[テイスティング]2018.12.26

クリスマスビール2018 飲み比べレポート

クリスマスビールビールとチーズのマリアージュ

季節限定ビールの元祖「クリスマスビール」を飲み比べしてみた。

合わせてチーズとのペアリングも提案。来年のご参考に。

Chateau D’ychouffe Rose 2017 750ml

シャトー・ディシュフ・ロゼ

アシュフ醸造所(ベルギー)/8%

ラ・シュフの麦汁と、フランス・ブルゴーニュのドメーヌ・ピネレの黒ぶどう果汁から造られたビール。ロゼワインと見間違える綺麗なピンク色、きめの細かな泡。桃のような甘いアロマ、やさしい酸味。ブリーチーズをリンゴのスライスとともに合わせたら、クリスマスディナーのスターターにはぴったりだった。

Shepherd Neame Christmas Ale

シェパード・ニーム・クリスマス・エール

シェパード・ニーム醸造所(イギリス)/7%

少し赤みがかったゴールデンカラー、苦味は少なく、パウンドケーキ食べた錯覚に陥る、サルタナレーズンのような甘みとスパイスの香り。なめらかなのどごしで、クリスマスビールとしては軽やか。イギリスのクリスマスには欠かせないミンスミートをクリームチーズと一緒にこのビールに合わせたら、抜群だった。

Belgian Christmas Blonde

ベルジャン・クリスマス・ブロンド

ミッドフュンス醸造所(デンマーク)/7~8%

少し濁ったオレンジがかった色で、酵母の香りをまず感じる。口に含むと、甘酒のような酵母の甘みを最初に感じ、酸味、苦味は少なく、後には残らない。オレンジピール入りで、アルコール感を感じさせない軽やかなクリスマスビールだ。旨味がある熟成されたミモレットチーズとの相性がいい。

Anchor Special Ale 2017&2018

アンカー・スペシャル・エール

アンカー社(アメリカ)/2017 6.5% 2018 7%/三井食品

1975年から毎年違うレシピで醸造されている限定エール。昨年買って保存しておいたものと飲み比べてみた。ラベルの木のデザインも毎年メイタグ社長自ら描き変えている。昨年のは、色も濃く、苦味の中にほんのりとした甘味を感じる辛口なものだったのに対し、今年のは、色は明るく、アルコール感は高めで苦味は少なく、酸味を感じられる。個人的な印象としては、昨年のはドイツ、今年のベルギーを感じる味わい。ドライな昨年のものには、ジャガイモにラクレットチーズが、酸味が少しある今年のものには、干しあんずとクリームチーズを合わせたい。

Gauloise Christmas

ゴールワーズ・クリスマス

デュ・ボック醸造所(ベルギー)/8.1%

ダークカラー、豊かな甘味、リコリスの風味、これぞクリスマス!というビールだ。だが、しっかりとしたモルトの味と香りを感じられるのが印象的。リコリスの他、アニス、コリアンダー、オレンジピールを使って複雑なスパイス感を楽しめる。乳脂肪分の高いブリーチーズに蜂蜜をかけて、ビールをスパイス代わりに合わせて楽しむのが楽しい。

Santa-bee

サンタ・ビー

ポーレンス醸造所(ベルギー)/8.5%

Beeとは蜂蜜のことで、蜂蜜入りのおなじみサンタガールがラベルに描かれているビール。少し濁ったブラウンカラーで、ハーブやスパイスの香りと味わい、蜂蜜からイメージするほどは強くない甘味が口の中に広がる。酸味は少なく、ホップの苦味とアルコール感が余韻として残る。ポップなラベルとは裏腹に、しっかりと骨のあるビールだ。イタリアのクリスマスには欠かせない、パネトーネにマスカルポーネチーズをつけて、ふわふわで甘いパンにコクのあるチーズ、そしてこのビールをアクセントにして楽しみたい。

Owa Christmas

欧和クリスマス

欧和醸造所(ベルギー)/9%

2015年から麦芽の量を増やし、アルコール度数が少し高くなった欧和のクリスマス限定ビール。少し赤みを帯びた黒色で、黒酢を思わせる旨味とコク。いつものすっぱウマいランビックの欧和とは、また違った飲みごたえのある味で、肉料理との相性抜群だ。白カビタイプのシェーブルチーズの優しい旨味、ハーブにような香りと合わせて、さらに複雑な味を楽しみたい。

