一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会

好評につき第2弾! 20品目のフードペアリングイベント「Sync #2」10/12大阪開催

ビールとフードのペアリングに特化したイベント「Sync #2 – The Art of Beer & Food Pairing」(以下「Sync #2」と表記)が、2026年10月12日(月・祝)に開催されます。会場は、CRAFT BEER BASE MOTHER TREE(大阪市北区)。
ゲスト2人を含む4人の料理人と、ビアジャッジ・ビアソムリエとが考え抜いた、フードとビールの組み合わせ20種類を体験することができます。

「Sync #2」とは

昨年に続き2回目の開催となる「Sync #2」は、フードペアリングに特化した、完全予約制のイベントです。立食形式で、フィンガーフードスタイルの料理20品目と、それぞれの料理に合わせたビールが提供されます。
基礎から驚きの組み合わせまで、さまざまなペアリングを楽しむことができます。

主催者のCRAFT BEER BASEは、開催趣旨を以下のように説明しています。

食の都・大阪にて、多様なビールの魅力を、より深く、より豊かに体験していただくための特別な機会です。日本の伝統的な食文化から、ジャンルや国境を越えて広がる現代の食のシーンまで、ビールと料理の組み合わせには、まだまだ大きな可能性が秘められています。本イベントでは、選び抜かれた料理と多彩なビールとの「ペアリング/マリアージュ」を通じて、それぞれの味わいが引き立て合う新たな食の魅力をご提案します。ビールを通じて、これからの食文化をより豊かに育んでいく。その特別なひとときを、ぜひご堪能ください。

ポスター

フードペアリングはハードルが高いと思われがちですが、このイベントは、クラフトビール初心者も大歓迎。
イベントを主催する株式会社CRAFT BEER BASEの大野駿来氏(店舗運営部 統括マネージャー)は「難しくとらえるよりも、驚き、衝撃を持って帰ってもらえれば」と話します。

CRAFT BEER BASEの大野駿来氏

ペアリングの基本から最先端まで

「Sync #2」では、分かりやすい組み合わせから高度なペアリングまで、3つのセクションに分けて、フードとビール、そして解説シートが提供されます。
そのため、各組み合わせを順に試していけば、クラフトビール初心者でも気軽に、フードペアリングを楽しむことができます。また、解説シートがあることで、ペアリングの理論と実体験とを対応させることができるため、マニアや業界関係者にとっても気づきの多いひとときとなるはずです。

以下、3つのセクションの内容を、昨年のメニューの例とともに紹介します。
なお、具体例なメニューはあくまでも前回開催時のものであり、今回も同じものが提供されるわけではありませんのでご注意ください。

Section 1: Typical / Traditional

ペアリングの基本を確認できるのが、Section 1。
色合いや発祥国、味の強さを揃えた組み合わせや、味覚の相互作用を活用した組み合わせを試すことができます。

 発祥国を合わせる

発祥国を合わせたペアリングは、昨年のイベントでは以下のようなものがありました。

  • フード:ペパロニミニピザ
  • ビール:TORPEDO EXTRA IPA(Sierra Nevada Brewing、アメリカンIPA)

ピザの力強い味わいと、アメリカンIPAの明確な苦味やボディー感が、がっぷりと四つに組んでいる感じです。また、味覚の相互作用という観点からは、ビールの苦味がペパロニのうま味を引き立てる一方、ペパロニの塩味はビールの甘味を引き立てて、互いに味を強めあっているといえます。

ペパロニミニピザとTORPEDO EXTRA IPA

 味覚の相互作用

ここで、味覚の相互作用とは、複数の味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)を組み合わせることによって、味の感じ方が変わることです。
先ほどのピザの例にもあったように、塩味があると甘味が強く感じられるようになります。「スイカに塩」「ぜんざいに塩」といったパターンが有名ですね。

前回のイベントでは、以下のような塩味と甘味のペアも提供されていました。

  • フード:生ハム、からすみ、蕪のピンチョス
  • ビール:Saison Dupont(Brasserie Dupont、セゾン)

