[イベント]2018.8.7

独断と偏見で言わせてもらうなら

 9日から日比谷公園では初めての開催となるベルギービールウィークエンド日比谷(以下BBW日比谷)は広大な芝生スペースにターフを設置し、直射日光から逃れてビールを飲むことが出来るのが最大の特徴だ。吹くかどうかはわからないが、外の風の心地よさはそのままに、殺人的な日光だけは遮ってくれる。季節は暑い夏。100種類を超える旨いビール。「飲むしかないっしょ」と思ったあなた、正解!
 でも、である。一杯目はどうする?という難問が立ちはだかる。最後の一杯と同じぐらい、いや、それ以上の難問だ。ホワイトで無難にいくか。或いはIPAやピルスナーといったガブ飲み系でいくか。はたまたランビックの酸味で暑さを迎え撃つか?それともアルコール度数高めのものから攻めるのか。自分の人生観についてまでも振り返ってしまいそうなほどの難問だ。

 独断と偏見に基づいて断言させてもらうなら正解はセゾン。夏の農作業の合間に飲むために冬場に仕込まれたスタイルだが、農作業が継続できないほど泥酔してしまっては元も子もないということでアルコール度数は比較的抑えめのものが多い。
しかも、夏場に飲むことが想定されているだけにホッピーで爽やかな喉越しを楽しめるスタイルがほとんどだ。
 では、具体的には何を飲めばいいのか。それはボーモンドである。公式サイトでは以下のように説明されている。

ボーモンド
爽快な飲み心地が特徴。 セゾン・ビール Alc. 6.2%
「ボーモンド」とは“新世界”の意。香り付けにオレンジピールを使用したセゾン・ビールです。セゾンらしいホップの爽やかさと味わいのバランスに、オレンジピールの甘酸っぱい香りもお楽しみいただけます。

ホップの爽やかさとオレンジピールの爽やかさの二重奏は蒸し暑い日本の夏のために作られたのではないかと思うほどに心地よい。しかも、今回は樽での提供である。ボトルのものよりも爽やかさがプルンと弾けるニュアンスを持ち、オレンジピールの苦味もボトルのそれより味わいが深い。オレンジ独自の爽やかさとほんのりとしたオレンジピールの苦味がオレンジ味という単語を超えた大人の味わいを醸し出している。日本語としてはかなり理解しにくいのだが、「爽やかな重厚感」という例えがしっくりくる。竹内涼真の爽やかさと松本幸四郎の重厚感を兼ね備えた感じ、と言えば伝わるだろうか。
 ちなみに、ボトルの名誉のために申し添えると、ボトルが美味しくないという意味ではない。ボトルはむしろ「オールシーズンにまんべんなく対応」という趣なのだ。それに対して樽は「オールシーズン行けるけど、夏が最強」という味わいなのである。しかも、このBBW日比谷では樽での提供。もう飲まないわけにはいかないのだ。みんな、一杯目はボーモンドにして二杯目を悩めばいいと思う。そして、その美味しさに打ちのめされてベルギービールにドハマりしてしまえ、と心の底から願わずにはいられない。

■ベルギービールウィークエンド日比谷
日時 8月9日(14:00~22:00)
   8月10・11日(11:00~22:00)
   8月12日(11:00~21:00)
場所 日比谷公園
チケットはこちらから

BBW日比谷ベルギービールウィークエンドボーモンド

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

川端 ジェーン

ビアジャーナリスト

ベルギービールをこよなく愛しています。笑顔でビールを酌み交わせば世界平和は実現すると考えています。ビールが好きすぎてたまに他人と知人の境目がなくなってしまいます。ビールの美味しいお店で見ず知らずの人に話しかけていたら、それは私かもしれません。
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