Kerst Pater

ケルスト・パーテル

ヴァン・デン・ボッシュ醸造所(ベルギー)/9%

紫色にも見える濃いブラウンカラーで、注ぐとカラメルソースのような香ばしさとともに、蜂蜜のような甘さも感じる香りが漂う。その香りそのままの濃厚な味わいは、甘みが少し強いながらも、後味は意外にスッキリ。塩気のあるウォッシュチーズをドライフルーツとともに食べたくなる。

Silly Enghien Noel

シリー・エンギエン・ノエル

シリー醸造所(ベルギー)/9~10%

ブロンドトリペルのベルジャンストロングエール。3次発酵後に瓶内熟成をさせている。少し濁ったリンゴジュースのような色で、樽酒のような、木の香りと甘い桃のような香り。飲みやすそうな香りだが、口に含むと、甘みは思いのほか上品でキレもあり、後からアルコールのしっかりとした重みがやってくる、罪なビールだ。完熟した洋梨&ブルーチーズとともに、大人のペアリングを楽しみたい。

Nice Chouffe

シュフナイス

アシュフ醸造所(ベルギー)/10%

甘さの中にタイムをしっかり感じる香りがする、冬限定ダークブラウンカラーのビール。大麦麦芽だけで醸造しているが、小麦ビールに定番のコリアンダーも使用している。ホップやコリアンダーの香りは甘い香りの陰に隠れている。しっかりとした甘さとアルコール感があるので、ドライフルーツがギュッと入ったライ麦パンに、乳脂肪分の高いシェーブルチーズを合わせたら最高。ジビエ料理のレストランが多いアルデンヌ地方で醸造され、ラベルにはそのアルデンヌの森に住むといわれる妖精ゴブリンが描かれている。

Delirium Christmas

デリリウム・クリスマス

ヒューグ醸造所(ベルギー)/10~11%

5種類のスパイス、3種類のフランス産ダークモルト、ベルギー産ホップを使ったアンバークリスマスエール。オレンジがかったブラウンカラーで、スパイスやハーブと甘さを感じる香り。苦味はハーブのようで、酸味は少なめ。干し柿とカンボゾラ(白カビタイプのウォッシュチーズ)の濃厚な旨味、甘みをプラスすれば、ゴージャスな味わいを楽しむことができる。

Gouden Carolus Christmas

グーテン・カルロス・クリスマス

ヘットアンケル醸造所(ベルギー)/10.5%

赤みのあるブラウンカラーで、複雑で甘いアロマの代表的なクリスマスビール。しっかりとしたそのアロマは醸造中に何度か分けて投入されるというリコリス、アニス、コリアンダー、オレンジピールによるもの。ホップの香りもかすかに感じる。飲んでみると、甘さを中心に、スパイスの風味、苦味、酸味がバランス良く感じられる。毎年8月末には醸造され、熟成させているからなのだろうか。やはりじっくり熟成させた、パルミジャーノチーズのナッツのようなコクと塩気がこのビールを引き立ててくれる。

Barbe Noel 2017

バルブ・ノエル

ヴェルハーグ醸造所(ベルギー)/10%

昨年買って保存しておいたもの、今年のが買えなかったので、昨年のもののみになってしまった。が、あのドゥシャスのヴェルハーグらしい、甘味、酸味のバランスの良さ、甘酸っぱい香りで、アルコールの高さを感じさせない。まだまだ保存しておきたかったと後悔させるまろやかな味わいのビールだ。甘みのあるクリスマスのスパイスクッキーに、ブルーチーズを塗って一緒に楽しむと旨味がさらに倍増する。

Bush de Noel

ブッシュ・デ・ノエル

デュブイソン醸造所(ベルギー)/12~13%

濃いめのアンバーカラー、甘さと高アルコールを感じさせるアロマは、ビールと言うより高級ブランデーのようだ。ピルスナーモルトとキャラメルモルトを使い冬限定で醸造されるビール。副原料はラベルにはないが、甘みと苦みの他にいろいろなキャラクターを感じる。飲んだ後の余韻が長く、アルコールを喉でも感じる。ちびちびと飲みたいビールなので、チーズもちびちび食べていられるミルキーなコンテチーズがよく合う。

 

1期生 根岸絹恵

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この記事を書いたひと

根岸 絹恵

ビアジャーナリスト/フードコーディネーター/ビアソムリエ

ビールが大好きなフードコーディネーター。おいしいビールに合わせたレシピを考えるのがライフワーク。 登山、スキー、キャンプなどアウトドアスポーツとウエストコーストミュージック&ビールが元気の素!

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