[イベント]2014.1.23

韓国でホームブルーイングにチャレンジしました!ヴァイツェン造り①

ご挨拶が遅くなりました、明けましておめでとうございます!2期生のじょんにょんです。
2014年もどうぞよろしくお願いします。

年末年始休みはどう過ごしましたか?私は実家に帰り、初めてホームブルーイングにチャレンジしました!他にも釜山のビアパブに行ってきましたが、その話は後ほど。

韓国ではホームブルーイングが合法であるため、ホームブルーイングキットを買って、自分が造りたいビールを造ることができます。ただし、醸造免許がないと個人が造ったビールを商業目的で販売することはできません。

この記事も簡単なホームブルーイングってこんなもんなんだ〜と知っていただく程度で読んでいただければと思います。あくまでも個人的に韓国で行ったことであり、日本で造る予定はないことを先に述べさせていただきます。

ホームブルーイングを始める前に、ビールを造るための器具や道具を用意する必要がありますね。

homebrewing kit

*画像の出所:http://ecx.images-amazon.com/images/I/71XECqkg0VL._SL1500_.jpg

ホームブルーイングには画像のようなフルセットを完備するのが良いですが、少量で簡単に造る場合はフルセットではなくても、麦汁を沸かす大型鍋(寸銅鍋)、発酵容器、エアーロック、温度計、比重計、ボトル、消毒剤、洗浄剤などが必要になります。

ところで、どんなビールを造るの?

いろいろ悩んだ末、ヴァイツェンを造ることに決めました!ホームブルーイングビールのほとんどがIPAやスタウト中心になっていたため、あえて脱却しようと。初めて造るので缶入りモルトエキス(基本的にホップまですべて入っている原液)セットを買いました。これが基本的かつ簡単なやり方で、もっと本格的に造る場合は麦芽の煮沸も自分でやる方法もあります。ホームブルワーの中には自宅にミニブルワリーを作って、プロのブルワー並みのビールが造れる人も多数いるんだとか。

話しを戻して…缶入りモルトエキスを使いますが、それだけじゃ足りない!と思い、液状モルトを1パック、ホップを2種類購入しました。まずホップを煮沸の時に入れて、次はドライホッピングするというホップを2回に分けて入れる予定です。

では、実際の作業については、下記の作業記をご覧ください!

 

2013年12月29日(日)

すべての材料が揃いました。手も清潔に洗い、アルコール消毒もして、これから作業を始めます!

Beer kit

8Lのビールを造るので、それに合わせてお水を十分に用意するのもお忘れなく!
目安で8L用意しました。そのうち、4Lは冷蔵庫に冷やしておいて、4Lは常温保管します。

★麦汁造り★

↓↓まず、お湯にモルト缶を入れて中身を温めます。温めることで中身がよく出るようになります。
モルトエキス

↓↓お水1Lを鍋に入れて沸騰させます。水を入れる際は分量を測って入れるのをお忘れなく!
水入れる

↓↓お湯を沸かす間に温めたモルト缶を開けます。
モルトエキス中身

缶を開けたら、こんなネバネバした液体が!すごく甘い匂いがして、これがビールになるってなかなか想像がつかないですね。

↓↓お湯が沸騰し始めたら、モルトエキスを投下します!モルトエキス投下

この甘い匂い…どこかで嗅いだことある〜と考えてみたら、韓国の伝統飴「ヨッ」の匂いと似ていました。ヨッにも原料によっていろいろ種類がありますが、ギャンヨッと呼ばれるものは、モルトエキスと似たような作り方で造られるそうです。

モルト缶に再び話しを戻すと、モルトエキスがネバネバ過ぎて、ほとんど出しても缶の壁にかなりの量がくっついています。その時はお湯を缶に入れて混ぜて出したり、スプーンを使って取り出してください。

↓↓モルトエキスを入れた後、泡立て器で泡を立てながらお湯とよく混ぜます。
モルトエキスマゼマゼ

ここから30分間、麦汁を沸騰させます。
麦汁が沸き始めたらタイマーで、時間を測りながら進めます。30分のうち、15分目にホップを、終わる5分前にLME(液状モルト)を入れる予定です。沸騰させる間に麦汁が焦げないように気をつけながら、ずっと混ぜないといけないので、ここから体力勝負ですね。本来は1時間沸かす予定だったのが思うより進み具合が良く、30分短縮になりました!

