[JBJA活動]2019.4.26

成長する「ウメキタホッププロジェクト」~ホップを軸にした市民参加型のまちづくり

うめきたウメキタホッププロジェクトセカツタ2020ブリューパブセンターポイント

2017年度から大都市・大阪でホップ栽培、収穫、ビール醸造、消費までを一貫して行う活動を行っている「ウメキタホッププロジェクト」
ホップを通じて、人と人がつながる場をつくってきた。
現在は100名ほどのメンバーが様々な形で活動に参加している。

2018年の圃場。ホップの向こうには大阪のビル群が見える

みんなが集まる公共の家“PUB”が地域の活性につながった

2017年と18年は、メンバーを募りJR大阪駅前のうめきた2期開発暫定利用用地地域でのホップ圃場や、関西一円のホップクルーの庭やベランダでホップを栽培。
昨年は大阪市中央区にある「ブリューパブセンターポイント Brewpub Center Point」で、みんなで収穫したホップを使ってビール醸造を行った。

この1年間はホップイベントで出会ったメンバーたちが、日常的に同店を利用しており、今では“行けば顔見知りの誰かに会える”店となっている。

また彼らの中には、チームをつくって音楽祭に出場したり、キャンプに出掛けたりする者などおり、新たなコミュニティが生まれている。

プロジェクトに参加した主婦たちの中には、ホップを通じて地縁の仲間ができ地域への愛着が湧いたことで、地域の夏祭りやハロウィンイベントの企画から運営まで協力して地域活性化を担うようになった人たちもいる。

2018年6月2日キックオフパーティー(会場:ブリューパブセンターポイント)でのひとこま

このプロジェクトをリードしてきた、一般社団法人うめらくの代表理事・山田摩利子さんは、こう話す。

「海外ではどこへ行っても気軽に入れるpub(パブ)の存在があります。
”pub”という単語は“public house”(大衆・公共の家)の省略からくる通り、私も『もう一つの自分の家』感覚でブリューパブセンターポイントを利用させてもらっています。それから、私たちが暮らす都会では、個人のニーズや生活パターンが多様化したことで人間関係が希薄になっていることが地域の課題でして、いざという時や災害時の助け合いはもちろんのこと、子育てや高齢者を含む福祉サービス充実のためにも地域でのコミュニティづくりが大切だとは言われていますが、なかなか簡単にはつながり合うきっかけもなく、継続することも難しいところです。しかし、ホップやビールはこの問題を解決してくれる一つのツールではないかと思えるくらい、この1年でたくさんの仲間づくりができました。
これからも仲間たちと一緒にたくさんの社会的価値を生み出していくことをしていきたいし、ホップでどんな化学反応がまちに起こるかとても楽しみです」

ホップで仲間を作ってビールを飲むことがゴールではない

去年7月にうめきた2期民間開発事業者が決定し、今年3月31日をもって、うめきた2期開発暫定利用用地地域でのホップ栽培暫定利用は終了した。

2019年の今年は、近鉄百貨店の屋上にあるハルカスウィング館にあるハルカスファームでのホップを栽培する。
日本一の高さを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」(近鉄グループホールディングス)を見上げる大都会の農園だ。

モノ・コト・ヒトとの出会いが暮らしを彩る「街のような場」をコンセプトにした、あべのハルカスファームでホップを栽培

活動に賛同する企業も加わり、ホップ栽培の輪は広がっている。

しかし、「この活動は、ホップで仲間を作ってビールを飲むことがゴールではない」と、山田さん。
大きな目標は、「ホップを軸にした市民参加型の循環型まちづくり」と力をこめる。

ホップの栽培、収穫、醸造、消費の一連の活動により、“仕事やいつものコミュニティ以外の地域での仲間たち”が繋がり、市民が自ら街を良くしようという活動に発展していることを感じる。

2019年の今年は、培ってきたことを基礎に、さらに活動の幅を広げていく計画だ。

“小さなホップ農家”としてホップの株を自宅で世話をすることもできるホップ会員制度や、カカオやリンゴを使ったビールを醸造し、国内外の生産者が抱える問題を考えるイベントもその中のひとつだ。

うめきた地域が持つ課題を“価値”に変えてきたウメキタホッププロジェクトの活動はホップの成長と共に、ぐんぐん根を張り、蔓と葉を空高く伸ばしているようだ。

関連記事:フレッシュホップフェスト2019『大阪でホップを軸にした市民参加型のまちづくり【ウメキタホッププロジェクト】』

☆写真はすべてウメキタホッププロジェクト様よりご提供いただきました

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この記事を書いたひと

コウゴ アヤコ

ビアジャーナリスト

1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。看護師を経て、旅するビアジャーナリストに転身。旅とビールを組み合わせた「旅ール(タビール)」をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ドイツビールに惚れこみ1年半ドイツで生活したことも。海外生活情報誌「ドイツニュースダイジェスト」や、雑誌「ビール王国」(ワイン王国)、雑誌「an・an」(マガジンハウス)、「クラフトビールの図鑑」(マイナビ)などさまざまなメディアで活躍中。

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