[テイスティング]2013.12.25

ストーンとファントムブルワリーのコラボ「ザ・パーフェクト・クライム」―ビアレポート(58)

コラボレーションが好きな私です。

私もぜひ何かとコラボレーションしたいと思い、首を長くしてオファーを待っていたのですが、なかなかオファーが来ないので先ほど首を縮めたところです。これからは寝て待つことにします。

さて、昨今ビール業界でもコラボビールがいろいろ造られています。例えば、COEDOとバラストポイント。COEDOはコロナドともコラボしていますね。海外に目を向けると、アメリカではストーンが毎年いろいろな醸造所とのコラボビールを造っています。

ということで、今回はストーンがイーブルツイン、スティルウォーターとコラボした「ザ・パーフェクト・クライム(The Perfect Crime)」をご紹介。

The Perfect Crime

The Perfect Crime

イーブルツインについては以前ご紹介しましたが、スティルウォーター(Stillwater Artisanal Ales)もイーブルツインと同様、いわゆるファントムブルワリーです。メリーランド州ボルチモアを拠点にしています。そんな2者とストーンのコラボレーションです。

ストーンは、2008年から毎年コラボビールを造っています。2008年にはエールスミスとミッケラーとのコラボで、ベルジャンスタイルトリプルエールを醸造。現時点で最新のコラボビール「SUEDE IMPERIAL PORTER」(10 BARRELとBLUEJACKETとのコラボ、2013年10月リリース)まで、20種類のコラボビールを造っています。アメリカ国内の醸造所にとどまらず、ヌグネ、ブリュードッグともコラボ。日本では2011年にベアード、ISHII BREWINGとコラボした「JAPANESE GREEN TEA IPA」が知られているでしょうか。

今回飲んだ「ザ・パーフェクト・クライム」は2012年11月リリースのビールで、スタイルはセゾン。セゾンですが、「BLACK SMOKED SAISON」とも書いてあり、漆黒ではないもののかなり黒い色合い。華やかさもありながらかすかにスモーク感のある香りが口の中で広がります。ホップの苦味と軽い焦げ感のある苦味が交じり合い、ドライな印象のフィニッシュ。

ボトルにはアルコール度数6.8%と書いてありますが、インポーターのラベルには7.0%とありました。さらにイーブルツインのウェブサイトでは7.5%との表記。どれが正しいのかよくわかりませんが、少なくとも6.8%ほどの度数を感じることなく、比較的飲みやすいビールでした。リリースされてからもう1年以上経ちますので、今となっては希少なビールかもしれませんが、見つけたらぜひ。

【BEER DATA】
ザ・パーフェクト・クライム(The Perfect Crime)
生産地:アメリカ
醸造所:ストーン、イーブルツイン、スティルウォーター
スタイル:ブラックスモークセゾン
アルコール度数:6.8%

アメリカイーブルツインストーンセゾン

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビールライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビールライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。

【著書】
教養としてのビール(サイエンス・アイ新書、SBクリエイティブ)
BEER CALENDAR(ワイン王国)

【執筆・監修】
和樂web(小学館)
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
東京人(都市出版)
ビール王国(ワイン王国)
ビール大全(楽工社)
るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
あなたのしらない、おいしいビール(cakes)
他多数。

【出演】
金曜たまむすび(TBSラジオ)
ちきゅうラジオ(NHKラジオ第1)
すっぴん!(NHKラジオ第1)
浜美枝のいつかあなたと(文化放送)

Twitter:hiroyukitomie
Website: 地域とビール
Weblog: 地域とビールとブログと

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