[コラム]2021.5.29

ドイツの夫婦に聞いた。ケルシュとアルトを楽しむ生活とは。

ビールは古くから現在まで、世界のあらゆる場所で造られて飲まれています。

私は「ビールは世界共通のコミュニケーションツールである」と思っています。

今回の【世界のビール事情】第6弾は、ビールの本場ドイツです。

そこに住んでいるビール好きにインタビューをして、現地のリアルな声をお届けします。

 

ドイツの人々の誇り、おらが街のビール!

今回、ビール事情を教えてくれるのは現在ドイツにお住まいのベニーさんと祐紀さん夫妻。

祐紀さんは私の札幌勤務時代の知り合いで、日本語教師としてご夫婦でドイツに暮らしています。

そんな二人から今回はドイツのケルンとアルトのビール事情について伺いたいと思います。

以下、楯=私ベニーさん=ベニー・祐紀さん=ゆうきとして会話形式で伝えます。

私「Guten Tag(グーテンターク:こんにちは!)お二人の住んでいるのはどの辺の地域ですか?」

ゆうき「私たちはドイツの西側のケルンから30Km、デュッセルドルフから40Kmくらいのところにある小さな町に住んでるよ。」

写真:Google Map(赤い点が住んでいる村の場所)

私「ベニーさん達のお住まいの地域のビール事情を教えてください。」

ベニー「住んでる場所の近くにはライン川をまたがって、ビールの街として有名な2つの都市(ケルン=ケルシュ、デュッセルドルフ=アルト)があるけど、それぞれ自分の街のビールに誇りとこだわりを持っていて、本来はライバル関係なんだ。

でも僕は母がケルン出身で、大学の時にデュッセルドルフに通っていたからケルシュもアルトどちらも大好きでよく飲むよ。ケルシュもアルトも、お店で飲むとグラスが空になったらわんこそばのようにおかわりを持ってきてくれるんだ。もうこれ以上いらない場合は、コースターをグラスの上に置くと終了の合図になるよ。」

私「面白い文化ですね。あとケルシュとアルトがどちらも楽しめる生活は本当にうらやましいです!普段はどういう時によく飲みますか?」

ベニー「僕は毎日飲んでるからどんな時でも飲むんだけど笑

サッカーが国民的スポーツだから、テレビで観戦しながら飲んだり、Feierabendbier(ファイヤーアーベントビア、直訳すると【祝いの夜ビール】)といって、毎日の仕事終わりにその日を労うために飲むことが多いよ。

今は外出ができないから、家で飲むことが多いけど、その時はビットブルガーをよく飲むかな。値段は大体1本500mlで89セント(約100円)。20本で13ユーロ(約1,500円)だから日本よりも安いね。空き瓶はスーパーに持っていくとデポジット代で返金されるよ。」

(乾杯の時はベニーさんはビットブルガー、ゆうきさんはノンアルのグレープフルーツビールを飲んでいました。)

ドイツ定番のおつまみ

私「ビールを飲むときの定番のおつまみを教えてもらえますか。」

ゆうき「ポメスというドイツのフライドポテトやカリーブルストというソーセージの上にカレーをかけたものが定番。食事では牛肉を煮込んだザウワーブラーテンも有名ね。でもほとんどの人はビールを飲む前にしっかりご飯を食べて、飲む時はビールだけ飲む感じよね。あとシェアみたいな文化はないから基本一人一皿ずつね。」

私「へぇ。食べる時は食べる、飲む時は飲むでしっかり分けているんですね!」

・ドイツの定番おつまみカリーブルスト&ポメス

・ケルンのブラウハウス(醸造所併設レストラン)で食べたシュニッツェル(カツレツ)、ブラッドカトーフェルン(ジャーマンポテト)、奥がザウワーブラーテン。

ドイツのビール文化とは

私「ドイツ特有のビール文化があれば教えてください。」

ベニー「たくさんあるけど、ドイツでは泡も大事にしているから、泡切りはあり得ないね。ビールを美味しく飲むためにはふんわりした泡が必要なんだ。だから日本のように泡を切るような文化はこっちではないかな。

