[コラム]2021.5.22

飲酒禁止のイスラム国家。現地のビールとは。【ジブチ共和国編】

私はビールは「世界共通のコミュニケーションツール」だと信じています。

この記事は

「飲酒禁止のイスラム国家。現地のビールとは。【セネガル編】」に続き、

東アフリカのジブチ共和国(以下、ジブチ)のビールや食文化について取材します。

ジブチは国民の約94%がイスラム教徒といわれていて、イスラム教の戒律で飲酒は禁止されています。

 

 

 

ジブチは日本とのつながりがあった

教えてくれるのは大学の後輩のモーリー。彼はセネガル在住で、その前は2年間ジブチで仕事してました。

まず、ジブチの位置がどの辺にあるか見てみます。

・右側の赤い場所がジブチ。(左側が現在住んでいるセネガル)

写真:Google Map

(ここからは楯=私モーリーの会話形式でお伝えします。)

東アフリカのジブチ共和国とは

モーリー「日本人からするとジブチって馴染みないですよね。

東アフリカに位置してますが、中東が近いので中東圏の文化の影響も強く受けています。

この辺りはソマリアの海賊がでることで有名で、実は海賊に対処するために2011年に日本初の海外自衛隊拠点が設置された場所なんですよ。

あと、自国の産業がほとんどないので食品などもほぼ輸入です。そのためものによっては物価が日本とあまり変わらないですね。

かつてフランス領だったので、フランス語、それアラビア語が公用語になってます。」

関連記事:外務省|ジブチ共和国における日本の自衛隊

 

ジブチのビールはすべて輸入品?

私「なるほど。中東とフランスの文化が入っていて、食品もほとんどが輸入なのか。興味深いなぁ。早速現地のビール事情を教えてよ。」

モーリー「現地で流通しているビールはエチオピアのサンジョルジュですね。こちらは355mlで1本200円くらい。あとは中東圏で多く見かけたオランダのアムステル。高級ビールとして置いてあるのはタスカというケニアのビールですね。」

・エチオピアのサンジョルジュビール(白馬に乗ったナイトがドラゴンを踏んでいるようなラベル)

・オランダのアムステルビール

・ケニアのタスカビール(象のラベル)

 

ジブチの食文化と美味しかったおつまみ

私「ジブチでよく食べた料理やおつまみを教えてよ。」

モーリー「ジブチ料理って実は単調で、パスタにチキンを乗っけて、上からトマトソースをかけただけみたいな味付けなんですよ。現地のレストランはどこも同じような料理が出てきました。」

モーリー「あとイエメンが海挟んで隣の国なので、イエメン料理のレストランもあって、そこの料理が美味しかったです。

ガレットと言われるパンにみたいなものにトマトチーズソースをつけて食べてましたね。

あとは数は多くないですけどバーもあって、そこのブロジェット(牛串)は美味しすぎて永遠に食べていられましたね。先ほど紹介したアムステルビールとも相性抜群でした。

・美味しかったイエメン料理のガレットとトマトチーズソース

・市内中心部のバー

・バーで一番美味しかったブロジェット(牛串)。焼いた牛肉に塩をふったシンプルな味付け。

ジブチの国民性

モーリー「ジブチの方々の国民性は、セネガルに比べるとクローズ印象ですね。

職場の同僚の家に行ったり、仕事後にプライベートで会ったりしたこともあまりないし、地方は公用語よりも民族の言語(ソマリ語、アッファー語)で話すので、フィールドワークなどではフランス語が話せても会話ができない場面も多くありました。逆にソマリ語やアッファー語で挨拶とかするとすぐ打ち解けられるんですけど。」

私「相手の懐に入ったら、一気に仲良くなれる感じかな。」

モーリー「そうです。まぁ日本人も警戒心強いので一緒ですかね。基本的に現地の人はほぼ100%イスラム教徒なのですが、お酒に関して、忘れられないあるエピソードがあります。

街に酒屋があるのですが、そこの脇の道で現地の人がキョロキョロ周りを気にしながら、水のペットボトルにジンを移し替えていたんです。その場所でその作業は絶対怪しいし、バレるだろって突っ込みたくなりました。

民族や宗教は違っても、欲求に勝てない人はどの国にもいるんだなぁと感じましたね笑」

 

ジブチのおすすめ観光スポット

私「最後にジブチのおすすめ観光スポット教えてよ。」

モーリー「ジブチ旅行する日本人がどのくらいいるか疑問ですが…

僕が行って面白かったのは、アッサル湖という塩湖ですね。その真っ白い綺麗な湖は死海より塩分濃度が高く、体が浮くんですよね。ジブチから車で2時間くらいで行けますよ。」

・アッサル湖(この塩湖で獲れるパール塩が有名)

写真:Compathy Magazine

 

最後に

2回に渡るアフリカ大陸のセネガル・ジブチ特集いかがでしたでしょうか。

日本では見たことないビールや食べ物、日本との共通点や現地の人の人間らしいエピソードなど、意外な発見が多く、とっても有意義な取材となりました。

日本から遠く離れたアフリカ大陸で、何年も国際支援活動をしているモーリー。

彼が任期を終えて帰国した際には、美味しい日本食と日本の美味しい生ビールで盛大にお帰り会を開催したいと思います。

次回はビールの本場、ドイツを特集します。お楽しみに!

(写真はモーリー提供)

イエメンイスラム教イスラム文化ケニアジブチ共和国世界のビール事情東アフリカ
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この記事を書いたひと

楯 優作

ビアジャーナリスト

ビールとは乾杯を通じて、あなたの人生そのものをちょっぴり楽しく、幸せにする飲み物だと信じています。
さて、今夜は誰と乾杯したいですか?

■基本情報
1989年、新潟県生まれ。
高校まで野球一筋。大学で韓国に短期留学し、ビールは世界共通のコミュニケーションツールであることを確信。ビール愛に目覚める。
びあけん2級、ウィスキー検定2級保持。

■研究分野
日本の麦酒史。
私の地元新潟県は、サッポロビールの生みの親である中川清兵衛、育ての親である大倉喜八郎、アサヒビールの設立に携わった外山脩造や初代醸造家で日本人初のブラウマイスター生田秀など、ビール業界の偉人を輩出。
私も新潟県民としてビール業界に携われることを誇りに、ビールの蘊蓄や楽しさを発信します。

■好きな言葉
「ビィールと云ふ酒あり。是は麦酒にて、其味至って苦けれど、胸隔を開くために妙なり。」(ビールという酒がある。これは麦の酒で、その味は苦いけれど、腹を割って話せるので不思議だ。)by福沢諭吉「西洋衣食住」

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