[テイスティング]2013.12.11

ミッケラーの双子の兄弟が造るイーブルツイン「Low Life」―ビアレポート(54)

双子の兄弟というのはどういう感覚なのだろうかと思う私です。

自分がもうひとりいるような感覚なのか、まったく別の人格として見ているのか。入れ替わってみたりしたことはあるのか、やっぱり好みは一緒なのだろうか、など興味は尽きません。双子の兄弟が同じ分野で活躍しているという話は聞きますが、ビールでもそんな双子の兄弟が活躍しています。

今回はイーブルツインの「ロウ・ライフ(Low Life)」。

Low Life

Low Life

イーブルツインはいわゆるファントムブルワリーで、デンマーク・アメリカを拠点にしています。デンマークのファントムブルワリーといえばミッケラー。実は、イーブルツインの創業者であるイェッペ(Jeppe)氏はミッケラー創業者のひとりミッケル(Mikkel)氏の双子の兄弟なのです。創業は2010年とミッケラーの創業から4年遅れ。12月3日から「デリリウムカフェ」系列店舗での販売が開始されたということで、早速飲んでみました。

イーブルツインのウェブサイトを見てみると、ざっと確認できるだけでも60種類以上のビールが載っています。限定と言っていいのかわかりませんが、定番ではないビールを数多く造っているようです。

銘柄によって委託している醸造所が異なるようで、「ロウ・ライフ」はアメリカのWestbrook Brewingという醸造所で造られています。このWestbrook Brewingもまだ新しい醸造所で、この醸造所が造るビールはまだ日本には入ってきていないと思われます。

この「ロウ・ライフ」はピルスナーですが、一口飲むと柑橘系の香りと苦味を感じます。モルト感はそれほどでもなく軽い味わい。一般的なピルスナーより苦味は強い印象があり、余韻としても残りますが、心地よくスッと消えます。

私自身、イーブルツインのビールを飲むのは初めてだったのですが、ほかにどんなビールがあるのか非常に気になります。日本でも外販を始めるということなので、今後目にする機会も増えてくるでしょう。今後が楽しみです。

【BEER DATA】
ロウ・ライフ(Low Life)
生産地:アメリカ
醸造所:イーブルツイン・ブリューイング(Evil Twin Brewing)
スタイル:ピルスナー
アルコール度数:5.5%

アメリカイーブル・ツイン・ブリューイングデンマークミッケラー

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

アバター画像

この記事を書いたひと

富江 弘幸

ビールライター

1975年、東京都生まれ。法政大学社会学部卒業後、出版社でライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学、英字新聞社ジャパンタイムズ勤務を経てビールライターとして活動中。ビアジャーナリストアカデミーの講師も勤める。

【著書】
教養としてのビール(サイエンス・アイ新書、SBクリエイティブ)
BEER CALENDAR(ワイン王国)

【執筆・監修】
和樂web(小学館)
Discover Japan(ディスカバー・ジャパン)
東京人(都市出版)
ビール王国(ワイン王国)
ビール大全(楽工社)
るるぶキッチンmagazine 秋冬号(JTBパブリッシング)
あなたのしらない、おいしいビール(cakes)
他多数。

【出演】
金曜たまむすび(TBSラジオ)
ちきゅうラジオ(NHKラジオ第1)
すっぴん!(NHKラジオ第1)
浜美枝のいつかあなたと(文化放送)

Twitter:hiroyukitomie
Website: 地域とビール
Weblog: 地域とビールとブログと

ストップ!20歳未満者の飲酒・飲酒運転。お酒は楽しく適量で。
妊娠中・授乳期の飲酒はやめましょう。