[JBJA活動,コラム]2020.8.16

遠野のホップ畑から Vol.4

ビール造りに欠かすことができない原材料のホップ。岩手県遠野市は一大生産地として、半世紀以上の時間をホップと共に歩んできた地域です。遠野のホップ畑は市街地の近郊にあり、市の中心部から車で10~15分程走ると、住宅や田んぼに交じり高さ5mの支柱が規則正しく並んだ風景に出会います。6月から~8月にかけて蔓の成長と共に少しづつ緑色が増えていき、最終的に辺り一帯がグリーンカーテンとなる姿は圧巻。

 

そして8月下旬からはいよいよ収穫が始まります。

 

4回目は作業する際の服装について紹介します。標準な服装は長袖長ズボン、帽子とグローブに長靴です。日々の活動は、屋外で農器具などを使用しての作業がメインとなりますので、体を守る意味でも肌を晒さない服装を心がけます。遠野市は朝晩の寒暖差が大きい土地柄のため、温度や天候によってその都度、防寒着と雨具を小まめに使い分けます。中には、農家さん自らがデザインしてオリジナルな作業着を作ることも。そして、春先から梅雨前にかけての株に関連する工程では【屈んで、膝をついて、立ち上がって】をひたすらに繰り返して進むため、膝や脛のプロテクターを活用して足腰をケアする農家さんの姿も見受けられます。

また、日常として広大な敷地の中を1人で作業する機会が続くため、孤独との戦いになります。そんな環境下で活躍するのが音楽の存在。作業中は腰に下げた携帯ラジオ、ワイヤレススピーカーから、お気に入りの番組や音楽を流して、気分転換を図りながら進める姿が見受けられます。シーズンが始まると、基本的に連日作業が続いていく中で、体調管理の面から服装や装備品はとても大切な要素だと感じます。

撮影協力:左 草刈 朝陽さん(ホップ農家)・大木 直都さん(遠野醸造インターン生)・中村 友隆さん(ホップ農家)・菅原 尚人さん(遠野醸造インターン生)

 

農家さん自らがデザインしたホップのイラストが映える作業着。

株周りの作業は屈んで、立ち上がってが続くため、足腰のケアが欠かせません。

 

作業中は腰から下げたスピーカーから、お気に入りの音楽を流して、気分転換をしながらすすめることも。

 

ホップホップ農家岩手県遠野市遠野のホップ畑から

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

神山 タクロウ

ホップ栽培コーディネーター/ビアテイスター

ビールが繋ぐ縁に魅せられて…日本全国旅ビール生活→岩手県遠野市でホップ栽培・ビール醸造を学ぶ。2021年からは同市でホップ栽培コーディネーターとして活動を開始。ビールの里 遠野からビール×農業の魅力を伝えます!【Japan CraftBeer Museum】の実現に向けて全力で!!

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