[ブルワー]2016.8.27

ビール醸造はロジックだ! 【ブルワリーレポート 南横浜ビール研究所編】

ブルワリーレポート南横浜ビール研究所金沢文庫

神奈川県はブルワリーの数が10を超える日本でもビール造りが盛んな地域です。そんな神奈川県に2016年4月、新たな産声をあげたブルワリーが誕生しました。その名も南横浜ビール研究所です。ちょっと変わった名前のブルワリーを今回、ご紹介していきます。

ブルーパブは構想当初にはなかった?

はじめはブルーパブではなくて、醸造して販売する形態を考えていたと言います。「販売経路を開発するよりも造ったビールをこの場で提供した方が、地元の人たちに親しみやすく良いんじゃないかということで、ブルーパブという形態をとることにしました」と醸造担当の荒井昭一氏は教えてくれました。

京浜急行電鉄金沢文庫駅西口から徒歩2分。快特停車駅でもあるので、都心からのアクセスも良好だ!

京浜急行電鉄金沢文庫駅西口から徒歩2分。快特停車駅でもあるので、都心からのアクセスも良好だ!

オープンから3ヶ月、現在の状況を訊ねると「仕事帰りに職場近くで飲んできたお客さんが、帰る前に『もう1杯』と寄ってくれます。休日はお昼から営業しているのですが、14時くらいには座敷席がいっぱいになっていることもあります」と地元のお客さんの社交や憩いの場として賑わっています。

きっかけはビアホイ

そもそもビールを醸造しようと思ったきっかけはオーナーの高橋慎太郎氏がベトナムに旅行した際に、ビアホイと呼ばれる屋台で販売されていたマイクロブルワリーのビールを目にしたことでした。

帰国後、高橋氏が以前より経営するお店の常連客であった高校の同級生である荒井氏に「ビールを一緒に造らないか」と相談しました。「お互い好みも近く、言いたいことが伝わる関係性もあり、一緒にやってみようと思いました」と荒井氏は当時を振り返りながら話してくれました。

醸造担当の荒井氏。前職のものつくりの考え方がビール醸造にも役立っているという。

醸造担当の荒井氏。前職のものつくりの考え方がビール醸造にも役立っているという。

ビールってどうやって造ればいいの?

ビール醸造を決断した2人でしたが、それまでビール業界とは無縁でした。「ビールはどうやって造ればいいのか?免許はどうやって取得すればいいのか?それこそ最初は日本中のブルワリーに連絡をしてみましたが、うまくいきませんでした。そこで、ネットで見つけた羽田ブルワリーさんで、研修を受けさせてもらうことになりました」さらに「羽田ブルワリーさんは書類関係など、開業支援もしてくださっているので、お願いすることにしました」と開業までのエピソードを語ってくれました。

建物の1Fが醸造ブースになっている。飲食ブースは2Fとなっており、醸造ブースをみながら行くことができる!

建物の1Fが醸造ブースになっている。飲食ブースは2Fとなっており、醸造ブースをみながら行くことができる!

基本に忠実に1歩ずつ。でも、今までにない面白いことにチャレンジを!

「ビールは4~5種類を提供できるように準備しています。そのうちの1種類は新しいビールやドライホッピングとか新しい試みをしていくビールを考えています」と荒井氏は語ります。

他のビールも毎回、同じレシピで醸造するのではなく、「ビール研究所」らしく、アレンジを加えています。「ペールエールでは小麦麦芽を使用してみたりしています。本来のビアスタイルを大事にしつつ、新たなビールへチャレンジしていっています」と荒井氏はコンセプトを教えてくれました。

ベースとなるビールに加え、チャレンジビールが加わる。どんなビールが誕生するかはFacebookで確認しよう

ベースとなるビールに加え、チャレンジビールが加わる。どんなビールが誕生するかはFacebookで確認しよう

出足は周囲からの関心の高さやクラフトビールファンで、好調だったと言います。しかし、それが思わぬ事態を招くことになりました。ビールの売れ行きが良すぎたことで、ビールが無くなってしまったのです。「正確に言うと仕込み終わったビールはありました。しかし、自分たちが目指すビールとなる熟成期間を終えていなかったので、一度、販売を中断することにしました。お客さんが飲んで、まずいという顔は見たくないですから」とここに美味しいビール造りへの信念を感じることができました。

左からIPA、ヴァイツェン、ペールエール、インディアン・サマー・セゾン、ポーター ※ビールのラインナップは取材時のものです

左からIPA、ヴァイツェン、ペールエール、インディアン・サマー・セゾン、ポーター※ビールのラインナップは取材時のものです

現在は週2回仕込みを行っています。「間を空けずに仕込みを行えているので、短い期間で経験を積むことができています。データーを取りながら色々なビールにチャレンジしています」とそれが結果として良い状況になっていると2人は言います。

そのうえで醸造については「ビール造りは感覚ではなくて、あくまでもロジックです。論理通りのことをすると面白いくらいその通りの結果が正直に返ってきます。そういうところは前職のものつくりと同じだなと思いました」と荒井氏は語ります。

これからの展望についても訊いてみると「イベントには余裕があれば出てみたいですが、地元の人に愛されるブルワリーを目指していきたいと思っています」と荒井氏は話してくださいました。

ペールエールやヴァイツェンを使用したビアカクテルも! こちらはヴァイツェンベースのブルーベリーのビアカクテル

ペールエールやヴァイツェンを使用したビアカクテルも!
こちらはヴァイツェンベースのブルーベリーのビアカクテル

基本スタイルを大事にしながら、研究を重ね、今までにない独創的なビール造りに積極的にチャレンジしていく南横浜ビール研究所。これからどのような未来を切り開いていくのか楽しみなブルワリーがまた1つ誕生しました。

◆南横浜ビール研究所 Data

住所:〒236-0042 神奈川県横浜市金沢区釜利谷東3-1-4

電話:045-781-5055

Facebook:https://www.facebook.com/beerlabo/

営業時間:月・火・木・金17:00~0:00 土13:30~0:00 日13:30~23:00

定休日:水曜日

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05007木暮 亮

この記事を書いたひと

木暮 亮

ビアジャーナリスト

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは2000種類以上。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

当HPにて、「ブルワリーレポート」「うちの逸品いかがですか?」「Beerに惹かれたものたち」「ビール誕生秘話」「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。

【メディア出演】
テレビ朝日「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」

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