一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会

コラム

AIが選んだ「からあげクン」は本当に一番搾りに合う? ChatGPTとGeminiの推薦を検証! 意外な勝者と人間の逆襲【JBJAChannel】

ビールに愛された皆さまへ。

「このビールに合うおつまみは何だろう?」

そんな疑問にも、今や生成AIが答えてくれる時代です。では、AIが推薦するペアリングは、本当においしいのでしょうか。

今回は、ChatGPTとGeminiという二つの生成AIに「キリン一番搾りに合う、ローソンで買えるおつまみを教えてください」と質問してみました。

AIの提案は果たして正しいのか。実際に食べて飲んで、その相性を確かめてみようという企画です。

ところが、予想もしなかった展開が待っていました。

ChatGPTとGeminiが、まさかの同じ回答!

二つの生成AIに同じ質問を投げかけ、どちらの提案がより優れているかを検証する。そんなつもりで始めた今回の企画。

ところが、なんということでしょう。

ChatGPTもGeminiも、そろって「からあげクン レギュラー」を推薦してきたのです!

あれ? これではAI同士の対決になりません。

確かに、からあげクンはローソンを代表する人気のホットスナック。ひと口サイズで食べやすく、ほどよい塩味と鶏肉の旨味が楽しめる商品です。ビールのおつまみとして推薦するのも、納得できなくはありません。

しかし、本当にキリン一番搾りとの相性がよいのでしょうか。

そこで急遽、企画を変更することにしました。

AIが推薦した「キリン一番搾り×からあげクン レギュラー」を検証するとともに、日本の大手4社を代表する定番ビールを飲み比べ、どの組み合わせが最もおいしいのかを探ってみます。

第1ラウンド:からあげクン レギュラー×大手4社のビール

今回用意したビールは、キリン一番搾り、サッポロ生ビール黒ラベル、アサヒスーパードライ、サントリー ザ・プレミアム・モルツの4種類。

いずれも日本のビール市場を代表する銘柄ですが、味わいの個性はそれぞれ異なります。

果たして、からあげクンとの相性はいかに?

キリン一番搾り×からあげクン レギュラー

相性はよい! ただし、苦味がぐっと前に出てくる

まずはAIが推薦した組み合わせから。

キリン一番搾りは、一番麦汁だけを使用する「一番搾り製法」で造られるビール。麦の旨味を感じさせながらも、すっきりとした飲みやすさを備えています。

からあげクンと合わせてみると、確かによく合います。鶏肉の旨味や衣の油分を受け止め、ビールの味わいもしっかり感じられます。

ただし、意外だったのは苦味の変化。からあげクンを食べた後に飲むと、一番搾りの苦味がぐっと強調される印象でした。

決して悪い組み合わせではありませんが、双方が完全に調和するというより、ビールの苦味が存在感を増すペアリングです。

サッポロ生ビール黒ラベル×からあげクン レギュラー

今回のベストペアリング! お互いを引き立て合う見事な相性

驚いたのが、サッポロ生ビール黒ラベルです。

からあげクンを食べて黒ラベルを飲むと、鶏肉の旨味もビールのおいしさも、それぞれが一段と引き立つように感じられます。

どちらかが一方を押しのけるのではなく、お互いのよさを生かしながら、ひとつの味わいとしてまとまっていく。

これぞ、まさにペアリング!

今回のからあげクン対決では、黒ラベルが最も優れた相性を見せてくれました。

アサヒスーパードライ×からあげクン レギュラー

からあげクンがどんどん食べられる! 究極の食中ビール?

もちろん、スーパードライも合います。

ただし、その相性は黒ラベルとはまったく異なるものでした。

からあげクンを食べてスーパードライを飲むと、口の中の油分や味わいがすっと流され、次のひと口へと進みたくなります。

このときのスーパードライは、ビールそのものの個性を主張するというより、まるで水のように料理を飲み下す存在に。

たとえば、からあげクンを何個食べられるか競争するなら、スーパードライが最適かもしれません。

もちろん、これは決して悪い評価ではありません。料理を邪魔せず、次のひと口を迎えやすくするのも、食中酒としての大切な役割です。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ×からあげクン レギュラー

悪くはないけれど、苦味が強調される組み合わせ

華やかな香りと豊かな味わいが特徴のザ・プレミアム・モルツ。

からあげクンと合わせても、決して悪い組み合わせではありません。

ただ、こちらも一番搾りと同様に、ビールの苦味が強く感じられるようになりました。

プレモルならではの豊かな味わいを存分に楽しむという意味では、もう少し違う料理を合わせたくなるところです。

第1ラウンドの勝者は、サッポロ黒ラベル!

