[イベント]2013.12.2

世界最強のビール、記録更新!!

2013年11月、世界で最もアルコール度数が高いビールの記録が更新されました!!
スコットランドの醸造所ブリューマイスター社の「Snake Venom(ヘビ毒)」
このビールのアルコール度数は、67.5度にも上ります。

長年、ギネスブックに載せられていた高アルコールビールはオーストリアの「Samichlaus(サンタクロース)」(14度)でしたが、2005年に米国のボストンビール社が「Utopias(理想卿)」(24度)を発表すると、最強ビールの座をめぐる戦いが勃発しました。

2009年にスコットランドのブリュードッグ社が「Tactical Nuclear Penguin(戦術核ペンギン)」(32度)を投下すると、
ドイツのショルシブロイ社が「Schorschbock40」(40度)で応戦。
ブリュードッグ社は「Sink the Bismark(ビスマルクを沈めろ)」(41度)、
「The end of History(歴史の終わり)」(55度)という挑発的なネーミングで返します。

歴史を再スタートさせたのは、オランダのクールシップ社「Start the Future(未来の始まり)」(60度)でした。

2012年11月、スコットランドのブリューマイスター社が「Armageddon(世界滅亡の日)」(65度)をリリースし、
最強ビールを巡る戦いに終止符が打たれたかと思われました。

しかし“世界の滅亡”を覆したのは、またもやブリューマイスター社でした。
客に「Armageddonは弱すぎる」と言われたことをきっかけに、さらに強いビールを開発し、
2013年11月に「Snake Venom(ヘビ毒)」(67.5度)を発表しました。
スコットランド、英国、フランスのビールの祭典でお披露目され、注目が高まっています。

ボトルのネックには「Warning(危険)」の黄色い札が貼られています。
醸造者のひとり、ルイス・シャド氏によると、
「高アルコールを感じない味わいだが、飲み過ぎは危険だ。一度に飲むのではなく1回につき35ml以下、8回以上に分けて飲んで欲しい」とのこと。

そんな甘美な毒、ぜひ味わってみたいところですが
お値段もなかなかなもので、275mlのボトルが50ポンド。
高額ですが、ふざけて飲んでアルコール中毒になる人を出さないための価格設定なのだとか。

“ヘビ毒”が注目されることによって
高アルコールビールを巡る戦いはまだまだ続くと思われます。
この記事が「古い」と言われるのも時間の問題やもしれません。
各社のネーミング合戦にも期待したいと思います。

Brewmeister公式ホームページはこちら

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

コウゴ アヤコ

ビアジャーナリスト

1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。看護師を経て、旅するビアジャーナリストに転身。旅とビールを組み合わせた「旅ール(タビール)」をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ドイツビールに惚れこみ1年半ドイツで生活したことも。

最近はキャンプとサウナにドハマり中。そこにもやはりビールは欠かせない。最高の「ビアキャンプ」&「ビアサウナ」を求めて、日本全国津々浦々旅をしている。

■執筆歴■
-海外生活情報誌ドイツニュースダイジェストで「旅ールのススメ」連載中
ビール小話 (ドイツニュースダイジェスト)2009~16年連載
-東海教育研究所かもめの本棚onlineにて「旅においしいビールあり」
-クラフトビールで乾杯!(日本トランスオーシャン航空機内誌Coralway2020年9.10月号特集)
-ビール王国(ワイン王国)
-ビールの図鑑・クラフトビールの図鑑(マイナビ)
-BRUTUS(マガジンハウス)
-an・an(マガジンハウス)
-CanCam(小学館)
-DIME(小学館)
-東京人(都市出版)
-るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
など
■出演歴■
-アサデス。7(KBC九州朝日放送)
-KURASEEDS(J-WAVE81.3FM)
-食べて!歌って!まるごとユーロ!ドイツ語(NHKラジオ第2)
-トークイントーク(フレンズFM)
-売れ筋RANKING~クラフトビール(KTSライブニュース)
など

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