[コラム]2022.1.6

武尊VS.那須川天心!2人のライバル関係は「アルト」と「ケルシュ」のライバル関係に勝るとも劣らない!?

ついに発表された武尊VS.那須川天心

2021年12月24日、クリスマスイヴ。

格闘技ファンが長年、実現を待ち望んでいた試合が発表された。

武尊VS.那須川天心

いったいどれだけ多くの格闘技ファンがこの2人の対戦決定を待ち望み、どれだけの格闘技ファンがその実現を諦めていたことだろう。

K-1史上初の3階級王者である武尊と、キックボクシング界の“神童”那須川天心(以下、天心)の両雄は、ことあるごとに比較され、その期待は格闘技ファンだけでなく同業の格闘家たちにまで及んだ。

過去にこれまで対戦を待ち望まれた試合があっただろうか?

 

2人の英雄、その初遭遇は約6年前…

初対決のこの2人のライバル関係は昨日今日はじまったものではない。

20015年11月21日、K-1 WORLD GP -55kg王座(現・スーパー・バンタム級)王座防衛をした武尊が花道を引き上げる際に、RISEバンタム級&BLADE-55kg王者(当時)だった天心が近付き対戦要求を行ったのだ。

あれから試合が実現を発表するまでに要した時間は6年1ヶ月。

私はこの2人の関係性は、どこかビールの本場・ドイツのデュッセルドルフとケルン、「アルト」と「ケルシュ」の関係にも似ていると感じている。

 

デュッセルドルフとケルン、「アルト」と「ケルシュ」

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ドイツ西部のノルトライン・ヴェストファーレン州を代表する都市、デュッセルドルフとケルン。

お互いの土地で造るビール「アルト(デュッセルドルフ)」と「ケルシュ(ケルン)」。

この2つはお互いが、自身の街、自身の街のビールが一番だと譲らない長年のライバル関係にあることは知られている。

「アルト」と「ケルシュ」、いずれも上面発酵酵母を低温熟成させるビールではあるものの、その外観や味わいには大きな違いがある。

それでいて、現地のパブではグラスが空き次第で新しいビールが提供される、いわゆる“わんこそばスタイル”という共通点もある。

 

【Uerige Alt】に感じる武尊

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重厚感と美しさを兼ね備えた液色から「最も美しいアルト」と称される【Uerige Alt】は、武尊をイメージさせるビールに相応しい。

焙煎した麦芽とホップを低温熟成する事で生み出したアルト特有の強い苦味には、美しさだけでなく真摯にビール造りを行う強い信念を感じる。

武尊は常に前へ前へとプレッシャーをかけていくスタイルで勝ち星を積み上げてきた。

勝負所で一気に畳みかける回転早いパンチに連打は、いわばパンチの“わんこそばスタイル”といえるかもしれない。

打ち合いでこそ本領を発揮する武尊だが、カウンターをはじめとしたテクニックも超一流だ。

事実、打ち合いの中で見事カウンターをヒットさせ試合を決めることも多い。

強い苦味の中に、かすかに感じるミントの香りが存在感を放つ【Uerige Alt】のように、武尊のスター性は格闘家の中でも際立っている。

 

【Gaffel Kölsch】に感じる那須川天心

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正統派のケルシュを数多く醸造するガッフェル醸造所の中でも、最もドライで引き締まった味わいのビールとされているのが【Gaffel Kölsch】だ。

【Gaffel Kölsch】の最大の魅力が「爽やかなキレ味」であるとすれば、それは天心のファイトスタイルそのものだ。

淡い液色、香りやボディも軽くはあるが、決して物足りない印象は受けず、むしろ飲み終えた後の爽快感は格別だ。

天心は、他のどのファイターよりもとにかく速い。

足を止めて打ち合うことはほとんどなく、リング上を軽快に動き続ける天心を、対戦相手は捉えることができない。

対戦相手の攻撃は天心に当たらないのに、次々と繰り出される天心の多彩な攻撃のみ当たっている状況は、天心の試合ではよく観る光景。

そんな状態が試合開始から終了まで続くのだから、対戦相手にとってはまるでパンチ・キックの“わんこそばスタイル”を味わっている気分だろう。

 

武尊VS.那須川天心は2022年6月に実現!

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相手の攻撃を受けてもいいから自らの攻撃を当てる武尊。

相手の攻撃を受けることなく自らの攻撃のみ当てる天心。

同じキックボクシングという競技でありながら両雄のファイトスタイルは全く異なるものだが、どちらも我々格闘技ファンを楽しませ、その闘いに酔いしれる。

「アルト」と「ケルシュ」も同様。

同じビールでありながらそのスタイルは異なり、どちらも我々ビールファンを楽しませ、酔わせてくれる。

武尊、天心にいたっては、お互いの熱狂的なファンがSNSを中心に論争を繰り広げることもしばしば見受けられるが、これもお互いに自信の街のビールこそ一番だと譲らない、デュッセルドルフとケルンの方々のように感じるのは私だけではないはずだ。

 

決定的に違う点があるとするならば、ビールは必ずしも「一方が美味い」と決められるものではないが、格闘技は試合が行われる以上、勝者がいて敗者がいるということ。

強い者が勝つのではなく、勝った者が強いのが格闘技の鉄則だ。

武尊と天心、2人のどっちが強いのか。

格闘技ファンが長年求めていたその答えは、2022年6月に行われる試合にて決する。

 

私自身が格闘技経験者であるということもあり、

「武尊と天心、どっちが勝つと思う?」

と質問されることは多い。

現時点での個人的な予想はあるものの、その話はまた別の機会にしよう。

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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

南原 卓也

ビアジャーナリスト/樽生アドバイザー

「今日1日をどう生きれば、より美味いビールが飲めるか?」

こんなことを考えながら毎日生きてます(飲んでます)。

埼玉県にある“日本一小さい市”で生まれ育った男が、飲食店の樽生ビールの品質を上げる仕事、飲食店にビールを卸す仕事を経て、ビールを伝えるビアジャーナリストになりました。

「醸造家がビールを醸造し、ビールの注ぎ手がビールを完成させる。そしてビアジャーナリストがビールを伝える。」
をモットーとして、“美味いビールが飲める環境”や“ビールとコミュニケーション”を追求していきます!

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