[コラム]2020.9.14

七菜、隆一、鉄雄の物語が動き始める!【琥珀の夢で酔いましょう第3巻発売記念インタビュー】

依田温村野真朱琥珀の夢で酔いましょう

剣崎七菜、野波隆一、芦刈鉄雄。3人の若者たちが、それぞれに悩みながらクラフトビールを通じて成長する過程が描かれている漫画「琥珀の夢で酔いましょう(以下、こは酔い)」。ビールに関心がなかった人が作品を読んで「ビール、飲んでみたい」と惹きこまれるほど、ビールの世界観が魅力的に表現されています。

2020年1月14日(火)の第2巻発売から8ヶ月。9月14日(月)に第3巻が発売となります。今回も見どころや作品への思いを教えてもらうため、原作者の村野真朱さん、作画担当の依田温さん、そして編集担当のアリウエさんにお話を聞きました。

ポイントは新たなキャラクターも登場する「ビールイベント編」

――いよいよ第3巻が発売となります。発売を控えて今のお気持ちを聞かせてください。

村野:毎回、連載を読んでくださっている方も、単行本でまとめて読んでくださる方も、多くの方に読んでいただける機会をいただけることがとても嬉しいです。

依田:単行本派のみなさん、お待たせしました! 読んでいただいたら感想を教えてください。連載派のみなさん、描き下ろしもあります。ぜひ単行本も手に取って、楽しんでもらえると嬉しいです。

――描き下ろしもあるんですね! 第2巻では、隆一のお店「白熊」でのビールイベントを企画するところで終わりました。第3巻ではどんな展開になっていくのでしょうか。お2人のポイントを教えてください。

村野・依田:そのビールイベント編がポイントです! 

――おおっ。お2人とも同じとは!

村野:七菜、隆一、鉄雄のこれまでと、これからが詰まったイベントなので、彼らの成長を感じつつ、新たなキャラクターとともに、新しいビールに出会っていただければと思います。

依田:今は新型コロナウイルスの影響で、イベントの企画や参加がしにくい状況です。ご自宅でビールを飲みつつ、ぜひ「こは酔い」でイベント気分を味わっていただければと思っています。

――2020年はビールイベントがほとんど開催できていないですからね……。

白熊で開催されたイベントの1コマ

村野:第3巻では、七菜の「1人で家飲み」回もあるんですよ。

――1人で家飲みですか!? それも気になります。気になるといえば、単行本の帯にあるキャッチコピー。第2巻の「仕事の苦味もエールに変える」がとても印象的でした。第3巻のキャッチコピーも気になります。

アリウエ:第3巻のキャッチコピーは「腐らずホップに!次のステップへ!」です。このキャッチコピーは、第2巻を発売するときから決めていました。

――そうなんですか?

アリウエ:第2巻は単にクラフトビールを紹介する漫画ではなく、仕事漫画の面を押し出したかったんです。そこであのようなキャッチコピーになりました。第3巻は七菜たちが企画していたことを形にしていく内容になるので、2巻のキャッチコピーを考えていた時から「これだ!」と決めていました。

――ホップの効能である防腐作用と壁にぶつかっても腐らずステップアップすることをかけるなんて鳥肌が立ちました!

個人的に注目してほしいのが単行本のにある帯のキャッチコピー。3人の主人公たちの成長の様子とビール用語が上手に交わっている。

「こは酔い」をきっかけにクラフトビールを飲んでくれた

――ここからは第2巻発売後の話をお聞きします。前回のインタビュー後、Twitterで作品を読んだ人の反応を追ってみると、ビールへの印象が変わった人を多く見ました。お2人は、どんな反応を感じていますか?

村野:クラフトビールを知らなかった人やあまり好きではなかった人が、漫画をきっかけに「手に取ってみた」という声をいただいて、すごく嬉しかったです。他にもクラフトビールが好きな方が、あまり知らない方を誘うときに「こは酔い」を勧めてくれたという話もありました。

――それは嬉しいですね。

村野:そんな風に人と人を繋ぐための存在になって、とてもありがたいです。

――依田さんは、印象的な反応はありましたか?

依田:第9話(第2巻掲載)のパンとビールのペアリングを実際に試してくださった方が多かったですね。作品の中にあるエピソードを試してもらえるのはとても嬉しいですね。

――自分たちが考えた話を実践してもらえるのも嬉しいですね。

「こは酔い」では、実際のクラフトビールと料理をペアリングするので実践がしやすい。
第9話より(第2巻117P)

ペアリングは、その場にいる人たちが満喫できるあり方を大切に表現したい

――ペアリングは「こは酔い」の魅力の1つで、第3巻でも提案されていると思います。ペアリングを考えるときに意識していることは何でしょうか?

村野:飲む前や飲んだあとの印象や感覚、その場に生まれる雰囲気を大事にしたいなと思っています。ペアリングはビールや料理の性質はもちろん、味わう人の体質や好み、気分やその場の状況、様々な要素に影響されます。

――そうですね。人によって、感じ方が違うので難しいです。

村野:対象となるビールの入手難易度や価格、準備の手間、見た目なども影響するかもしれません。他の人に提案されて、思いもよらないペアリングを堪能することも多々ありますし、誰と飲むかということも大きな要因ですよね。作中で描写するときは「そのときどきにおいて、その場にいる人たちが満喫できるあり方」を大切に表現したいなと思っています。

――漫画の場合、多くの方に読まれるので、共通項を見つけることはとても大切だと思います。

依田:ペアリングって難しく思われている方もいると思います。もっと気楽になんでも試してもらえたらいいなと思います。「合う」組み合わせは、美味しくって楽しい体験ですが、「合わない」という体験も楽しいものなので、そういったことも表現したいです。

――「合わない」を取り上げるのは新しい発想ですね。その体験の話も読んでみたいです。

イベントでペアリングを説明する隆一。試してみたくなる組み合わせるを提案してくれるので、読んでいて楽しい。

――ちなみに登場するビールの選択は、どのようにして決めているのですか?

