[イベント]2016.9.9

【ビールのある場所】「ウイスキー&ビアキャンプ長和町2016」

アウトドアイベントクラフトビール藤原ヒロユキ長野

さわやかな高原で、清々しい初秋の風を感じながらビールとウイスキーをやる。
マリアージュのお相手は、ジビエや高原野菜など、信州ならではの地産食材だ。
8月27・28日に開催された今年の「ウイスキー&ビアキャンプ長和町2016」は、2日間にわたってあいにくの天候に見舞われたものの、霧にかすむ高原で過去最高の来場者数を記録する盛況ぶりとなった。

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ウイスキーとクラフトビールを同時に、しかも大自然に囲まれた開放的なロケーションで味わえるという世界的にも稀有なイベントは、回数を重ねるごとにファンが増え、お酒を使った地域おこしイベントとして年々進化を遂げている。今回は、たっぷりの魅力が詰まった「ウイスキー&ビアキャンプ長和町2016」の様子をお伝えしたい。

ビール大国長野から5つのブルワリーが出展

2011年に「アウトドア・ウイスキーフェスティバルin 長和町」としてはじまったこのイベントにクラフトビールが加わり、「ウイスキー&ビアキャンプ」として生まれ変わったのは2014年のこと。通算6回目を迎えた今年の「ウイスキー&ビアキャンプ長和町2016」には、長野県内の5つのクラフトブルワリーがブースを連ねた。

 

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今年20周年を迎えたオラホビール。入場ゲートを入ってすぐにこんな笑顔で迎えられたら、ついつい”駆けつけ1杯”したくなる。

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同じく20周年の南信州ビール。竹平所長は信州マルス蒸溜所でウイスキーづくりも手がける。合わせてウイスキーもチョイスしよう。

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人気の志賀高原ビールからは、収穫したてのホップを使ったIBAが登場。個性的なビールはウイスキーファンからも支持が高い。

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雪深い里 野沢温泉村から参加のAJB.Co(里武士)は、アウトドアイベントにハンドポンプを持参するこだわりよう。噛みしめたくなる滋味深さがグッとくる。

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今回初出展の白樺リゾート 池の平ホテル&リゾーツ 白樺・蓼科地ビールは長和町からすぐ。めったに外に出ることはないレアなブルワリーだ。

長野の良質な水と澄んだ空気が醸すビールを、小難しいことは考えずにただひたすら楽しく飲む。ステージから流れる陽気な音楽にのって、仲間と談笑したり、ときには子どもたちと草原ではしゃぎながら。とにかくゆるゆる、流れる時間に身を委ねて、好きなときに好きなビールを飲む。これって最高に贅沢なことだ。

ビールの向こうに広がる世界 ウイスキーを堪能

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「ウイスキー&ビアキャンプ長和町」のもう1つの主役がウイスキーだ。話題のジャパニーズ・ウイスキーやアウトドアにぴったりの無骨なスコッチ・ウイスキー、ウェスタンな雰囲気たっぷりのバーボン・ウイスキーなど、基本からレアなウイスキーまでが無料(一部有料)で試飲できるため、ここで初めてウイスキーの味を知るビアラヴァーも多い。

ウイスキーをプロデュースするのは世界屈指のウイスキー評論家 土屋守氏だ。

ウイスキーをプロデュースするのは世界屈指のウイスキー評論家 土屋守氏だ。

このイベントのプロデューサーをつとめるウイスキー評論家の土屋守氏は、「ウイスキーはそれ1つで醸造、蒸溜、熟成と、酒づくりのすべての工程を含む。ビールの向こうに広がる世界としてウイスキーも楽しんで欲しい」と語る。

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最近ではウイスキーモルトを主原料としたビールやバレルエイジドビールが人気を博しているが、同じようにウイスキー業界にもクラフトの波が押し寄せ、IPAやスタウトを寝かした樽でウイスキーを熟成するといったムーブメントが興っている。ビールとウイスキーの垣根が低くなっている今だからこそ、このイベントをきっかけに未だ見ぬ世界へ漕ぎだしてみてはどうだろう。

長野が薫る「地産食材」

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ビール、ウイスキーときたら、それにあわせる肴が欲しい。フードブースをのぞくと、高原野菜や地元産の生ハム、チーズといったちょうどいいお酒のつまみから、カレーやハンバーガーなどガッツリお腹を満たすメニューまで、充実した長野の「食」が並ぶ。会場内のいたるところでは、思い思いの「お酒×地産食材のマリアージュ」が展開されていた。