AIが推薦した一番搾りとからあげクンは、確かによい組み合わせでした。

しかし、4銘柄を比較してみると、最も相性がよかったのはサッポロ生ビール黒ラベル。

実は黒ラベル、以前行ったファミリーマートの「ファミチキ」とのペアリング検証でも、かなり優秀な成績を収めています。

ファミチキに続いて、からあげクンでも好成績。

もしかして、黒ラベルは揚げた鶏肉の前では無敵なのでは?

そんな仮説まで浮かんできました。

第2ラウンド:人間だってAIには負けない! ローソンのアジフライで再挑戦

さて、ここで終わってしまっては、AIの推薦を検証しただけになってしまいます。

人間だって、生成AIには負けていられません!

そこで、今度は我々の目と舌でおつまみを選んでみることにしました。

ローソンのホットスナックコーナーで見つけたのは、アジフライ。お値段199円!

手軽に買えて、夕食のおかずにも、ビールのおつまみにもなる一品です。

そして、このアジフライが実においしい。

正直なところ、びっくりしました。

衣は香ばしく、アジの旨味もしっかり感じられます。199円でこのおいしさが楽しめるとは、なかなかの実力です。

もう、全国の主婦の皆さんに「おうちでアジを揚げなくてもいいですよ! ローソンに行きましょう!」と言いたくなるほど。

そんなアジフライを、先ほどと同じ4種類のビールに合わせてみます。

鶏肉から魚へと食材が変われば、ペアリングの結果も変わるのでしょうか。

アジフライ×大手4社のビール、その結果は?

キリン一番搾り×アジフライ

これはおいしい! 魚の旨味と麦の旨味が響き合う

ひと口食べて、ビールを飲んで、思わずうれしくなる組み合わせでした。

アジフライならではの魚の香りと旨味、そして揚げ物のコク。そこへ、一番麦汁だけで造られた一番搾りの、しっかりとした麦の旨味、そしてホップの程よい苦みが重なります。

驚いたのは、どちらも負けていないこと。

アジフライの豊かな味わいにビールが埋もれることもなく、逆にビールが魚の風味を消してしまうこともありません。ホップの苦みも魚を引き立てるアクセントになっています。

そして、お互いを引き立て合いながら、味わいがもう一段高いところへ向かっていくような印象です。

これぞ理想的なペアリングではないでしょうか。

一番搾りに合わせるおつまみ選びでは、人間の完全勝利!

思わず、そんなことを言いたくなりました。

サッポロ生ビール黒ラベル×アジフライ

まさかの苦戦! 今まで感じなかった酸味が前面に

からあげクンでは圧倒的な相性を見せてくれた黒ラベル。

当然、アジフライにもよく合うだろうと思っていたのですが……。

「あれ?」

予想とは違う結果になりました。

アジフライを食べて黒ラベルを飲むと、これまであまり意識していなかった酸味が、急に前面に出てくるように感じられたのです。

もちろん、酸味そのものが悪いわけではありません。しかし、今回の組み合わせでは、魚の旨味とビールの味わいがうまく一体化しませんでした。

ファミチキでも、からあげクンでも優秀だった黒ラベルが、アジフライには苦戦。

同じ揚げ物でも、食材が変わるだけでここまで印象が違うとは、ペアリングは本当に面白いものです。

アサヒスーパードライ×アジフライ

からあげクンのときとは違う、ビールらしい存在感

アジフライとの相性も、決して悪くありません。

ただし、からあげクンのときに感じられた、水のようにさらっと料理を流してくれる印象は薄れました。

代わりに、スーパードライそのもののビールらしさが、はっきり感じられるようになったのです。

同じビールなのに、合わせる料理によって存在感が変わる。

これもまた、ペアリングならではの発見です。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ×アジフライ

魚の旨味と麦の甘味が、どうにもかみ合わない

今回、相性の判断が最も難しかった組み合わせです。

プレモルが持つ豊かな麦の甘味と、アジフライの魚らしい旨味や香り。

どちらも単独では魅力的なのですが、一緒にすると、どうにも味わいがかみ合わない印象でした。

お互いの個性が引き立つというより、少し喧嘩をしてしまうような感覚です。

決定的に合わないわけではないものの、積極的におすすめしたい組み合わせでもありません。

もしかすると、同じサントリーのビールなら「サントリー生ビール」を合わせた方が、よい結果になるかもしれませんね。

こちらも、いつか試してみたいところです。

第2ラウンドの勝者は、キリン一番搾り!

