[イベント,ビアバー,ブルワー]2019.9.17

クラフトビールがカクテルに? 「混ぜるビール 〜thinking about mixing beer〜」、堺市北区「ヒビノビアスタンド」で2019年9月21日(土)開催!

クラフトビールをカクテルの一材料として使用する、という異色のイベント「混ぜるビール 〜thinking about mixing beer〜」が、2019年9月21日(土)に「ヒビノビアスタンド」(堺市北区)で開催されます。
イベントで使用されるビール(酒税法上は発泡酒)は、「CRAFT BEER BASE Brewing Lab」(大阪市西区)が醸造したベルリーナヴァイセ「QS001」。

ドイツにはビール純粋令がありますから、麦芽、ホップ、酵母、水以外の原料を使ったビールを醸造することは許されません。一方、ビアバーではしばしば、趣向を凝らした様々なビアカクテルが提供されています。副原料を加えたビールを造るのではなく、できあがったビールに別の素材を加えて楽しんでいるのです。
今回のイベントで用いられるベルリーナヴァイセというスタイルのビールも、乳酸発酵由来の酸味が強いこともあって、現地のベルリンでは通常、赤色や緑色のシロップを入れて飲まれています。

緑色のシロップを加えたベルリーナヴァイセ「QS001」。(写真提供:CRAFT BEER BASE Brewing Lab)

日本でも、一般的なビアホールやビアガーデンで提供される大手メーカーのビールのハーフ&ハーフや、シャンディガフ(ビール+ジンジャーエール)、レッドアイ(ビール+トマトジュース)などのビアカクテルを楽しむことがよくあります。

しかし、クラフトビールに何かを混ぜて飲む、という話はあまり聞きません。
確かに、インポーターやビアバーは、ブルワーの想いが詰まったビールを、彼ら・彼女らの意図に極力近い状態で提供することに心血を注いでいます。そして私たち飲み手も、味はもちろんのこと、造り手の想いも含めてビールを楽しんでいます。
ですから、そんなクラフトビールの味わいの印象を大きく変えてしまう可能性が高い「混ぜて飲む」という行為には、抵抗を感じる方が多いのではないでしょうか。

……ではもし、ブルワー自ら、混ぜることを推奨しているクラフトビールがあったなら?
そして、クラフトビールにも精通したバーテンダーが、新しい一杯を提案してくれるなら?

今回のイベントは、そんな貴重な場を提供してくれます。
ひょっとすると、ブルワーが思いもしなかったようなビアカクテルが登場し、ビールの「枠」がもっともっと広がることになるかもしれません。そう考えると、ワクワクしてきますよね。

「QS001」を醸造したCRAFT BEER BASE Brewing Labの代表(株式会社CRAFT BEER BASE 代表取締役)・谷和氏に、このビールへの想いを訊ねたところ、こんな答えが返ってきました。

CRAFT BEER BASE Brewing Labの代表・谷和氏(右)と醸造士・阿部淳哉氏(左)。(写真提供:CRAFT BEER BASE Brewing Lab)

私たちCRAFT BEER BASEは、ビールを取り扱う際、常に「造り手の想いをお客様に伝える」、つまりビールはそのまま飲むもの、ということを大事にしています。

一方、今回仕込んだQS001はベルリンの伝統的サワーエール。現地では赤(ラズベリー)や緑(クルマバ草)のシロップを加えて飲まれるビールです。私たちはこの文化もぜひ皆様に紹介したいと考え、「混ぜるためのベースとなるビール」を醸すことにしたのです。

伝統を重んじ、文化を踏襲し、現代の目を持ち、チャレンジしてみたいのです。

そして、そのビールをベースにカクテルを作るのは、「ヒビノビアスタンド」オーナー店長(株式会社喜色満面堂 代表取締役)の西尾圭司氏。

ヒビノビアスタンド オーナー店長・西尾圭司氏。(写真提供:ヒビノビアスタンド)

西尾氏は、今回のイベントへの意気込みをこう語ります。

この企画を谷さんからいただいたとき、これからのクラフトビールの楽しみ方について、良い意味でちょっとした物議を醸しだせるかなと思い、二つ返事で引き受けました。

今回のベルリーナヴァイセのような、混ぜるビールの文化圏にある定義を知らない方も多いですが、それを越えて、現代の混ぜるビールを提案してみます。

僕はそもそもバーテンダー。
お酒を混ぜる事は掛け算。複雑で思いもよらない発見があるはず。その素材にクラフトビールを使っちゃいけないということはないと思うのです。

造り手となった谷さんのチャレンジを「化学変化」につなげられるような、楽しい「混ぜるビール」を考えています。

日本のクラフトビール界の新しい潮流をつくることになるかもしれないこのイベント。
皆さんもぜひ、その目と舌で体験してみてください。
 

<イベント概要>
名称:混ぜるビール 〜thinking about mixing beer〜
日時:2019年9月21日(土)18:00〜23:00
場所:ヒビノビアスタンド(堺市北区中百舌鳥町2-71 イルグランディ1階)
スペシャルゲスト:CRAFT BEER BASE Brewing Lab・谷和氏(代表)、阿部淳哉氏(醸造士)
同時開催:CRAFT BEER BASE Brewing Lab 5 Tap Takeover
Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/1317787235044532/

ヒビノビアスタンド外観(写真提供:ヒビノビアスタンド)

参考文献:Jan Hillesheim『ビールを楽しむドイツ語』(三修社、2009)

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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

大橋万紀(おおはしまき)

ビアジャーナリスト

1982年大阪市生まれ、神戸市在住。関西のビールシーンを盛り上げるべく活動中。
大阪府立大学大学院修了、博士(工学)。専門は有機化学。
キリンビールが2007年に実施した、歴史的ビール復元プロジェクトの「復元ビール味覚評価会」にたまたま参加。ビールの奥深さ・幅広さに圧倒され、ビール好きとしての第一歩を踏み出す。
2012年、新婚旅行で訪れたドイツ・ミュンヘンのビアガーデンで飲んだビールの爽快さに感激。以降、ビール愛にあふれた生活が始まる。
目下の悩みの種は、自宅の冷蔵庫がビールで占有されていっていること。レアなビールを開栓するきっかけと勇気、そして一緒に味わってくれる仲間を募集中。

OsakaMetroの沿線紹介サイト「オオサカマニア」にて、クラフトビールのページを監修(2021年9月10日公開)。
また、同サイトのスピンオフイベント〈オオサカマニア×東急ハンズ(江坂店)「クラフトビール」〉も監修(2022年9月10〜25日開催)。

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