一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会

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ビールに合う料理:Paired with BEER:

 大型連休も終わり、気の早い雑誌やテレビではそろそろ「ビール特集」が組まれ始める。
 「一年中ビール!」というビア・ファンにとっては「初夏から夏=ビール」という考え方はウンザリといった気分だろうが、ビールムードが盛り上がることはありがたいことだ。
 しかし、その中でいまだに辟易してしまうのが「ビールに合うおつまみ」特集の「ピリ辛、塩からい、脂っこい」攻撃である。
 もちろん、そのような料理に合うビールもあるが、基本的には「ビールで口を洗いましょう」といった発想に軸足を置いているとしか思えない。
 ビールの味わいそのものを楽しもうという考え方からはほど遠い。

 アメリカでも、ビールの肴はスナック程度と考えられていた時代はあった。フットボールや野球の試合をテレビで見ながらポテトチップスやプリッツェルをボリボリとやりながら缶ビールをグビグビと飲むといったように。
 しかし、クラフトビールの台頭とともに「ビールと料理の組み合わせ」は「ペアリング」という言葉でポピュラーになっていった。

 ここにひとつのメニューがある。アメリカのボルチモアで1996年の6月10日におこなわれたビアディナーのメニューだ。すでに15年も前である。
 内容はサミュエルアダムスのビールでフルコースを楽しむというものだ。

具体的なメニューは以下の通りである。

「寿司の盛り合わせ」に「サミュエルアダムスのサマーエール」と「ロングショットエール」

「ブルークラブ(蟹)とマンゴのサラダ、カリッとしたプランテーンのチップス」に「サミュエルアダムスのピルスナー」

「フロリダベビーグリーン、塩漬けサーモン柑橘風味、フレッシュチェリーとゴーダチーズのサラダ」に「サミュエルアダムスのチェリーウィート」

「ラムチョップのグリル、ワイルドマッシュルームと粒マスタード」に「サミュエルアダムスのボストンラガー」

「温かいチョコレートケーキ ヘーゼルナッツアイスクリーム添え」に「サミュエルアダムスのハニーポーター」と「ロングショットヘーゼルナッツブラウンエール」
 
「ラズベリータルト」に「サミュエルアダムスのトリプルボック」

 メニューを見ただけで、ワクワクするペアリングである。
 今後、日本でもこのようなペアリングが楽しめるレストランが増えて欲しいものだ。

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学美術学科卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。

飲食雑誌やファッション雑誌での取材・執筆経験を生かし、ビールとフードのペアリングはもちろんのこと、ビールとファッションなどのライフスタイルとのペアリングに造詣が深い。

ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務め、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビアジャーナリストアカデミー学長でもある。

著書【知識ゼロからのビール入門】(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。【藤原ヒロユキのイラストで巡る世界のビール博物館】は韓国でも翻訳された。近著【ビールはゆっくり飲みなさい】(日経出版社)、【BEER LOVER’S BOOK】(リトルモア社)が大好評発売中。

「日本らしいビールを世界に発信する為には日本産の原料を充実させる必要がある」という思いから、京都府与謝野町でホップと大麦の栽培を手がけている。