[JBJA活動]2017.12.24

ビアジャーナリストが振り返る2017 後編

2017年もいろいろなことがあったビール界。前回に引き続き、ビアジャーナリストが今年を振り返ります。

①あなたにとって1番大きなニュースは? ②今年1番印象に残ったビールは? ③来年の業界予想! の3点について答えてもらいました(未回答の質問の番号はありません)。

では、後編をどうぞ。

前編はこちらから

コウゴ アヤコさん

1.あなたにとって1番大きなニュースは?

BREWIN`BAR 主水(ブリューインバー銀座醸造所)の「ビアック」の登場

糖化から発酵、熟成まで1つの機器で行える醸造システム。小さなスペースで造れるうえ、一回の仕込み量が80リットルと少量のため、色々な液種をパブで提供することができます。新規参入しやすく、また造り手のメッセージや客の意見を反映しやすい機器です。

2.今年1番印象に残ったビールは?

個人的な話なのだが、常陸野ネストビールの「手造りビール工房」で造った自分たちのウエディングビールです。想いを込めた唯一無二のビールは、忘れられないものになりました。

“オリジナル”はこれからのキーワードになるとも思います。

3.来年の業界予想!

“地”ビール、“自”ビールが来る!?

都心やカントリーサイドでのビール醸造所の設立が続いており、その土地ならではの素材や、その造り手ならではの技術を生かしたオリジナリティーのあるビールが進むと思います。既存のビールを充分に飲んだ人たちは、次にビールにストーリーを求めています。それは、土地の香りがするビール、人の顔が見えるビールです。

また、小規模で地産地消に近いビールや個人や飲食店が、醸造所のスペースを借りての「自ビール」も増えるのではと予想します。

◆コウゴ アヤコさんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/kogo

松原 順子さん

1.あなたにとって1番大きなニュースは?

日本ビアジャーナリスト協会(以下、JBJA)の映像コンテンツ、JBJAチャンネルが開設されたこと

プロデューサー兼MCやらせてもらったことです。この歳になってユーチューバーになるとは思いませんでした。

2.今年1番印象に残ったビールは?

新キリン一番搾り

「最初はあっさり系に走ったのか?」、「これどうかな?」とか思いましたが、飲むほどにどんどん美味しくなる魅力。しばらく飽きそうにないです。

3.来年の業界予想を!

ビックリすることが、起こるでしょう。来年か? もうちょっと先になるのかな? と思います。

◆松原 順子さんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/matsubara

木村 ノリコさん

1.あなたにとって今年1番大きなニュースは?

大手ビール会社のクラフトビールへの参入が本格化している点

特にキリンビールとヤッホーブルーイングとの業務提携とブルックリンラガーライセンスが同社に移譲されたことです。

その理由として、昨今は「47都道府県ビール」など、定着した大手の味に、地方から変化を吹き込む、そんな手段を大手も模索しているように感じていました。キリン元幹部社員さんの公演(※1)を聞いて妙に合点がいった気がしました。まさに現地・現場密着の機動力をもつブルワリーの味が、大手のマーケティングとつながり、さらに具体的に一般の人々のもとに届く時代になったことを改め再認識したからです。

(※)参考:キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)

2.今年1番印象に残ったビールは?

Funk werks NELSON SAUVIN(アメリカ)

飲んだ瞬間、ビールなのか白ワインなのか区別がつかないような、爽やかな味わい。ワイン好きにも楽しんでもらえそうな2面性もったビールに驚きました。

3.来年の業界予想!

いくつかありますが、クラフト消費があがるにつれ、様々な嗜好にこたえられる「他の酒類の要素をもったビール」に人気がでるのではと感じています。2つ目は濃色ビール。レッドビール、スタウト、ブラックIPAなど特に黒色ビールにバラエティがでると思います。3つ目はCellar(樽で熟成させる)ビール。熟成で深み出しを香付するビールも人気がでるように感じます。

◆木村 ノリ子さんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/norico-kimura

カジさん

1.あなたにとって1番大きなニュースは?

酒税法の改正

いざとなるとこんなに簡単にかわるのか!とびっくりしました。

2.今年1番印象に残ったビールは?

大手が造ったクラフトビール

初めてクラフト風ビールを飲んだ方には「こんなビールがあるんだ!」と新鮮な喜びを与えてクラフトビールへの扉を開けてくれ、クラフトビールを愛する人には同じように「大手としての立ち位置で素晴らしいモノを造って下さった」からです。

3.来年の業界予想!

