[コラム,新商品情報]2021.6.4

1日30分間。自分や大切な人と向き合う時間を過ごすためのビール「H.A.N.D」発売中

2020年12月19日、広島県出身の2人の青年がビールを造るクラウドファンディングに挑戦しました。結果は、彼らの趣旨に多くの人が賛同。目標額である50万円を3週間で達成して最終的に65万円を超えて大成功を収めました。

そのビールの名は「H.A.N.D」。

彼らは、なぜクラウドファンディングをしてまでビールを造りたいと思ったのでしょうか。その思いを聞いてみました。

カンボジアでの経験から生まれたビール

「H.A.N.D」を発案したのは、枝廣一輝さん。きっかけはカンボジアでの経験だと言います。

「学校に通えない子供たちの復学サポートや栄養改善を行っている団体でインターンをしていました。そこで過ごす日々は、大変なことや辛いことがたくさんありました。

ネガティブなことがあった時に一緒に活動した仲間や現地で知り合った人たちと「チョルモイ(カンボジアの言葉で乾杯)」という掛け声とともにビールを片手に語り合っていました。すると不思議なことに辛いことや困難を乗り越えることができたのです」

ビールには苦難を乗り越える力がある。

カンボジアでの経験を通じて、「1人でも多くの人が幸せな時間を過ごすことができる瞬間をつくりたい」とHave a nice dayの頭文字をとった「H.A.N.D」の企画を立ち上げることを決意しました。

「ビールには無限の可能性がある」という枝廣さん。【画像提供/水端順太さん】

そして、一緒に企画を進めているのが水畑順太さん。枝廣さんとは高校時代からの友人です。水畑さんが「H.A.N.D」に関わろうと思ったのは、「ビールを一緒につくりませんか」という枝廣さんの誘いから。

「枝廣さんの話を聞いて、それまで何かを言い訳にしてやりたいことに挑戦して来なかった自分を変えたいという気持ちが湧いてきました。そして、やるからには誰かのために活動したいと思って、一緒に活動することにしました」

はじめての挑戦を形にした「H.A.N.D」をもつ水畑さん。【画像提供/水畑順太さん】

コンセプトは、自分へのご褒美や大切な人との時間をのんびり過ごすためのビール。コロナ禍で今まで以上にストレスがかかる世の中において、1日のうち30分間を「H.A.N.D」を飲みながら過ごしてほしいと枝廣さんと水畑さんは言います。

カンボジアの未来をつくる子供たちを日本から支援したい

「H.A.N.D」の売り上げの一部は、カンボジアの子供たちを支援する団体に寄付することになっています。

「カンボジアには学校に行きたくてもいけない子供たちがたくさんいます。学校で学べる環境をサポートすることで、彼らの未来に多くの可能性をつくることができます。様々な事情で学校を辞めてしまった子供たちを復学させて高校卒業までサポートする『CBB』へ寄付します。

その他に、カンボジアの子どもたちの栄養改善を目指している『NOM POPOK』にも寄付します。カンボジアでは、3人に1人の子どもが慢性的な栄養不足な反面、都市部を中心に栄養過剰の子どもも増えています。こちらの団体では健康的なお菓子の製造と、そのお菓子を教材として栄養について学ぶ場を設けています」

「H.A.N.D」を飲んで、カンボジアの子供たちの未来や夢を応援してほしいと枝廣さんは話します。

柑橘を思わせるアロマとフレーバーで気分爽快になるビール

味の特長は、多くの人が楽しめる中味を意識しています。

「デザート感覚で飲んでほしい思いと、日頃の疲れやネガティブな出来事を忘れてハッピーな気持ちになってほしい思いを込めてフルーティーな味わいが楽しめるIPAになっています」

ラベルは、地方を拠点にして国内外へアートワークを発信している「BARTHDAYWORKS」さんが担当。日常生活での気疲れや嫌なことを忘れることができるように、夜のビーチの落ち着いた空間や雰囲気を映画のワンシーンのようなイラストで描いています。

今回、ご厚意で試飲させていただきました(感想は筆者の主観です)。

グラスに注ぐと現れるクリアな金色の液体と真っ白な泡に気分が上がりました。顔を近づけていくと、グレープフルーツやオレンジ、レモンなどの柑橘類を思わせる華やかなアロマで爽快な気分になります。

そして、口に含んでいくと柑橘のような甘く苦いフレーバーが広がっていき、爽快感が増していきます。モルト由来の香りが最後に鼻へフワッと抜けていく心地いいビールでした。

味の余韻は短くスッキリとしているので最後まで飲み飽きることなくあっという間にグラスが空になってしまいました。

IPAというと苦味をイメージする方も多いと思いますが、「H.A.N.D」では苦味が甘味を支える感じの味わいです。それにより甘苦い柑橘のジューシー感があり、確かにデザート感覚でも楽しめるビールだなと思いました。

ラベルのようなビーチで飲みたいビールでした。

H.A.N.D 商品概要

原料:麦芽(ピルスナーモルト、カラメルモルト、チットモルト)、ホップ(ソラチエース、サミット、オーロラ)、アイリッシュモス

アルコール度数:6%

IBU:50

ビアスタイル:IPA

容量:330ml

委託醸造先:備後福山ブルーイングカレッジ&THE BEER

オンラインショップ

自分へのご褒美や大切な人との時間に「H.A.N.D」を飲みながらのんびり過ごしてみてはいかがでしょうか。

そして、その1杯はカンボジアの子供たちの未来につながっていきます。

H.A.N.D Instagram

BARTHDAYWORKSH.A.N.D備後福山ブルーイングカレッジ&THE BEER枝廣一輝水畑順太

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

こぐねえ(木暮 亮)

ビールコンシェルジュ

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは4000種類以上(もう数え切れません)。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

当HPにて、「ブルワリーレポート」「うちの逸品いかがですか?」「Beerに惹かれたものたち」「ビール誕生秘話」「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。

●音声配信アプリstand.fmで、ビールに恋するRadioを配信中
PodcastSpotifyでも聞けます。

【メディア出演】
<TV>
●テレビ朝日「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」
●テレビ神奈川「News Link」
<ラジオ>
●TBSラジオ「鈴木聖奈LIFE LAB~○○のおじ様たち~」
●JAPAN FM NETWORK系列「OH!HAPPY MORNING」
<雑誌>
●週刊プレイボーイ(2019年2月11日号、2020年12月28日号、2022年12月12日号、2023年10月9日号) ●DIME(2019年4月号)●GetNavi(2020年2月号) ●週刊朝日(2020年6月12日増大号)●食楽(2020 SUMMER No,116)●週刊大衆(2021年4月19日号、2021年7月12日号、2022年6月20日号)●BRUTUS(944号 2021年8月15日号)●東京人(no.463 2023年3月号)●BRUTUS特別編集 増補改訂版 クラフトビールを語らおう!
<Web>
SUUMOジャーナル ●みんなのランキング ●この秋新しい恋をスタートしたいあなたに贈る!ビール恋愛心理学 ●初心者にも!プロがおすすめする絶品クラフトビール&ビアグラス ●プロの逸品 ●SORACHIの集い
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