[イベント]2013.9.1

ゴールデン街でベルギービール!

 皆さん、飲んでますか?BJA2期生の川端ジェーンです。

 『ベルギービール大全』という本を書かれた石黒謙吾さんからの情報で新宿のゴールデン街にある「マチュカバー」ではベルギービールが飲めると伺い、さっそく訪問してきました。

 ご存じない方の為にご説明いたしますと…狭くて同じような細い路地が何本も走り、ロードサイドのほとんどが飲み屋。行きたい場所は分かっていてもたどり着けるか自信がない上に、帰れるかどうかも自信がなくなるような街、それがゴールデン街です。

まさかこういう所にベルギービールを置いている店があろうとは

 カウンターは4人並べば満杯で、しかもそれがお店の幅。カウンターの他にテーブルが1つあって椅子が2つ。他には椅子が3つ、カウンターの席の後ろにカウンターと同じ向きで置いてありましたが、そこは殆どカウンターが空いたときのウェイティングサークル状態。男女兼用の和式のトイレが1つ。入口脇に店員とお客さん共用の荷物置き場が半畳を欠いたぐらい。これがお店のすべてです。よく言えばとてもアットホームな作りになっています。いえ、ここは正直に言ってしまいましょう。狭いのです。おかげでママは後ろのお客さんの注文を渡しにカウンターから出ることなく、他のお客の手を経て飲み物が渡されていきます。

全員がお客で全員が店員、そんな緩やかな一体感は西原麻知子ママの手によるところ大です。ママと話していたはずなのに、自然に新しく入ってきた人を紹介されていて、気が付けば初めて出会うお隣に座った方ともすぐに仲良しに。私が伺った時はちょうど石黒さんの一日店長の日、ということもあって石黒さんの知り合いの方が多くいらしていましたが、常連さんにはイラストレーターや写真家、漫画家など多岐にわたっているとのことでした。皆さんフレンドリーな方で初めて伺った私でも楽しく過ごすことが出来ました。ここで疎外感を味わうのはかなり難しいというのが実感です。

 
 笑顔が素敵なママですが、ベルギービールに関してもしっかりとした知識をお持ちです。

「ベルギービールは冷やし過ぎちゃいけないのよね」と手首の内側で瓶の温度を確かめていました。「これはもう少し」、「これはいいわ」と温度を確認しては最適なものを柔らかな声で薦めてくださいます。常連さんの好みも把握しているため、「苦いの、好きだったわよね。」とオルヴァルを薦めるといった具合です。常連さんも素直にそれに従って飲んでは笑顔になっていきます。

 もちろん、専用グラスも用意されています。ただ、絶対数が少ないため注文が重なった時や割れてしまった時には別のグラスが出てくることもあります。その代用グラスもきちんと専用グラスに似たタイプでした。グラスのタイプとビールの味をしっかりと把握していらっしゃるからこそのチョイスなのね、と嬉しく思いながらストラッフェヘンドリック・クアドルペルをオルヴァルのグラスでいただきました。

「わからないときはこれを見て確認しているのよ。」と石黒さんの隣で『ベルギービール大全』をさりげなくアピールするママ。そんなしっかりとした気遣いとともに時折顔を出すのがほんのり天然テイストな言動。「あら?コースターはどこに行っちゃったかしら?」既にお客さんの前にコースターがあるというのに探していたりします。古き良き昭和を実感できる空間では確実に時間の流れがゆったりとしています。マチュカバーで味わうのは美味しいビールと懐かしさを感じるひとときなのかもしれません。

 

【マチュカバー】

新宿区歌舞伎町1-1-6 1階

(新宿ゴールデン街 花園五番街なかほど)

電話:03-3205-9288

http://www.macskabar.com/

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

川端 ジェーン

ビアジャーナリスト

ベルギービールをこよなく愛しています。笑顔でビールを酌み交わせば世界平和は実現すると考えています。ビールが好きすぎてたまに他人と知人の境目がなくなってしまいます。ビールの美味しいお店で見ず知らずの人に話しかけていたら、それは私かもしれません。
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