一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会

何杯でも飲みたくなる軽やかな味わい——ベアレン醸造所「コローニア」が新発売

ドイツ西部のライン川沿いに位置する都市・ケルンで飲み継がれる「ケルシュ」。世界遺産にも登録されているケルン大聖堂は、街のシンボル的な存在です。ケルン近郊の人たちが地元ビールとして飲み継いできたこのビアスタイルを、ベアレン醸造所が「コローニア」として2026年4月20日(月)にリリースしました。

ビールを造り続けて今年で23年目を迎えるベアレン醸造所。創業して初めて醸造したビールが、この「コローニア」なんです。今年のコローニアの味わいが気になりますよね。ケルシュの歴史とともに、おすすめのペアリングをご紹介します。

ケルシュはわんこそばスタイル!?

旧西ドイツの首都・ボンから電車で30分ほどの場所にあるケルンは、世界中から観光客が訪れる街です。駅を出ると目の前に世界遺産・ケルン大聖堂が堂々とそびえ、街中の至る所にビアパブが点在し、地元ビール「ケルシュ」を愛するビール文化が根付いています。

私が初めてケルシュに出会ったのは、20歳のころ。まだドイツに住んで間もないときで、そのユニークな飲み方を目の当たりにして驚きました。ケルシュは細長いグラス「シュタンゲ」で提供され、1杯200mlほどなのですぐに飲んでしまいます。しかし、グラスが空になったら、頼まなくてもウェイターが新しいケルシュを運んできてくれるんです。しかも、おかわりが来るスピードが早い!

このやりとりは、飲み手がコースターをグラスに乗せ、「ストップ」の合図が出るまで、おかわりが提供され続きます。うっかり乗せるのを忘れてしまい、ドイツ人の友人に何度も笑われました。日本でいえば、わんこそばのようなスタイルです。

名称が保護されているケルシュ

ケルシュは協定により、その名称が保護されています。ワインの「シャンパーニュ」などと同じで、登録されているケルン近郊の醸造所のビールだけが「ケルシュ」として認められているのです。

上面発酵のエールビールの酵母が使用されていますが、下面発酵並みの低温・長時間熟成で醸造されます。りんごや洋梨のようなフルーティなアロマがやさしく感じられ、穏やかながらも存在感のあるライトな苦味を楽しめるビアスタイルです。

ベアレンの原点

(写真提供:ベアレン醸造所)

ベアレン醸造所は、岩手県盛岡市に拠点を構えるブルワリーです。ビール造りには、ドイツ南部から輸入した100年以上前に使われていた設備が使われています。伝統的な製法を大切に、職人の技を重んじた高い醸造技術で、幅広い味わいのクラフトビールを造り出しています。

(写真提供:ベアレン醸造所)

2003年創業当時、初めて醸造するビアスタイルに選んだのが、ケルシュだったそうです。ドイツのビール文化を尊重する、ベアレン醸造所の姿勢が伝わってきます。「とにかく飲み飽きしないケルシュの味を、盛岡の地で再現したい」という想いから、周年ビールとして造り続けているのが「コローニア」です。

2024年から一新された定番のラベルのカラーは初夏にぴったりなペールブルー。散りばめられたゴールドのグラスは、何杯も杯を重ねるケルシュをイメージしているとか。ちなみに、「コローニア」という名称は、ケルンの昔の呼び名が由来です。

【参考】コローニアについて(1) | ベアレンブログ

ずっと飲んでいたくなる、飲み飽きしない味わい

まず見入ってしまうのが、その淡い黄金色の美しさです。向こう側がややかすむ程度の透明度で、華やかなアロマがほのかに立ち上ります。泡立ちは控えめで、炭酸の小さな気泡がプツプツと踊りながら生まれていきます。

「すいすい飲めてしまうスムーズで軽やかな飲み口」といわれるだけあって、本当にずっと飲んでいたくなるような、軽快な口当たりです。クセがないので、料理にも合わせやすいビアスタイルだなと改めて感じました。

何より、本場ドイツのケルシュを飲んでいるような気分になり、本場ドイツのケルシュ文化に触れているような感覚になります。ここはやはりドイツ人らしいおつまみと合わせたいな、と考えてしまいます。

