[コラム]2023.7.21

ビールの楽しさ、おいしさ、広がれ!こだわりのビールウエディング

これから結婚式をするなら、またはもう一度結婚式ができるなら、どんな結婚式がしたいですか?
私が憧れるのは「ビールウエディング」!
新郎新婦のこだわりを詰め込んだビールづくしな結婚式なら、二人を知ってもらうのにも、ビールの輪を広げるのにも最適ではないでしょうか?
今回そんなビールづくしな結婚式を「ビールウエディング」と名づけ、実際にビールウエディングを挙げた二人にお話を伺いました。

ビアライゼ’98の「アサヒ生ビール(マルエフ)」 提供:藤本チヒロ

お話を伺ったのは…
じゅろーさん・さちこさん夫婦
2019年11月に開始した、これからのビールを考える「KIRIN BEER SALON」(キリンホールディングス株式会社主催)の第1期生として知り合い、交際に発展。2023年4月挙式。

じゅろーさん・さちこさん夫婦のビールウエディング

お二人が結婚式をしたのは、東京・新橋にある「ビアライゼ‘98(*1)」。ビールに定評のあるお店ですが、会場選びはどのように行ったのでしょうか?

*1 日本最古と言われる70年以上前の氷冷式サーバーを使い、オーナーで「 注ぎの名人」と呼ばれる松尾光平さんがビールを注ぐ、レストラン・ビアバー

東京・新橋のレストラン・ビアバー「ビアライゼ‘98」 提供:藤本チヒロ

じゅろー(以下じゅろ) 新型コロナウイルス感染症の最初の緊急事態宣言が明けて、休業していたお店も再開し、やっと二人で飲みに行けたお店が「ビアライゼ‘98」でした。僕が以前から好きで、週一回通っていた時期も。

さちこ(以下さち) その後も二人でしょっちゅう飲みに行って、お店の方とも仲良くさせてもらって。調べたら貸切パーティプランがあり、ここで結婚式やるしかないね!と決まりました。

じゅろ 「二人らしい結婚式」と考えたときに、僕たちのなれそめや好きなものという観点で、ビールを絡めるのは必須でした。友人の中にはビールに詳しい人もいましたが、普段は飲まない人や、ビールは飲むけれどそこまでこだわりはないという人もいたので、おいしいビールを知ってほしいという思いもあり、ビアライゼ‘98に決めました。当日は親族なし、友人のみで約80人に参列していただき、1.5次会のような結婚式を行いました。

結婚式で、“ただビールを飲んで終わり”ではないビール体験

お二人は、ビールの楽しさ、そしておいしさを知ってほしかったそうです。

当日のビールはタイプの違う4種類

さち ビールはお店のビールリストの中から、アサヒ生ビール(以下マルエフ)、ピルスナー ウルケル、BrewDog PUNK IPAの3種類と、アレンジを担当させてもらった、ライムを入れたオリジナルビール(エールビール)を用意しました(*2)。

*2 通常プランはビール3種類まで

じゅろ 僕がラガー系のビール、特にピルスナーが好きなので、ビアライゼ‘98の開業当初からのレギュラービールであり、松尾さんが注ぐマルエフはもちろん、ピルスナーの元祖と言われるピルスナー ウルケルもぜひ友人たちに紹介したいと思っていました。また、ビール好きな友人もいるため、ピルスナーだけでなくIPAと、飲みやすくライムを入れたオリジナルビールを4種類めにしたことで、結果的に好みによってビールを選べる、バランスのいいセレクトになったと思います。

オリジナルビール「じゅろさちエール」 提供:さちこ

自分たちもオリジナルビール造りに関わる

じゅろ ビアライゼ‘98が、KUNISAWA BREWING(*3)に依頼していたビールがあったんです。そのオリジナルビールを、「君たちでアレンジしていいよ」とオーナーの松尾さんに言っていただいて、エールビールのフレーバーを選びました。

*3ビアライゼ‘98と同じく東京・新橋にあるクラフトブルワリー

KUNISAWA BREWING前 提供:藤本チヒロ

さち フレーバーの打ち合わせをしたのは挙式の1ヶ月前。最終的に決まったのは2週間前でした。打ち合わせで「ライムを入れるとさわやかで飲みやすくなる」と言っていただき、ビールが飲めない人でも飲めたらいいなとライムに決めました。

じゅろ 飲みやすいものになったよね。

さち  ビールを飲めないと言っていた友人が「久しぶりにビール飲みました、飲めました!」と喜んでくれたのが、すごく嬉しかったですね。

じゅろ ウエディングビールのように名前も「じゅろさちエール」とつけさせてもらいました。当日はマルエフと並んで、オリジナルビールが30Lも出たそうです。最初の一杯で飲んでくれた人が多かったと聞きました。

ビールを身近なものに近づける

じゅろ ビールについて知ってほしいという想いがあったので、新郎挨拶でビールの解説をしたり、プロフィールムービーにもビールを登場させました。マルエフは2021年に缶で発売したから新しいイメージを持っている人がいると思い、1986年発売(新婦さちこさんの生まれ年とも一緒)で、缶発売までは飲食店で樽生しか展開していなかったこと、樽生を出していたのがビアライゼ‘98という話をしたり、ピルスナー ウルケルは元祖ピルスナーで、日本の大手ビールはほとんどピルスナーだという話をしたり。オリジナルビールも、当日の会場と同じ、新橋で造られていることに驚かれたりしました。

さち 講義みたいだったね(笑)

じゅろ ビールを詳しく知らない人でも、何か知っているものとつなげて話すと、親近感がわくかなと思って話しました。

当日の様子 提供:さちこ

当日のリアクションは?

じゅろ 後日お店の方からは、「ビールばかり出て、他のドリンクはほとんど出なかった」と聞きました。ビールづくしな結婚式で、みんな「今日はビールを飲もう」という気持ちになったのだと思います。思えばみんなビールグラスを持っていました!

さち じゅろさちエールが美味しかったという感想や、 ビアライゼ‘98に後日改めて行ったという話も聞きました。

じゅろ 新郎新婦が高砂にずっといる結婚式ではなく、みんなの席を回って乾杯したり喋る、ということにもこだわり、知り合いが飲んでるところにはしごしていくような結婚式だったので、楽しさも伝わっていたらいいなと思います。

<登場したお店・ブルワリー>

ビアライゼ’98

KUNISAWA BREWING

ビールウエディング結婚式

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

ちゃんめい

ビアジャーナリスト

埼玉出身、大阪在住。

楽しくビールを飲むために、最近健康が気になる子育て世代。

地方のマラソン大会出場+ブルワリー探訪がマイブームです。

大人数でワイワイ飲むビールも、造り手や注ぎ手のこだわりを感じてしっぽり飲むビールも、どちらも大好き!

美味しくて、人との会話を弾ませ、知識欲・探求心を満たしてくれるビール沼に、もっともっと浸かっていきたいビアライターです。

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