↓↓15分目:ハラタウ(ホップ)をHOP HOP HOPと振りかけます。
ホップ投下

ホップを入れた後は、モルトエキスとよく混ざるようにかき混ぜます。モルトエキスにもホップは入っているが、ハラタウを追加で入れたことで香りはさらに濃くなり、草の香りが香ばしくなりました。

↓↓麦汁の中にホップが溶け込んでいるのが見えますね?
ホップ投下後

ホップの固まりがないようによく混ぜた後は、混ぜ具合を見て少し休憩に入っても良いです。その際にこの後入れるLME(液状モルト)を先ほどのモルト缶と同じく、お湯に温めておくと出しやすくなります。

↓↓沸騰終了5分前:LME(液状モルト)を投下します。
LME投下

これもまた甘い匂いで、またしもヨッみたいです!韓国ではヨッガタ(ヨッみたい、엿 같아)とは悪い意味でも使われているので、この言葉を使う際にはご注意を…もちろん、ここでは甘くておいしい伝統飴という良い意味です。

↓↓LMEを入れ終わったら、泡を立てながら最後までよく混ぜます。
LMEマゼマゼ

これで麦汁造り終了です!!お疲れ様でした!

しかし、まだやることはたくさんある…。次はこの麦汁を発酵容器に移して発酵させるための作業に移ります。

★発酵準備★

↓↓麦汁を入れる前に発酵容器を綺麗に洗い、きちんと消毒します。その後、コックを容器の穴に入れて、麦汁が漏れないように容器の内壁にあるねじをギュッと締めます。
コックつける

↓↓発酵容器に冷たい水4Lを入れます。水入れる

↓↓その後、沸騰し終えた麦汁を発酵容器の中に注ぎます。熱いので焼けどしないように気をつけて容器に入れます。
麦汁入れる

麦汁を入れたら、常温の水を8Lになるまで発酵容器に入れます。発酵容器の横にある目盛りを確認しながら、水を足します。その後、麦汁と水をもう一度かき混ぜます。

↓↓ここで温度チェック!17度でした。目標は21度でしたが、酵母が働くには問題ない温度です。
温度チェック

ここで初期比重を測ってみましょう!
みなさんもご存知だと思いますが、ビールを造る際、酵母の投入前に初期比重(OG:Original Gravity)を測り、1次発酵後に最終比重(FG:Final Gravity)を測って、自分が造ったビールのアルコール度数を測定することができます。

その計算式は、
アルコール度数(v/v%) = (初期比重−最終比重)X 131 + 0.3

他にもビールの種類による比重と度数の目安をまとめた表があり、計算式がわからなくてもその表を見れば、アルコール度数が大概わかるので役に立ちます。

↓↓比重を測り方:シリンダーに少しだけ注ぎ、その中に比重計を入れて測ります。初期比重は1.036でした。初期比重

発酵後の最終比重も上記と同じ方法で測ります。

色はやや濃い黄色でヴァイツェンの色になっていますね。初期比重を測った後に一度飲んでみました。まだとても甘いです。これからここの糖分を酵母たちが分解し、アルコールと炭酸を造り出していくのでしょう。

↓↓酵母を入れる直前に泡を立ててよく混ぜておきます。
酵母入れる前に混ぜる

泡を立てる理由は、酵母が働きやすいように空間を作っておくためなんです。

↓↓いよいよ酵母の登板です!モルト缶を開けたら、この酵母が入っていました。酵母

↓↓酵母を振りかけます。一袋すべて使います。
酵母投下

振りかけた後は、酵母たちが元気はつらつと動けるように最後にもう一度優しく混ぜます。

↓↓写真に点々とした白いものが見えますね?これが酵母のかたまりです。酵母どんどん

↓↓発酵容器のフタをきちんと締めてラップでフタの周りをしっかりと包みます。何より密封が大事です!すき間に雑菌が入ったらこれまで造ってきたのがすべて台無しに…
密封

あら?発酵容器フタの上に何か付いている?
これが「エアーロック」です。これを通して発酵が上手く進んでいるかどうかが確認できます。正常的に発酵が進んでいれば、エアーロックから気泡がぷくぶくと上がってきます。もし何時間が経ってもエアーロックに何の動きもなかったら、発酵に何か問題があると考えられます。そのため、このエアーロックの初動きまですごくドキドキしていたんですが…。
幸い造ってから30分ぐらい経った時、ぷくぷくと気泡が上がってきました!

発酵を進んでいる時は、発酵容器の清潔を保つために発酵容器の周りを霧吹きでアルコール消毒をするのが重要です。やり方はとても簡単!エタノールの水割りしたものでこまめにかけれた良いです。プロのブルワーさんにはそりゃ当たり前だよ思われるしれませんが、ビール造りにおいて何よりも大事なのが「殺菌消毒」!どんなにおいしいビールを造ろうとしてもめんどくないと器具をちゃんと洗わずに使ったり、適当に密封したりすると、一生懸命頑張って造ったビールがもう戻れない道を渡ってしまうことになります。

今回の作業記はここまで!

次回は、ドライホッピングとボトリング、そしてテイスティングについて書かせていただきます。

ビールビール造りホームブルーイング韓国

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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