ドイツスタイルで、気軽に楽しめるペアリング

現地では、通常食事の後にビアパブへ出向く習慣があります。日本のように、しっかり食事と共にビールを飲むというよりも、ナッツや簡単なおつまみとケルシュを合わせることが多いです。せっかくなので現地スタイルに寄せて、気軽に楽しめるペアリングをご紹介します。

爽やかなハーモニーを奏でるピクルス

ドイツの食卓で切ってもきれない関係なのが、ピクルスです。サラダやサンドイッチにも使われ、主食の隣に添えられていることも多いです。しっかりと酸味の効いたピクルスは、ケルシュの爽やかな風味にぴったり合います。

ポリポリと小気味いいきゅうりの食感が楽しく、ケルシュの穏やかな炭酸感が喉を潤す。この繰り返しが、なんともたまりません。ニンジンもいいですが、やはりドイツを感じるのはきゅうりです。

他にも、ドイツ料理で人気の前菜・ザウアークラウト(キャベツの酢漬け)もおすすめ。和風の浅漬けも、日本とドイツの融合が楽しめるペアリングですね。

パリッとジューシー焼きソーセージ

ドイツ料理の代表格とも言えるソーセージは、やはり外せません。風土が育んだ同郷のペアリングです。ドイツでは「カリーブルスト」と言うカレー味を効かせたソーセージが有名ですが、パリッとジューシーな焼きソーセージも人気です。今回は手に入りやすく気軽に食べられる、焼きソーセージをチョイスしました。

ドイツビールとソーセージ。定番なだけあって、安心して食べられる組み合わせです。ソーセージの肉汁がジュワッと口いっぱいに広がり、それをケルシュが包み込んでさっぱり感をもたらしてくれます。後味の爽やかな苦味が、次の一口を誘います。

個人的には豚の旨味が凝縮されたニュルンベルガーソーセージのようなソーセージが好みですが、レモンやハーブを効かせたソーセージも合うと思います。肉汁の旨味を、軽い飲み口のケルシュでグッと流し込むのは、至福の瞬間です。

クラッカーと明太クリームチーズのディップ

ケルシュは、チーズともよく合うんです。最後はクラッカーと明太クリームチーズのディップです。ドイツで定番のスナックプレッツェルもいいですが、手に入りやすいクラッカーでいただきます。

原料がどちらも麦ということもあり、クラッカーとビールの相性もばっちりです。そこに、レモンを効かせた明太クリームチーズを載せると、なんとも爽やかで濃厚な味わい。堪能しているところへケルシュを一口含むと、そのフレッシュ感がより一層引き立ちます。

ゴーダチーズやチェダーチーズのスライスとも合いますし、クラッカーの他、薄いライ麦トーストなどと合わせるのもおすすめです。

何杯でも飲み続けたくなる「コローニア」

西ドイツの伝統的なビールであるケルシュの味わいを再現した「コローニア」。ベアレン醸造所が、真摯にドイツのビール文化と向き合う姿勢が感じられます。

ケルシュは香りが穏やかで主張しすぎず、食事に寄り添ってくれるのも魅力です。ほんのり苦味の余韻が感じられるのも楽しい。だからこそ、ずっと飲み続けられているのかもしれません。

エール酵母を使用した華やかで軽快な飲み口は、クラフトビールを飲み慣れていない人にもおすすめです。数量限定なので、お早めにチェックしてみてください。

【商品概要】
発売日:2026年4月20日(月)
商品名:ベアレン コローニア
スタイル:ケルシュ
原料:麦芽(外国製造)、ホップ
アルコール度:5.0%
容量:330ml瓶
ベアレン醸造所公式サイト:https://www.baerenbier.co.jp/ 

ケルシュベアレン醸造所岩手県

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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金子明日香

ビアジャーナリスト/ライター

静岡県生まれ、愛知県在住のWeb編集/ライターです。
大学のドイツ留学でドイツビールに出会い、在独1年間ですっかりビール好きに。ビールを通して、国内外さまざまな出会いやご縁に恵まれてきました。

ビールの楽しさや魅力をもっとたくさんの人に伝えたい!と思い、ビアジャーナリストアカデミー20期に参加。ビールが好きなステキな仲間と出会えたことで、私自身がビール造りをもっともっと知りたくなりました。

農家の娘なので農業×ビールに興味があります。特に国産ホップや大麦など、日本の農業からつながる、国産原料を使ったビールの情報を発信したいです。