素晴らしい輸入ビールと国産クラフトビールが増えますが、ブームの陰りがはっきりと見て取れるようになる

原材料の輸入を数社に頼っている限り多様性に限界があります。質にしてもそうです。3年前のアメリカのイベントでたっぷりカスケードを使っているのに全然渋くないビールばかりだった時は、苦くて渋いビールの流行がすでに終わっている事の他にホップの質の違いを感じました。日本には残り物しか届いていない感じがしました。

商社の皆様の努力と別の話です。

クラフトビールの需要は来年も増えると思いますが、上記の理由も含め上質なビールは限りがあり、争奪になる事が予想されます。それはクラフトビアパブにおいては同じ商品がどこにでもある、パブの無個性化につながります。

◆カジさんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/kaji

くまざわ ななこさん

1.あなたにとって1番大きなニュースは?

遅まきながら、この秋に高尾山ビアマウントを初訪問

ドリンク・フードメニューの充実ぶりに魅了されました。入店待ちの客さばきが今ひとつスムーズでなく、改善の余地ありとは思いましたが、一歩足を踏み入れた中は、それまでの不満が全てふっ飛ぶほどのパラダイスでした♪ ビアマウントは山の中腹。高尾山口駅からケーブルカーで往復できますが、ビールをおいしく飲むためには、自分の足で登山&下山(やる気がある人は、入店前に登頂!)することをおすすめします!!

2.今年1番印象に残ったビールは?

ブリュードッグの「エレクトリックインディア ホッピーセゾン」(スコットランド)

行きつけの酒販店で見かけて購入。ハチミツの甘さに赤コショウ、コリアンダーのスパイシーさのバランスが絶妙で、衝撃的でした。ぜひまた飲みたいのに、限定品のためか再会できず…。そのせいもあって、ますます印象に残っています。

3.来年の業界予想!

来年4月の酒税法改正(ビールの副原料の範囲の拡大等)前の駆け込みで、3月末までは、引き続き発泡酒免許取得のうえ開業する新規ブルーパブの激増が続くと思います。4月以降は逆に、大手ビール会社から、新たにビールの副原料として使用OKになったハーブやスパイス、お茶などで風味付けした「ビール」が商品化されるのではないかと予想します。

◆くまざわ ななこさんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/kumazawa

松下 奈津子さん

1.今年一番のニュースは?

8月、アンカーブリューイングがサッポログループの傘下となったこと

私をアメリカのクラフトビール好きにしてくれたあの歴史あるブリュワリーが、日本の会社に買収されるとは!!  憧れの存在が隣に引っ越してきたような複雑な気持ちです。それだけ業界が動いている証拠だと思います。

2.今年1番印象に残ったビールは?

ゆずエール(オリエンタルブルーイング)

ビアフェス東京で出会い、奥ゆかしい香りと清らかな味でした。

3.来年の業界予想!

さらにビールの楽しみ方が広がる気配がします。大手のビール会社もメインブランドに手を加えてきました。ブリューパブもどんどん増えてきて、「大手vsクラフト」というより、「大手もクラフトも」になると思います。だからこそ各々の良さや情報を様々な形で伝えないといけないと考えています。

◆松下 奈津子さんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/matsushita

ウエヤマ ヒロユキさん

1.あなたにとって今年1番大きなニュースは?

ビアジャーナリストアカデミーを受講し、ビアジャーナリストとしてデビューしたこと

世界が一気に変わり、そしてやりがいを強く感じて活動させていただいています。ですが、まだまだひよっこなので、暖かく見守って頂きたく、今後とも宜しくお願いいたします。

2.今年1番印象に残ったビールは?

クラフトザウルス ペールエール(軽井沢高原ビール)

ヤッホーブルーイングさんの醸造所見学ツアーに参加させて頂き、自分へのお土産として買ったのですが、自宅で一口飲んですぐ、どうしてもっとたくさん買って来なかったのかと激しく後悔しました。柑橘系を感じさせるペールエール系の特長を保ちつつ、何杯でもイケル飲み易さ、それでいて5.5%というアルコール度数を誇って、高いレベルでバランスが取れているビールです。首都圏でもこっそり買えないかと「クラフトザウルス 通販」と検索してみたら、恐竜の木の模型がヒットしました(涙)

3.来年の業界予想!

大手のクラフトブルワリーさんは、これからも素晴らしいビールを発表されていくと思います。小さなブルワリーさんが色々な意味での向上や発展を迎えられるかどうかが、業界の喫緊の課題であると個人的に感じています。

◆ウエヤマ ヒロユキさんの執筆記事はこちらから:https://www.jbja.jp/archives/author/hiroyuki-ueyama

2回にわたり、ビアジャーナリストに今年を振り返ってもらいました。どんな展開がわたしたちを待っているのか。来年も素敵なビアライフが過ごせるよう情報を発信していきますので、よろしくお願いします。

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05007木暮 亮

この記事を書いたひと

木暮 亮

ビアジャーナリスト

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは2000種類以上。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

当HPにて、「ブルワリーレポート」「うちの逸品いかがですか?」「Beerに惹かれたものたち」「ビール誕生秘話」「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。

【メディア出演】
テレビ朝日「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」

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