルライター

サンフランシスコ在住。現地旅行会社でインバウンドツアーの企画・コーディネート。カンファレンス・イベントスタッフとして国内飛び回ってます。旅行書籍の現地リサーチも手がけ、出張時のブルワリー巡りが仕事楽しみ。地球の歩き方カリフォルニア特派員として毎週三面記事を投稿中。他方、糀食品製造にも携わっています。

日本フードコーディネーター協会認定フードコーディネーター、栄養士、調理師、米国レストランマネージャー(SarvSafe®️)。

趣味:アメリカンアンティーク収集。街歩き。スポーツ観戦。歴史探訪。

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