村野:打ち合わせで「手に取りやすいビール」「ローアルコール」「○○に合うビール」などテーマが挙がってきて、それに合うビールを探すときもありますし、お店やビールイベントに取材へ出掛けて、そこで飲んだビールを紹介することもあります。なんとなくこういうお話……というのを考えている最中は、イメージにぴったりのビールを探して飲み歩いたりすることもあります。

依田:2人で一緒に飲みに行ったり、オンラインショップで取り寄せて飲んだりして、感想を言い合って決めることもありますね。

――なるほど。

村野:作中の季節や展開とタイミングが合わず、ご紹介できていないビールもたくさんあります。

――読者のみなさんも「このビールを出してほしい」と思っているのがたくさんあると思います。

ファンと楽しめる企画の実現や京都以外の地域の話も描いてみたい

――第3巻では、ビールイベント編がポイントということでした。もし、お2人がイベントを開催するとしたら、どんなことをやってみたいですか?

村野:作中のようなイベントができればいいねと、アリウエさんや依田さんとよく話をしています。ベアレン醸造所さんが、大人も子供も関係なく地域の方が参加できるイベントを実施していたり、ベアードブルーイングさんがパブで子育てをされたりという話を聞いて、すごく素敵だなと思いました。クラフトビールが好きな人はもちろん、飲めない人や未成年の人など多様な人たちが一緒に楽しめる場を提案できたらいいなと思います。

――確かに日本では、まだまだ家族で楽しめるビールイベントは少ないです。色んな世代が楽しめるイベントがあるといいと思います。

依田:作中で登場したペアリングを実際に試すイベントもやってみたいです!試してもらって、直に感想を聞きたい。読者さんと一緒にビールを楽しめたら最高だなと思います。

――第2巻発売のインタビューでは、京都以外の地域の話も描きたい話がありました。第3巻では、ビール旅はあるのでしょうか?

村野:第3巻の舞台は京都だけですね。でも、私たちは旅行が好きなので、色んなところへ取材に行って話を作ってみたいです。

依田:近いところでしたら奈良や隆一の出身地である高知も掘り下げたいですし、滋賀は私たちが好きな場所です。

――高知や滋賀もブルワリー増えてきています。

村野:長野に行きたいねという話もアリウエさんとしています。静岡の駿河湾沿いや東北のクラフトビールシーンも注目しています。

依田:北海道や沖縄、海外も気になります。クラフトビールは土地によって本当に様々なので無限に出てきますね(笑)。

――行きたいところがありすぎですね(笑)。クラフトビールは地域によって特色も変わってくるので、話題は尽きないと思います。

岡山城を貸し切ってのイベントの様子。第7話より(第2巻50P)

今後は恋愛も!? 七菜、隆一、鉄雄たちの成長に目が離せない

――物語の中心人物である七菜、隆一、鉄雄それぞれの物語が展開され始めているようですが、恋愛話も期待してしまいます。クラフトビールと恋愛って、どうお考えですか?

村野:わたしも、クラフトビールの風味と人間の感情は親和性があると感じています。双方、とても繊細だったり大胆だったり、多様ですよね。様々なキャラクターの感情を描いていく上で、恋愛が選択肢として入ることもあると思います。第3巻でも今までと違った心の動きを描いたお話がありますので、ぜひ読んで頂けると嬉しいです。

――物語もどんどん展開していくと思います。最後にファンにメッセージをお願いします。

村野:「どんどん展開していく」と思っていただけることは嬉しいです。積極的に展開していきたいですね。めくるめくクラフトビールの世界と、白熊メンバーの変化に期待していてください!

依田:常に新しいことをしていきたいですね~! 第4巻、第5巻と続刊できるように頑張ります。

――これからも楽しみにしています。ありがとうございました。

これから3人の物語が、どんどん展開していく「こは酔い」。まだ読んだことがない人は、この機会に読んでみてはいかがだろうか。

琥珀の夢で酔いましょう

著者:原作 村野真朱 作画 依田温 監修 杉村啓

発行所:株式会社マッグガーデン

掲載紙:月刊コミックガーデンMAGCOMI

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琥珀の夢で酔いましょう第2巻

※画像はすべて株式会社マッグガーデンより提供

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05007木暮 亮

この記事を書いたひと

こぐねえ(木暮 亮)

ビアジャーナリスト/ビールイベントプランナー

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは2000種類以上(もう数え切れません)。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

当HPにて、「ブルワリーレポート」「うちの逸品いかがですか?」「Beerに惹かれたものたち」「ビール誕生秘話」「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。

音声配信アプリstand.fmで、ビアジャーナリストこぐねえのビールRADIOを配信中

【メディア出演】
<TV>
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<ラジオ>
●TBSラジオ「鈴木聖奈LIFE LAB~○○のおじ様たち~」
●JAPAN FM NETWORK系列「OH!HAPPY MORNING」
<雑誌>
●週刊プレイボーイ(2019年2月11日号) ●DIME(2019年4月号)●GetNavi(2020年2月号) ●週刊朝日(2020年6月12日増大号)●食楽(2020 SUMMER No,116)
<Web>
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