一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会

北海道ビール4種飲み比べ ― 北の大地を、グラスの中に【JBJAChannel】

ビールに愛された皆さまへ。

広い北海道。その土地でしか出会えないはずの味わいが、関東のアンテナショップで手に入る――それだけで、胸が少し高鳴ります。
今回は、北海道ゆかりのビール4種を飲み比べました。大手の限定銘柄から、札幌、鶴居村、滝川と、それぞれの土地に根ざしたクラフトブルワリーまで。

地元で愛されてきた味が、海を越え、距離を越え、私たちの食卓に届く。ビールを通して旅をする、そんな時間をご一緒ください。


1.北海道限定の誇り

サッポロクラシック(ゴールデンカムイデザイン缶)

サッポロビールニュースリリースより

まずは、北海道限定ビールの代名詞ともいえるサッポロクラシック
しかも今回は、人気作品とのコラボによる「ゴールデンカムイ」デザイン缶。手に取るだけで、北海道の風景や物語世界が浮かび上がります。

北海道産ホップを一部使用し、副原料を使わない麦芽100%。
グラスに注げば、明るいゴールドの液色にきめ細かな泡。香りは穏やかで、麦芽のやわらかな甘みが主体です。

口に含むと、軽やかなモルトのコク。苦味は控えめながら、後半にすっと現れて、キレよく消えていきます。
本州で流通するラガーと比べると、どこか丸みがあり、北海道の広い空のような余裕を感じる味わい。

現地で飲むのが一番とはいえ、関東でこの味に出会えるのは、やはり嬉しい。限定性も含めて、文化の一部を味わう体験です。


2.札幌発、日常に寄り添う一杯

月と太陽ブルーイング ペールエール

札幌の街に根ざす月と太陽BREWING
その定番「ペールエール」は、肩肘張らずに楽しめる、バランス重視の一杯です。

淡いアンバー寄りのゴールド。
柑橘を思わせるホップアロマが立ち上がり、ほんのりとトーストのようなモルト香が下支えします。

口当たりはやわらかく、苦味は中程度。主張しすぎず、食事とともに歩む設計です。
札幌の食文化――ジンギスカンや海鮮、ザンギなど――と合わせる姿が自然に想像できる味わい。

派手さよりも「毎日飲みたい」を目指したペールエール。
地元密着型ブルワリーの哲学が、静かに伝わってきます。


3.風土を醸す、鶴居村のIPA

ブラッスリーノット WIND IPA

道東・鶴居村に拠点を置くBrasserie Knot
「人を育て自然と調和するブルワリー」という理念を掲げる醸造所です。

WIND IPAは、その名の通り、風を感じるようなホップキャラクター。
柑橘、松、ほのかなトロピカル。香りは豊かですが、過度に尖らない。

口に含むと、しっかりとした苦味が現れます。
しかしそれは荒々しいものではなく、北海道の澄んだ空気のようにクリア。モルトの骨格があり、苦味と調和します。

近年のヘイジー偏重とは一線を画す、クラシカル寄りのIPA設計。
自然との距離が近い土地で造られたことを思うと、このストレートな苦味が、妙に腑に落ちます。


4.空知の名を冠した実力派

大雪地ビール 滝川クラフトビール工房「空知エール」

滝川市の滝川クラフトビール工房が手がけるアメリカンペールエール。
IBU25、アルコール5%。バランス型の設計です。

原材料は麦芽とホップのみ。
ジャパンブルワーズカップ、全国地ビール品質審査会での入賞歴もあり、実力は折り紙付き。

色はクリアなゴールド。
ホップの華やかさとモルトの穏やかな甘みが寄り添い、苦味は心地よい余韻として残ります。

決して派手ではない。しかし、完成度が高い。
飲み進めるほどに「丁寧につくられたビールだ」と感じさせる一杯です。


品質管理という、見えない仕事

今回、サッポロクラシック以外の3種は要冷蔵商品
アンテナショップの店員さんが「こちらは要冷蔵なので」と、保冷剤で丁寧に包んでくださいました。

流通の現場で品質を守る人たちの姿勢。
クラフトビールは、造り手だけでなく、運び手、売り手の努力によって支えられています。

その積み重ねがあってこそ、私たちは遠く北海道の味を、グラスで正確に受け取ることができるのです。


ビールで巡る、広い北海道

札幌、鶴居村、滝川。
同じ北海道でも、風土も文化も異なります。

ビールは、その土地の縮図。
広い北海道を、ビールで味わう旅もまた一興です。

もちろん、現地で飲むのが一番。
しかし、関東で出会えたこの4本は、北の大地への入り口でした。

皆さんもぜひ、北海道の味わいを楽しんでください。


動画でも楽しくご紹介

今回の4種飲み比べは、動画でも詳しくご紹介しています。
注いだときの泡立ちや色味、香りの第一印象、飲み進めた変化まで、映像で体験していただけます。

文章とはまた違う角度から、北海道ビールの魅力をお届けしています。
ぜひ、ご覧になってください。

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

お問い合わせはこちら

この記事を書いたひと
アバター画像

この記事を書いたひと

MJ

ビアジャーナリスト/Youtube JBJA Channelプロデューサー

ビールと昆虫とリコーダーと天然石が大好きです。JBJAではイベントサポートやBJAチューターも楽しんで取り組んでおります。人に寄り添う記事作成を心がけ、JBJA公式動画サイトJBJAchannelではMCを担当しております。
JBJA公式動画サイト:YouTube JBJAチャンネル