【季節のお菓子とビールで愉しむ】11月 あんまん
ビール好きの皆さま、朝夕冷え込むようになってきましたが、いかがお過ごしですか。
私はコンビニエンスストアの中華まんケースとおでん鍋の登場で冬の到来を感じます。ということで、今回はあんまんの手作りにチャレンジしてみました。
市販のこし餡を使い手軽に試せるレシピにしましたのでぜひお試しください。
ビールとのペアリングもお楽しみに。
11月のお菓子:あんまん
包子と饅頭
中華まんはその名のとおり中国を発祥としていますが、中国では具が入っているものを「包子(パオズ)」、具が入っていないものを「饅頭(マントウ)」と呼びわけています。
包子には肉入りの肉包(ロウパオ)、野菜入りの菜包(ツァイパオ)などがあり、日本の肉まん・豚まんに近いものです。日本のあんまんに近いのは、甘い餡いりの豆沙包(ドウサーパオ)です。
饅頭は具なしの蒸しパン全般を指し、中でも飾り巻きにしたものを花巻と呼びます。
ここまで読むと、なぜ具が入っている「包子」が日本で中華まん(中華饅頭)になってしまったのかが気になりませんか?
私が調べた限りでは、元々は饅頭という語は蒸しパン全般のことを指しており、13・14世紀に日本に伝わった頃は具入りのものも饅頭と呼ばれていたようなのです。その後、中国では饅頭と包子の分岐が発生しますが、日本では包子という言葉は浸透しませんでした。
伝来後、日本では仏教の禁忌から肉入り饅頭の代わりに餡饅頭が考案され、和菓子として発展し日本では「饅頭=具入り」という共通認識が持たれました。
そのため1910〜20年代に改めて肉入り包子が日本に紹介される際に(肉まん・豚まんの発祥には諸説あります)豚饅頭また肉入り饅頭と名づけられたようです。
今回は市販のこし餡とすりごまを使った簡単ごま餡でほかほかあんまんを楽しみましょう。
材料 4個分
(皮)薄力粉125g、強力粉12.5g、砂糖25g、ドライイースト1g、水60ml
(ごま餡)こし餡125g、ごま油大さじ2、すりごま(黒)大さじ2
作り方
- 最初に、ワックスペーパーを10cm角で4枚切っておく。
- 皮を作ります。
薄力粉、強力粉、砂糖、ドライイーストをボウルに入れ、スプーンで混ぜる。
- 少しずつ水を加え、まとまってくるまでスプーンなどで混ぜる。


- 手首の付け根を使ってボウル内で生地をこね、丸める。ボウルにラップをかけ暖かい室内で30分ほど一次発酵させる。


- 膨らんだら(生地に指を指して元に戻るようなら発酵不足)ガスを抜き、丸め直して同様に二次発酵を行う。




発酵のたびに生地がなめらかになってきます。 - ごま餡を作ります。
鍋にこし餡を入れごま油を加え、弱火にかける。
- 餡と油がよく混ざったらすりごまを加え、火を通す。


- よく混ざったら、火を止め十分冷ましてから4等分にしておく。

- 包みます。
生地を4等分にし丸め、直径20cmくらいまで伸ばす。
- 皮の上に餡を乗せ、2ヵ所を中心でとめる。


- さらに間の2ヵ所を中心で止め、絞り上げた閉じ目をを下向きにしワックスペーパーにのせる。
上からふんわりとラップをかけ、30分成形発酵させる。

- 湯気が立った蒸し器で15分蒸す。


- できあがり。

ペアリング
ユキノチカラ 白ビール

白い中華まんには白いビール、ということで選んだのはヘリオス酒造 沢内醸造所のユキノチカラ 白ビールです。
手作りの中華まんの皮は小麦とイーストの香りが強く立ちのぼりますが、超軟水で仕込まれたこのビールはあくまでも優しく受け止めてくれます。
寒い夜外出から帰宅し暖まりきらない部屋で、待ちきれなくて頬張るあんまんとビール、というイメージが浮かんだ組み合わせです。
ABV:5%
UMIKAZE

気仙沼のブラックタイドブリューイングと伊豆韮山の反射炉ビヤのコラボレーションビールです。
ビアスタイルはケルシュとなっていますが、静岡の緑茶と気仙沼の塩が効いています。
緑茶は当然、甘いお菓子に合うはずと思いトライしました。
合わせてみると思いのほか塩味がしっかりしていて、お汁粉に塩昆布のような引き立て方をしてくれました。さらにごま餡の濃厚さをすっきりと収めてくれて、印象深い組み合わせです。
ABV:5.0%
いかがでしたでしょうか?それではよきビールライフをお過ごしください!
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。




























