[ビアバー]2017.3.12

ビア女の酒場放浪記(38)日本で味わうオーストリアの春「ツークシュピッツェ」

Jenaシュパーゲルツークシュピッツェホワイトアスパラ

「ザルツブルク酒場放浪記」 「ウィーン酒場放浪記」 に続いて、日本で味わうオーストリアをご紹介しよう。

海外で日本食が食べられる店は増えたし、日本国内で各国の料理が食べられる。
食を通して思うことがある。世界は小さくなったものだ、と。

しかし、新鮮な食材で、本場に近い味の料理となると、なかなかハードルが高くなる。

オーストリアの料理も然り。

そんな中、私が旅の記憶を求めて通うのは銀座にある「ツークシュピッツェ」
ドイツ・オーストリアビールを輸入する「Jena」直営のビアレストランだ。
冷蔵コンテナで自社輸入した樽ビール、ボトルビールが楽しめる。

この“冷蔵コンテナ”というのが重要なポイント。
ビールは牛乳同様にナマモノ。普通のコンテナ(ドライコンテナ)で輸送してしまうと温度変化に耐えられず劣化してしまうというのは想像に難くない。
しかし輸送コストを抑えるために冷蔵コンテナを使わない輸入会社の多いことよ。
Jenaは冷蔵で大切に運ばれるから新鮮なビールに出会える。

まずは、「Gösser Pilsner(ゲッサ―ピルスナー)」を注文。
現地で飲んだ味と遜色のない、ホップのフレッシュな苦味が舌の上で弾けた。

ドリンクのメニューは、ドイツ・オーストリアから輸入された4種類の樽生ビール、それにボトルビールが20種類ほど。
ソフトドリンクやワインもある。

オーストリアのトラピストビール「エンゲルッセル トラピステンビア」や、チロル地方の祭りガウダーフェスト用に仕込まれたホックビールをシェリー樽に寝かせた「ツィタラール ガウダーシュタインボックリザーブ」などの、希少なボトルも。

ビールは“希少”、“高級”と言ってもレストランで375mlボトルが2,500円程度だ。
高級ワインに比べるとなんと良心的なのだろう、と常々考えている。

目当てはビールだけではない。
ドイツ・オーストリアの料理がうまい。

これからの季節は、何といってもシュパーゲルと呼ばれるホワイトアスパラがうまい。
ドイツに住んでいたころは、凍り付いた石畳がじんわりと靴底を冷やそうとも、シュパーゲルが市場に並ぶと「ああ、ようやく春がやってきた」と感慨深くなったものだ。
春の訪れを告げる野菜、ともに春を喜ぶ野菜である。

ツークシュピッツェでは、その時期最良の産地ものを取り寄せる。

今年の2月末に私が訪問したときは、東北地方で作られたものを。
マリネにされたそれは鉛筆ほどのサイズだが、甘くこりっとして鼻の奥から花のような優しい香りが吹き抜けた。
ああ、春だ。

昨年6月に訪問した時は、春の足が遅いドイツで直径2センチほどの太さに育ったシュパーゲルがメニューにあがった。


「食感を残しサッパリしたマリネ」


「王道ボイルと牛フィレステーキ オランデーズソース添え」


「シュパーゲルのお刺身」なんて、うますぎてお代わりしてしまった。

新鮮なビールと、春の香りのシュパーゲル。
それが日本で味わえるのは嬉しい。

 
そうだ、定番メニューのウィナー・シュニッツェル(仔牛のカツレツ)とヴァイスブルスト(ミュンヘンの白ソーセージ)も忘れてはならない。

ちなみに店名にもなっているツークシュピッツェは、ドイツ・オーストリアの国境にそびえる標高2962mの山だ。
ドイツ最高峰で、ドイツ側の山頂には黄金色のポールが建つ。
7月にもかかわらず山頂にはまだ雪が残っていた。

アルプスの山々を望む山頂からの大パノラマは大変美しい。
登山列車やロープウェイを乗り継ぎ簡単に昇ることができることから、観光地としても人気だ。

シュパーゲルのメニューはお店のフェイスブックホームページを確認されたし。

Zugspitze(ツークシュピッツェ)
住所:東京都中央区銀座6-5-8 エルドールビル2階
営業時間:月〜金曜日17:30〜23:30(L.O. food 22:15 drink 23:00)
土曜日14:00〜22:00 (L.O. food 21:00 drink 21:30)
定休日:日曜日
http://www.zugspitze.jp/

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この記事を書いたひと

コウゴ アヤコ

ビアジャーナリスト

1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。
ビール好きが高じて2008年から1年半、ミュンヘンで暮らす。旅とビールを組み合わせた「旅ール(タビール)」をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ビアジャーナリストとして雑誌『ビール王国』、海外生活情報誌『ドイツニュースダイジェスト』など様々なメディアで執筆。『ビールの図鑑』『クラフトビールの図鑑』(マイナビ)、『極上のビールが飲める120店』(エンターブレイン)など。

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