生ハムやからすみの塩味が、セゾンの甘味やハチミツ様の香りを引き立てます。
そして実は、このペアリングは単に塩味と甘味だけの組み合わせではなく、もっと作りこまれたものでした。大野氏は「デュポンの持つ林檎様のエステルが、生ハムや蕪の持つ香りと親和性を持ちます。白ワインを合わせるような感覚で、香りのつながりを作りました。さらに、生ハムの脂と塩味に対し、セゾンのドライな飲み口によるカッティングも狙っています」と説明します。

ピンチョスとSaison Dupont

Section 2: Domestic / Japanese

次のSection 2では、和食とビールのペアリングが体感できます。
出汁のうま味とビール、そして、日本の調味料とビールをどう合わせればよいかを、経験を通じて学べます。
普段の食事にも活かせるアイデアが満載のセクションです。

 すき焼きとビール

昨年のイベントでは、例えばこんな組み合わせの提案がありました。

  • フード:和牛と春菊のすき焼き
  • ビール:Sabre-Toothed Squirrel(Smog City Brewing、ホッピーアンバーエール)

和牛の甘い脂や、ザラメのコク、醤油の香ばしさと、アンバーエールのボディーやロースト感とがよいバランスです。
また、このフードは春菊もポイントです。アメリカンホップと春菊は、どちらも青々しい香りで、好相性です。

 生魚とビール

和食には、魚料理も欠かせません。

  • フード:本鮪の漬け
  • ビール:和醸燻酒(CRAFT BEER BASE、麹ビール)

和醸燻酒は、出汁の香りの再現を試みたビール。黄麹由来のうま味やキノコの香り、濃色麦芽由来の燻香・カラメル香、ヴァイツェン酵母由来のクローブ香やエステル香が、出汁や醤油を思い起こさせます。漬けの香りと、まさにピッタリですね。
鮪、醤油、そして鮪に載せられたもろみ味噌のうま味が、ビールの出汁のような香りと一体になり、深い味わいを作り出します。

左:和牛と春菊のすき焼き、Sabre-Toothed Squirrel。中央:本鮪の漬け、和醸燻酒。ちなみに右は鴨のソテー、Oude Kriek

Section 3: Creative / Innovative

最後のSection 3は、最先端のペアリング。
フレーバーを成分レベルで分解再構築することで導き出された、驚きの組み合わせが次々に登場します。このイベント限りの、特別な体験です。

 あん肝とビール

昨年のメニューには、こんなものもありました。

  • フード:あん肝のテリーヌ ラ・フランスとゴルゴンゾーラ
  • ビール:おろち 糀(はな)(松江ビアへるん、酒イーストビール)

あん肝と、まるで日本酒のようなビール。そりゃあ、合いそうですよね。
でも、それだけではありません。上に載せられたラ・フランスとゴルゴンゾーラが、フードとビールをつなぐ、大事な役割を果たしています。ラ・フランスは、おろちのフルーティーな香りに寄り添います。そして、ゴルゴンゾーラチーズの酸味が、おろちの乳酸をしっかりと受け止めます。
ビールの特徴的な構成要素それぞれに合わせるべく、フードが組み立てられているわけです。

あん肝のテリーヌ ラ・フランスとゴルゴンゾーラ

 カクテルとビール!

さらには、お酒にお酒を合わせるという、遊び心全開のペアリングまで登場しました。

  • フード:Old Fashioned Gem
  • ビール:Arrogant Bastard(Arrogant Consortia、アメリカンストロングエール)

「Old Fashionedはウイスキーに角砂糖、アンゴスチュラビターズ、オレンジやマラスキーノチェリーを用いるクラシカルなカクテル。そのカクテルを寒天で繋ぎ、お菓子にしました。
合わせるはArrogant Bastard。アメリカンホップをバンバンに効かせた、甘くも苦いアメリカンストロングエール。
どちらも甘く苦いもの同士。合わせることで口中で別のカクテルが作られるような設計にしました」(大野氏)

Old Fashioned Gem(右下)とArrogant Bastard(左中央)

