エチゴビールから「シトラストラタハラタウトラディション」が新発売
エチゴビールから新商品、「シトラストラタハラタウトラディション」が発売されました。

限定ビール第2弾はドライホップドセッションIPA
こちらの商品は30周年を記念した限定ビールで、
「オールニッポンこしひかりエール」に続く第2弾商品です。

パッケージから読み取れるように、過去に発売された「シトラストラタ」「シトラストラタエルドラド」の系譜的存在で、
新たに品のある香りを持つ「ハラタウトラディション」というホップ品種を採用しています。
最近では「ヱビス クリエイティブブリュー 薫満つ」でも採用されていたホップですね。

シトラストラタIPA

シトラストラタエルドラドIPL
ドライホップドセッションIPAは、IPAの中でも度数を下げることでドリンカビリティを高めることを狙ったスタイルです。
また、麦汁に投下する以外に追加で発酵中のビールの中にホップを添加することにより、ホップの香り付けをさらに促す手法がドライホッピング。
これにより熱で失われがちなホップの香気成分をより強く演出することが出来ます。
トラに着目したホップチョイスで、パッケージの「トラ」の文字も赤字で強調されていますね。
今年はエチゴビール30周年メモリアルイヤー
1994 年 4 月の酒税法の改正により、ビール製造免許を取得するのに必要な最低製造量が大きく引き下げられたことで中小の造り手によるビール製造のハードルが大幅に下がったことを、
いわゆる「地ビール解禁」と表現することがあるのですが、
全国で最初にブルーパブの営業を開始し、日本で初めての国内製造クラフトビールとなったのも、実はエチゴビールでした。
今年は解禁から30年。エチゴビールの営業開始は1995 年2月。
つまり、
エチゴビールが営業を開始した 1995 年 2 月 16 日が日本のクラフトビール誕生の日と言うことができ、2025 年 2 月 16 日はエチゴビールの 30 周年であり、国産クラフトビールの 30 周年となります。
今後も発売する限定商品があり、第3弾は 7 月発売予定とのこと。
パッケージには描かれているのはドイツのビアホール
パッケージにもご注目。
舞台はドイツのビアホール、30 周年のパーティ会場。2 頭の虎が駆け抜けていく様子を見たスタッフが驚いて、
持っている籠からホップ“ハラタウトラディション”が飛び散っている様子をイラストにしています。
躍動感あるトラたちの後ろをよく見ると、ビールを手にした男女の姿が見えます。
「ハラタウトラディション」はドイツのホップ品種ですが、このイラストが採用された理由はそれだけではありません。
エチゴビールのサイトを見てみましょう。
1970年代後半から80年代にかけて、エチゴビールの創業者は日本を離れ欧州で演劇家をしていました。イタリアのローマを拠点に舞踊などを学び、演劇や映画に出演する日々を送る中で、絵本作家のドイツ人女性と出逢いました。バカンスシーズンは彼女の故郷レーゲンンスブルグへ遊びに行き、そこでドイツの豊かなビール文化を体験したのです。そして後に、これを故郷の新潟から日本に広めたいと考えたのが、エチゴビールの起点です。
エチゴビールのトレードマークであるビールを片手に微笑む雄ヤギのイラストはその絵本作家の女性によるものです。雄ヤギはドイツやチェコでは多産・豊作・商売繁盛のシンボルです。
参考リンク:https://echigobeer.com/about.php

エチゴビールのパッケージに描かれているヤギにもこんな逸話があったのですね。
30年も前のことなのでこのドイツ人女性の詳細はあまり残されていないそうですが、実は初めからドイツに浅からぬ縁があったのです。
テイスティング
「シトラストラタハラタウトラディション」のテイスティングに移りましょう。
アロマ:
ライチ、ピーチ、白ぶどう、レモンなどの様々なフルーツの香りがします。特に白ぶどう、ライチのような品のある香りが最初に飛び込んできました。
フレーバー:
フルーツ畑を抜けると、麦畑へ。その後にグラッシーな苦みはまるで森、と徐々に景色が移り変わっていきます。
様々な想起をさせ、印象に動きがあるビールです。
甘味はありますが苦味、酸味も近いレベルで共存しており、実に調っているため嫌味は全くありません。
一方で、ドイツの伝統スタイル的要素は感じさせません。
まろやかでとてもフルーティなビールなので、仕事終わりに女性が疲れを労うために軽く飲めそうなイメージが湧いてきました。
ピルスナーとの飲み比べ

因みに、ドイツ人絵本作家との出会いがエチゴビールに影響を与えていたと聞いて、初期にリリースしたビールにはフレーバーにもひょっとしたら影響を与えているのではと思い、定番品の「ピルスナー」も飲み比べてみました。
香りは強くはないですが恐らくノーブルホップ系の微弱なハーブアロマ。
シャープで飲みごたえのある苦み。
あっさりとして煎った麦や豆のような甘味を伴う麦芽感。
スパイシーな全体印象がピリッと輪郭を引き締めています。
HPによると、「ピルスナー」はチェコホップを使っているのと、チェコの作曲家であるドヴォルザークの曲のオーケストラをイメージしたパッケージだそうなので、ドイツではなくチェコスタイルを意識していた商品でした。
読みは外れてしまいましたが、ただチェコスタイルのピルスナーとしてはジャーマンスタイルかと思うほどの苦みの強さを楽しめました。
参考リンク:https://echigobeer.com/products.php
最新作「シトラストラタハラタウトラディション」も、「ピルスナー」も、全く違うスタイル。
こうした様々なスタイルの商品を発売されているのもエチゴビールの魅力です。
きっとどれか一つは好みのビールがあるはず。
これから発売される第3段ではどんなビールが登場するでしょうか。
ぜひ飲み比べてみて、30周年を祝いましょう。
【 商品概要 】
商 品 名 : シトラストラタハラタウトラディション
酒 別 : ビール
原 料 : 大麦麦芽(イギリス製造・ドイツ製造・フランス製造)、ホップ
アルコール度 : 5%
容 量 : 350ml 缶
価 格 : 参考価格 324 円(税別)・356 円(税込)
エチゴビール株式会社
【HP】https://echigobeer.com/
【Instagram】echigo_beer
【X】@echigo_beer
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。







