[イベント]2010.12.1

ゴールデンエール

シーッ...ここでデュベルが眠っています
「シーッ…ここでデュベルが眠っています」

ゴールデンエールはビール評論家マイケル・ジャクソンが命名した名前で、ベルギーで特にそういった呼び名があるわけではありません。
淡く美しい金色でアルコール度数が高く深みのある味わいのビールを指します。

ジャクソン氏の著書の中でも、度数が高いものは特に「ストロング・ゴールデンエール」と命名されていますが、その代表的なものに有名な「デュベル」があります。

もともと「ヴィクトリーエール」という名前のダークビールだったのですが、ある試飲の会で近所の靴屋ヴァン・デ・ワウワーが、「このビールはまさに悪魔だ!」と叫んだことから、フラマン語で悪魔を意味する「デュベル」という名前になりました。

第二次世界大戦後は淡い金色をしたピルスナーが市場を席捲。
醸造所ではこれに対抗する商品の開発を進めていましたが、1970年にダークタイプのデュベルに代わって、ゴールドタイプのデュベルが誕生しました。

デュベルは個人的にも大好きなビールです。
その素晴らしい味わいは常に安定しており、冷やしても比較的高い温度でもそれぞれ違った特徴を見せてくれます。
330mlのレギュラーサイズだけでなく、フルボトルやマグナムボトルもあり、野外でのBBQやパーティーなどにも最適です。

そんなデュベルの成功にあやかろうと、他の醸造所からも個性的なビールが登場しました。
Deugniet=いたずらっ子、Julius=ユダス(裏切り者)、Hapkin=人名、Delirium Tremens=アルコール中毒による震え、、、など。
日本では考えられないような個性的な名前が多く、意味を知るだけでも楽しいです。

ゴールデンエールストロング・ゴールデンエールデュベルベルギービールマイケル・ジャクソン

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

三輪 一記

一般財団法人 日本ベルギービール・プロフェッショナル協会 代表理事

1967年、名古屋市生まれ。
1990年、関西大学商学部卒業。26歳のときにベルギービールと出会い、以来ベルギービールを愛し、仕事でというよりライフワークとしてベルギービール普及に情熱を傾け、毎年ベルギーを訪れている。
2001年よりベルギービールに関する講座、セミナー活動をスタート。
2008年より愛知大学、愛知淑徳大学等でベルギービール講座開講。
「ベルギービールを通じて日本とベルギーの架け橋に」というコンセプトのもと、
講演やセミナーにも積極的に取り組んでいる。
共著に『ベルギービール大全』(三輪一記+石黒謙吾/アートン)、
『ベルギービール大全<新>』(三輪一記+石黒謙吾/アスペクト)。
一般財団法人 日本ベルギービール・プロフェッショナル協会 代表理事。

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