これらの例だけでも、フードペアリングの自由さがよく分かります。今回はどんなフードとビールが登場するのか、期待がもてますね。

「Sync #2」では、ビールの追加オーダーも可能です。酒量に注意しつつ、提案されたペアリングだけでなく、自分の好みの組み合わせも探してみるのも楽しいですよ。

シェフ4人がフードを提供

そんな「Sync #2」のフードは、地元大阪の有名店から呼んだゲスト2人を含む、4人のシェフ陣によって提供されます。

  • 松本詠一氏(北スペイン料理 DukkAh オーナーシェフ)
  • 大田泰広氏(福島 こうふく屋 店主)
  • 今西隆浩氏(CRAFT BEER BASE 総料理長)
  • 池田真之介氏(CRAFT BEER BASE leaf 料理長、ビアジャッジ)

左から順に、松本氏、大田氏、今西氏、池田氏

DukkAhは、ミシュランガイドにも掲載されるほどの実力店。こうふく屋も、食べログ百名店(立ち飲み部門)への選出実績があります。
そして、普段からCRAFT BEER BASEでフードとビールのペアリングを追求している今西氏と池田氏。
この豪華メンバーがどんなフードを提案してくるのか、実に楽しみです。

前回からさらにブラッシュアップ

「Sync #2」は、昨年に続き、2回目の開催。前回とはどう違うのでしょうか?
大野氏は「大まかな内容は変わらない」と説明します。完全予約制となっているのも前回同様です。

ただ、昨年の1部制に対し、今回は、12時スタートと16時スタートの2部制となります。
昨年は盛況のあまり、店内が混み合ったり、一部フードの補充が追いつかなかったりするタイミングもありました。このため、今回は2部に分けて開催されることになりました。
より落ち着いて、ペアリングを楽しめるようになります。

また、ペアリングの数は、30品から20品に絞り込まれます。
前回参加者からの、1口ずつとはいえ30品食べるとお腹が苦しい、時間がかかりすぎる、といった声を受けて、より厳選・深化したメニューで提供されることになりました。
選び抜かれた一品一品を、集中して堪能できるということですね。

前回開催時の店内の様子

いつものビアタイムをより充実させるきっかけに

「Sync #2」。
基礎から驚きの組み合わせまで、フードペアリングを満喫し、理解を深められる貴重な機会です。
ぜひ参加して、いつものビアタイムをより充実させるきっかけにしてもらえればと思います。
完全予約制ですので、まずは早めに予約を!

イベント概要

名称:Sync #2 – The Art of Beer & Food Pairing
日時:2026年10月12日(月・祝)
第1部 12:00~15:00
第2部 16:00~19:00
場所:CRAFT BEER BASE MOTHER TREE
大阪市北区大淀中1-13-13(Googleマップ)
(JR大阪駅より徒歩約15分)
会費:1人あたり13,000円(消費税込み)
定員:各部40名(完全予約制)
内容:フィンガーフードスタイルの料理20品 × 厳選ビール20種類(立食形式)
詳細・申込:https://craftbeerbase.com/news/i0p9NlSs

「Sync #2」の会場となるCRAFT BEER BASE MOTHER TREE(左:外観、右:内観)

CRAFT BEER BASECRAFT BEER BASE MOTHER TREEフードペアリングペアリング大阪市

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと
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大橋万紀(おおはしまき)

ビアジャーナリスト

1982年大阪市生まれ、神戸市在住。関西のビールシーンを盛り上げるべく活動中。
大阪府立大学大学院修了、博士(工学)。専門は有機化学。
キリンビールが2007年に実施した、歴史的ビール復元プロジェクトの「復元ビール味覚評価会」にたまたま参加。ビールの奥深さ・幅広さに圧倒され、ビール好きとしての第一歩を踏み出す。
2012年、新婚旅行で訪れたドイツ・ミュンヘンのビアガーデンで飲んだビールの爽快さに感激。以降、ビール愛にあふれた生活が始まる。
目下の悩みの種は、自宅の冷蔵庫がビールで占有されていっていること。レアなビールを開栓するきっかけと勇気、そして一緒に味わってくれる仲間を募集中。

OsakaMetroの沿線紹介サイト「オオサカマニア」にて、クラフトビールのページを監修(2021年9月10日公開)。
また、同サイトのスピンオフイベント〈オオサカマニア×東急ハンズ(江坂店)「クラフトビール」〉も監修(2022年9月10〜25日開催)。