[イベント,テイスティング,ビアバー,ブルワー]2019.3.23

リトルクリーチャーズのブルワーに会えるイベントに参加してきた

2月26日 オーストラリアを代表するクラフトブルワリー「リトルクリーチャーズ」のイベント「Meet The Brewer」が都内て開催された。

リトルクリーチャーズのブルワーと交流イベント

リトルクリーチャーズ のブルワーと交流イベント

リトルクリーチャーズは、1990年代後半に西オーストラリアのフリーマントルで創立されたブルワリーである。オーストラリアのクラフトビール黎明期から注目を集め、今もなお影響力を持つブルワリーである。先日、筆者はオーストラリアの代表的なブルワリー2社を訪問する機会があり、どちらの創業者も話の中でリトルクリーチャーズの名前を挙げていた。その1つ「Bridge Road Brewers」(紹介記事)が創立された2004年頃は、オーストラリアのクラフトビールといえばリトルクリーチャーズくらいしかなかったそうだ。また、「Two Birds Brewing」(紹介記事)の創業者 Jayneさんに至っては、リトルクリーチャーズでブルワーとしてキャリアを始めたとのことだ。

ビアグラスとコースター

リトルクリーチャーズのビアグラスとコースター

日本には2018年の6月に上陸し、ビールの輸入代理店、アイコン・ユーロパブ社の協力で看板銘柄の「ペールエール」と「ドッグデイズ」が導入されている(上陸イベントの取材記事)。

今回のイベントはリトルクリーチャーズの現役ブルワー Jum Ryan氏の来日に合わせて企画され、普段は会う機会の少ないブルワーと一緒に、リトルクリーチャーズの魅力とビールを存分に味わうことを目的としている。

リトルクリーチャーズのブルワー

リトルクリーチャーズのブルワー Jum Ryan氏

イベント会場は、2018年12月にオープンした話題のIBREW秋葉原だ。壁一面に備えられた47個のタップハンドルは圧巻で、種類に関わらず一律価格設定(料金はパイントまたはハーフパイントの2種類)はIBREWを手掛けた島田将吾氏(株式会社REMの代表)の「もっとクラフトビールを身近に感じてもらいたい」というこだわりである。

IBREW秋葉原 47都道府県にちなんだ47個のタップハンドル

IBREW秋葉原 47都道府県にちなんだ47個のタップハンドル

イベントを目的に集まったクラフトビールの愛好家、関係者、常連客が、IBREWのタップにつながれたリトルクリーチャーズのビールを片手にJum氏と交流をするという構図だ。

イベント時の店内の様子

イベント時の店内の様子

左からCraft Beer Companyの染谷さん、木水さん、ベアードブルーイングの小林さん、Jum氏

左からCraft Beer Companyの染谷さんと木水さん、ベアードブルーイングの小林さん、Jum氏

時間の確保が難しい中、Jum氏は交流の合間に短いインタビューに応じてくれた。

筆者:ブルワーになったきっかけを教えてください
Jum Ryan氏;
ブルワーになったのは、ちょっとしたアクシデントでした(笑)。元々は学校で音楽の先生をしていましたが、実際やってみてあまり向いていないことに気づきました。一度大学に戻ることを決心し、様々なコース中からビール醸造のコースを選びました。
当時、私の母は、そのコースじゃ仕事が見つからないと言い続けていましたが、コース終了後に、幸運にも大好きなリトルクリーチャーズでの仕事が決まりました。すぐさま母に「Hey Mom、I got a job!」と言いました(笑) 。子供の頃の夢が叶ったかのような気分で嬉しかったです。

リトルクリーチャーズのペールエール

リトルクリーチャーズのペールエール

筆者:リトルクリーチャーズのペールエールはどのようにして生まれたのですか?
Jum Ryan氏;
1990年代後半、創業メンバーがアメリカで何か新しいビジネスを始めるか、または、オーストラリアに新しいビジネスを持ち込むかを考えていた時に、アメリカで飲んだペールエールがあまりにも素晴らしかったため、これをオーストラリアで再現したいということが、リトルクリーチャーズ のコンセプトの始まりです。様々な材料をアメリカから輸入し、試行錯誤を繰り返したのちにリトルクリーチャーズ のペールエールが生まれました。特に、ホップは、フレッシュなリーフホップを輸入していますが、これは現在も引き続き継続しています。創業者がこだわったペールエールは、今でもオーストラリアのクラフトビール界では大きな存在だと思います。

ここでインタビューは終えることになったが、引き続き、写真撮影に応じるなどイベント参加者とJum氏の交流は続いた。

Jum氏とリトルクリーチャーズで乾杯

Jum氏とリトルクリーチャーズで乾杯。写真左はIBREWの仕掛人、島田氏

今回のイベントに参加し、様々な関係者やビール愛好家から貴重なお話しを伺うことができた。またこのような機会があれば参加させていただきたいと思う。

現時点、オーストラリアといえば、ギャラクシーホップやVICシークレットといった世界的人気のHOPの産地としては有名だが、オージークラフトビールを日本で目にする機会は、残念ながら稀れである。そんな中、リトルクリーチャーズのようなオーストラリアを代表するクラフトビールが日本で楽しめるのは非常に価値があると思う。オーストラリアで支持され続けるクラフトビールを是非おすすめしたい。

<店舗情報>

クラフトビアバル IBREW 秋葉原
住所:〒101-0025 東京都 千代田区 神田佐久間町3-38 大陽ビル1F
電話:03-5825-4520
営業時間:
13:00〜23:30

アイコン・ユーロパブオーストラリアビアパブフリーマントルブルワーペールエールリトルクリーチャーズ輸入ビール

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

モリイクオ (ikuo mori)

ビアジャーナリスト / Beer journalist

大阪出身。東京在住。ビアジャーナリスト&ビアテイスター。
学生時代に滞在した北米やヨーロッパで初めてピルスナー以外のビールと出会う。まだ見ぬビールの世界があると思うとワクワクする。主に旅先で出会ったビール、ビールにまつわる話を紹介している。

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