BBQに必要な備品が備え付けられたLOGOS BBQエリア。地元ジビエ肉・高原野菜をその場で購入するセルフBBQ方式で、手ぶらで気軽にBBQができる。

BBQに必要な備品が備え付けられたLOGOS BBQエリア。地元ジビエ肉・高原野菜をその場で購入するセルフBBQ方式で、手ぶらで気軽にBBQができる。

グルメブースでひときわ目を引いたのが、長和町産の朝採りアスパラガスのグリルとともに、サイダーを提供する「Sip & Learn HARD CIDER ASPARAMARU BBQ BASE」。サイダーといえば、ビールファンの間でも徐々に人気と認知度が高まっているりんごを発酵させたお酒だ。アスパラガスとりんごのお酒だなんて、実に長野らしい方程式ではないか。

木目のカウンターがアウトドアによく馴染む「Sip & Learn HARD CIDER」。自家栽培のりんごで仕込むサイダーが、農業の未来を明るく照らす。

木目のカウンターがアウトドアによく馴染む「Sip & Learn HARD CIDER」。自家栽培のりんごで仕込むサイダーが、農業の未来を明るく照らす。

”長和標準時間”にあわせて 大自然の中でリラックス

「ウイスキー&ビアキャンプ長和町」のクラフトビールブースをプロデュースした日本ビアジャーナリスト協会 藤原ヒロユキ代表。

「ウイスキー&ビアキャンプ長和町」のクラフトビールブースをプロデュースした日本ビアジャーナリスト協会 藤原ヒロユキ代表。

このイベントでビールブースのプロデュースをする日本ビアジャーナリスト協会代表の藤原ヒロユキ氏は「『ウイスキー&ビアキャンプ長和町』の魅力は、ビール・ウイスキー・地元食材の3つに加え”リラックスできるこの環境”だ」と話す。

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近年、全国各地でビールイベントが開催されているが、そのほとんどが都市型または駅近の交通至便な場所だ。一方の長和町はJRの最寄り駅まで車で約1時間。決してアクセスがよいとは言えないが、喧騒を完全にシャットアウトした自然の中だからこそ、開放的でリラックスした雰囲気にひたすら酔える。そこには確かに、ゆったりとした”長和標準時間”が流れている。

飲みニケーションの逆襲

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今年のイベントのテーマは、「飲みニケーションの逆襲」。こんな開放的なロケーションでビールやウイスキーを飲めば自然と饒舌にもなるというもの。一緒に参加した仲間はもちろん、たまたまテーブルが隣り合った人どうしで意気投合し、笑顔が広がる。出展者との距離が近いというのも「ウイスキー&ビアキャンプ」の魅力だ。

ステキな笑顔で撮影に応じてくれたのは、自慢の自家製漬物など郷土の「食」を提供する地元婦人会の方々。「にぎやかなお祭りが増えて嬉しい」と笑う。

「にぎやかなおまつりが増えて嬉しい」とステキな笑顔で撮影に応じてくれたのは、自慢の自家製漬物など郷土の「食」を提供する地元婦人会の方々。

お酒のある空間とこの素晴らしい雰囲気を、参加者も出展者も地元の人たちも、1つになって共有する。「飲みニケーション」という言葉が廃れつつある昨今だが、ここに来ると「飲みニケーション」ってとてつもなく楽しくて、お酒って人と人をつなぐツールなんだなと再確認する。

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「最近、つながってないな」と感じているあなた、来年はぜひこの輪(和)の中に身を投じてみてはいかがだろうか。お天気が心配ならば、今からてるてる坊主をつくって晴天を祈ろう。鬼に笑われてもかまわないくらいのワクワクが、「ウイスキー&ビアキャンプ長和町」にはある。

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宮原とも子

この記事を書いたひと

宮原とも子

ビアジャーナリスト/ビアライター

1979年、愛知県の自然豊かな山あいの里に生まれる。大学進学をきっかけに京都で十数年を過ごしたのち、UKロックとウイスキー好きが高じてイギリスへ。1年間の遊学中にイングリッシュ・エールとパブ文化の虜となる。帰国後、出産を機にフリーライターとなり、お酒、旅行、ビジネスコンテンツなどをウェブメディア等で執筆中。ビールを介して出会う人、場所、物語を通じて、「ビールは楽しい」を伝えていけたらと思っています。

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