私「泡切りはビールにこだわる飲食店の定番になっているけど、本場ではやらないんですね。びっくり。」

ベニー「あとはビールは本当に日常の一部で、友達とBBQやキャンプをやるときもたくさんビールを冷やせる業務用の冷蔵庫とビールサーバーを持ち込むよ。この2つは簡単にデリバリーで依頼ができるんだ。」

・友人の集まりでよく利用する樽生たち

私「BBQやキャンプは私もよくやるけど、そこにビールサーバーがあったら嬉しいなぁ。業務用冷蔵庫とかすごすぎますね。」

ゆうき「あとはクリスマスマーケットやちょっとしたお祭りでもビールスタンドが出店するよ。お祭り=ビールスタンドって感じ。

ミュンヘンのオクトーバーフェストは遠いから私たちは行かないけど、この地域でも11月上旬〜2月上旬カーニバルがあって、クライマックスの数日にはビールスタンドが出るの。あとはキルメスっていう移動遊園地の時にもスタンドが出てビールを楽しんでいるわ。」

私「すごすぎる!ドイツのビール愛!もうドイツに住みたい。他に日本と大きく違うビール文化はありますか?」

ゆうき「ビールを飲める年齢がこっちは16歳からなの。アルコール度数で区別されていて、ビール、ワインは16歳、ウイスキーなどハードリカーは18歳からよ。」

私「そんなに早くから法律でビールを飲んでいいんですね。これがビール元祖、ドイツの文化なのか。」

ケルン・デュッセルドルフ近郊のおすすめスポット

私「最後にドイツのケルンやデュッセルドルフに行った際の観光スポットを教えてください。」

ベニー「ケルン大聖堂などの有名スポットはあるけど、現地の空気を一番感じたかったら、キオスクなどのコンビニでビールを買ってライン川沿いで飲むのが最高だよ!ドイツ人は散歩が好きでよく川沿いを散歩しているからライン川沿いで飲むビールが本当のローカルな文化だと思うよ。ちなみにキオスクはドイツ語だからね!」

私「旅の醍醐味はローカルな場所ですよね。絶対ライン川沿いで飲みます!」

・ローカルの定番、ライン川を眺めながら。

最後に

ビールの本場ドイツ記事いかがでしたでしょうか。

今回はドイツの西側のケルシュとアルトの街を中心にお伝えしました。

それぞれの地域でしっかりビールが日常に根付いているドイツ。本当に素晴らしい国だと思います。

これから日本もさらにクラフトビールに注目が集まり、各地でビール文化がますます盛り上がることを期待しています。次回は東南アジアを取材していきます。

お楽しみに。

(写真は全てベニーさん、祐紀さん提供)

アルトケルシュケルンデュッセルドルフドイツビール世界のビール事情
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この記事を書いたひと

楯 優作

ビアジャーナリスト

ビールとは乾杯を通じて、あなたの人生そのものをちょっぴり楽しく、幸せにする飲み物だと信じています。
さて、今夜は誰と乾杯したいですか?

■基本情報
1989年、新潟県生まれ。
高校まで野球一筋。大学で韓国に短期留学し、ビールは世界共通のコミュニケーションツールであることを確信。ビール愛に目覚める。
びあけん2級、ウィスキー検定2級保持。

■研究分野
日本の麦酒史。
私の地元新潟県は、サッポロビールの生みの親である中川清兵衛、育ての親である大倉喜八郎、アサヒビールの設立に携わった外山脩造や初代醸造家で日本人初のブラウマイスター生田秀など、ビール業界の偉人を輩出。
私も新潟県民としてビール業界に携われることを誇りに、ビールの蘊蓄や楽しさを発信します。

■好きな言葉
「ビィールと云ふ酒あり。是は麦酒にて、其味至って苦けれど、胸隔を開くために妙なり。」(ビールという酒がある。これは麦の酒で、その味は苦いけれど、腹を割って話せるので不思議だ。)by福沢諭吉「西洋衣食住」

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