アジフライとのペアリングで、最もおいしく感じられたのはキリン一番搾りでした。

ファミチキ、そして今回のからあげクンでは、黒ラベルに一歩譲った一番搾り。

ところが、相手がアジフライになると、その実力を存分に発揮してくれました。

アジの旨味や香り、衣の香ばしさを受け止めながら、麦のおいしさも感じさせてくれる。食べ物とビールがお互いを高め合う、見事なペアリングです。

しかも、アジフライそのものが本当においしい!

ローソンの199円のアジフライと、身近な定番ビールで、こんなに満足度の高い組み合わせが楽しめるとは思いませんでした。

検証結果から見えてきた、ペアリングの面白さ

今回の検証結果をまとめてみましょう。

ビール からあげクン レギュラー アジフライ
キリン一番搾り 合うが、苦味が強調される 最も好相性! 互いの旨味を引き立てる
サッポロ生ビール黒ラベル 最も好相性! 見事な調和 酸味が前面に出て、意外な苦戦
アサヒスーパードライ 料理をさらっと流してくれる ビールらしい存在感が増す
ザ・プレミアム・モルツ 苦味が強調される 魚の旨味と麦の甘味がかみ合いにくい

※評価は今回の実飲による個人的な感想です。商品の温度や食べ方、味覚の好みによって印象は変わります。

今回、改めて実感したのは、「揚げ物にはこのビールが合う」と、ひとくくりにはできないということです。

同じ鶏肉の揚げ物でも、味付けや衣、油分によって相性は変わるでしょうし、鶏肉と魚では、その違いがさらに大きく現れることもあります。

また、ペアリングとは、単に料理とビールが喧嘩しなければよい、というものでもありません。

料理の旨味が際立ったり、ビールの魅力が増したり、あるいは口の中をすっきりさせて次のひと口をおいしくしてくれたり。

どのような組み合わせを「おいしい」と感じるのかにも、さまざまな楽しみ方があります。

そして何より、今回面白かったのは、同じビールでも食べ物によって苦味や酸味、甘味の感じられ方が大きく変わったことです。

ビールそのものが変化したわけではありません。食べ物との組み合わせによって、普段は意識していなかった味わいが浮かび上がってきたのです。

AIのおすすめは正しい? 最後に決めるのは自分の舌!

ChatGPTとGeminiがそろって推薦した「キリン一番搾り×からあげクン レギュラー」。

確かに相性のよい組み合わせでしたが、今回の比較では、黒ラベルの方がさらにおいしく感じられました。

一方、人間が選んだローソンのアジフライは、一番搾りと抜群の相性を見せてくれました。

だからといって、AIの提案が間違っていたというわけではありません。

生成AIは、おつまみ選びのヒントを与えてくれる便利な存在です。しかし、実際に口にしたときの味わいを確かめるのは、やはり私たち自身。

今回の検証でも、予想外の組み合わせが好成績を収めたり、相性がよさそうだと思っていた組み合わせが意外な結果になったりと、さまざまな発見がありました。

ビールと料理のペアリングには、まだまだ知らない楽しさが隠れているのでしょう。

皆さんも、いつものビールに、いつもとは違うおつまみを合わせてみませんか?

コンビニで手軽に買える商品でも、驚くような出会いがあるかもしれません。

そして、ぜひ試していただきたいのが、キリン一番搾りとローソンのアジフライ。

今回の検証で見つけた、おすすめの組み合わせです。

動画でも楽しく検証しています!

今回のペアリング検証は、YouTubeの「JBJAChannel」でもご紹介しています。

実際に食べて飲んで、どんな反応が飛び出したのか。文章だけでは伝わらない、飲み比べの楽しさもぜひ動画でご覧ください。

皆さんなら、どのビールとどのおつまみを組み合わせますか?

ぜひ、お気に入りのペアリングを見つけてみてください!

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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MJ

ビアジャーナリスト/Youtube JBJA Channelプロデューサー

ビールと昆虫とリコーダーと天然石が大好きです。JBJAではイベントサポートやBJAチューターも楽しんで取り組んでおります。人に寄り添う記事作成を心がけ、JBJA公式動画サイトJBJAchannelではMCを担当しております。
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